「毎度おさがわせして・・・」
今は消えてしまった「ちり紙交換」のアナウンスの冒頭ですが、これ、間違ってますよね、気づきましたか?
「毎度おさわがせして・・・」
が正しい。でも、ちょっと聞いただけでは間違いに気づきません。
タイトルの「モズク」もそう。
「海のもくずと消える・・・」
が正しいです。「藻屑」と消えるんであって、「モズク」だと海藻になってしまいます。
「モズク」は、他の褐藻類に付着することから「藻付く」という名がついたものだそうです。
「藻屑」といえば、「藻屑蟹」が連想されます。十脚目イワガニ科モクズガニ属の淡水蟹です。ハサミに密生している長くて柔かい毛が特徴で、この毛が藻屑(もくず)のようなので「藻屑蟹」と呼ばれます。これが中国は上海に行くと、「上海蟹」になります。正しくは「チュウゴクモクズガニ(中国藻屑蟹)」というのだそうです。
「もずく」に戻ります。
「えずく」という言葉があります。漢字では「嘔吐く」と書きます。「おうとく」とは読みません。辞書にもちゃんと載っていて、「吐き気をもよおす。また、へどを吐く」という意味です。妊娠初期の妊婦さんの症状。よくドラマでは、これをもって妊娠に気づくきっかけとしています。
これと似て非なる言葉があります。
「はばける」。
主に北海道から東北地方にかけて使われる方言のようですが、私の古里、山形県庄内地方でも言いますし、新潟県に移り住んだら、こっちでも普通に使われています。長野県も同じらしい。。。どうやら、東日本に広く浸透しているみたいで、そうなるとどこまでが方言なのやら分からなくなってきます。もう十分「標準語」化してる気がします。
辞書には、「はばける」=「むせる。つまる。つかえる。」とありますが、今イチしっくりきません。現象としてはその通りなのですが、もっと別のニュアンスが含まれている気がするからです。
「むせる」だと、食道に流れていくべき流動物が気管のほうへ穴違いして咳き込む、という意味合いが強いですが、「はばける」は、簡単に言えば「おえっとなる」、つまり、食べ物が喉に詰まって戻しそうになる状態を指します。「むせる」が液体のことが多いのに対し、「はばける」は形をなした食べ物がほとんどで、それが大量に口の中へ入ったことによる嘔吐反射を意味しているのです。だから「おえっとなる」というのが、現象としては一番当たっている気がします。
「えずく」を耳にして、「嘔吐く」を思い浮かべる人はエライ。私なんぞ、「餌付く」ほうしか出てきません。「餌付け」からの連想ですね。
「ずく」で思い出しました。
「ずくなし」という言葉があります。ひと言でいうなら、「根性(こんじょ)なし」ですね。
広辞苑にもちゃんと載っていて、「役に立たない者。怠け者。不精者。」と書いてありますが、やっぱりニュアンス的に微妙なズレを感じてしまいます。
「ずくがない」:(物事をする)気力がない。おっくうである。
訳を読んでもピンとこない。「ずくがない」の微妙な意味合いが感じられないんですね。
この「ずく」ってなんだろう?
「みみずく」や「このはずく」の「ずく」なんだろうか??
・・・こうして、果てしなく私の疑問は続くのですが、今回はここまでにしておきます。
今は消えてしまった「ちり紙交換」のアナウンスの冒頭ですが、これ、間違ってますよね、気づきましたか?
「毎度おさわがせして・・・」
が正しい。でも、ちょっと聞いただけでは間違いに気づきません。
タイトルの「モズク」もそう。
「海のもくずと消える・・・」
が正しいです。「藻屑」と消えるんであって、「モズク」だと海藻になってしまいます。
「モズク」は、他の褐藻類に付着することから「藻付く」という名がついたものだそうです。
「藻屑」といえば、「藻屑蟹」が連想されます。十脚目イワガニ科モクズガニ属の淡水蟹です。ハサミに密生している長くて柔かい毛が特徴で、この毛が藻屑(もくず)のようなので「藻屑蟹」と呼ばれます。これが中国は上海に行くと、「上海蟹」になります。正しくは「チュウゴクモクズガニ(中国藻屑蟹)」というのだそうです。
「もずく」に戻ります。
「えずく」という言葉があります。漢字では「嘔吐く」と書きます。「おうとく」とは読みません。辞書にもちゃんと載っていて、「吐き気をもよおす。また、へどを吐く」という意味です。妊娠初期の妊婦さんの症状。よくドラマでは、これをもって妊娠に気づくきっかけとしています。
これと似て非なる言葉があります。
「はばける」。
主に北海道から東北地方にかけて使われる方言のようですが、私の古里、山形県庄内地方でも言いますし、新潟県に移り住んだら、こっちでも普通に使われています。長野県も同じらしい。。。どうやら、東日本に広く浸透しているみたいで、そうなるとどこまでが方言なのやら分からなくなってきます。もう十分「標準語」化してる気がします。
辞書には、「はばける」=「むせる。つまる。つかえる。」とありますが、今イチしっくりきません。現象としてはその通りなのですが、もっと別のニュアンスが含まれている気がするからです。
「むせる」だと、食道に流れていくべき流動物が気管のほうへ穴違いして咳き込む、という意味合いが強いですが、「はばける」は、簡単に言えば「おえっとなる」、つまり、食べ物が喉に詰まって戻しそうになる状態を指します。「むせる」が液体のことが多いのに対し、「はばける」は形をなした食べ物がほとんどで、それが大量に口の中へ入ったことによる嘔吐反射を意味しているのです。だから「おえっとなる」というのが、現象としては一番当たっている気がします。
「えずく」を耳にして、「嘔吐く」を思い浮かべる人はエライ。私なんぞ、「餌付く」ほうしか出てきません。「餌付け」からの連想ですね。
「ずく」で思い出しました。
「ずくなし」という言葉があります。ひと言でいうなら、「根性(こんじょ)なし」ですね。
広辞苑にもちゃんと載っていて、「役に立たない者。怠け者。不精者。」と書いてありますが、やっぱりニュアンス的に微妙なズレを感じてしまいます。
「ずくがない」:(物事をする)気力がない。おっくうである。
訳を読んでもピンとこない。「ずくがない」の微妙な意味合いが感じられないんですね。
この「ずく」ってなんだろう?
「みみずく」や「このはずく」の「ずく」なんだろうか??
・・・こうして、果てしなく私の疑問は続くのですが、今回はここまでにしておきます。
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