もうちょっと気の利いたタイトルにしたかったのですが、衝撃が大きくて思いつきません。で、そのまんまです。
昨日ロシアに落下した隕石には驚きました。たまげました、といったほうがいいかな。
写真よりも、現地の人が撮影したビデオ映像のほうが迫力がありました。なんだかハリウッド特撮を見ているようなデジャブ感。
今回の隕石、直径が10mもあった可能性があるとのこと。地球規模からすれば、たかが10mかも知れませんが、それが時速5万4千kmもの速さで飛んできたといいますから、その威力は想像を絶するものがあります。
時速5万4千km・・・なんだか半端な数字だと思ったら、60で2回割ると秒速15kmなんですね。むしろこっちの数字のほうがイメージが湧きます。
音速が約340m/秒(マッハ1)ですから、およそ44倍。空気中を音が伝わる速さよりも速く物体が飛ぶと、その周りの空気が圧縮されて気圧の変化が空気中を波となって伝わっていきますが、これを衝撃波といいます。まさに衝撃的な話。
また、隕石が大気圏に突入すると、前方にある気体が急激に押しつぶされてエネルギーが高くなり、高温になって隕石を溶かします。物理学で「断熱圧縮(だんねつあっしゅく)」と呼ばれる現象です。それで流れ星となって輝き、小さいものだと燃え尽きてしまうわけです。
さすがに直径10m、燃え尽きないまま落下してきて、やがて断熱圧縮のエネルギーに耐えきれず爆発してしまったのでした。
私が誤解していたのは、その爆発した隕石の破片が飛び散って、あたりの建物の窓ガラスを割ったのだと思ったのが、ジツは、衝撃波の影響で割れていたんですね。ジェット戦闘機などの衝撃波で割れる話は知っていたのですが、マッハ44の威力がどれくらいなものかは想像もつきません。
久し振りに「マッハ」なんて言葉を思い出させられました。古くはタツノコプロのアニメ「マッハGoGoGo」、これも新しいとはいえない女子プロレスの「マッハ文朱(ふみあけ)」さん、それ以来ほとんど忘れられた単語です。いいなあ、マッハ。なんだか斬新な響きです。ケータイなんて横文字もどきより、よっぽどナウい。おじさんの世代にはピッタリです。
PS:
NASAの発表によれば、今回の隕石は、大気圏突入前の段階で直径15メートル、質量7千トンだったと推定される、とのこと。また、大気圏突入時の推定速度は秒速18キロで、突入後30秒間にわたって肉眼で見えたときは太陽より明るかったとみられる、とのこと。なるほど、動画からもそれが窺えました。
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