(曲目)
サマーインサマー
思い出のスクリーン
ポーラー・スター
ココバード
イパネマの娘
サマータイム
スムース・オペレーター
-instrumental-
アイム・ア・ウーマン
みずいろの雨
夜間飛行
(アンコール)
パープルタウン
Mr. ブルー─私の地球─
演奏前の風景と軽食セット
八神さんの曲はカラオケでたまに歌いますが、伸びやかな上昇音形で実に気持がいいのです。女性の方はどう感じているのでしょうか。
最近の目覚しいご活躍を傍観しているだけではと、ついにその八神さんのライブに初参戦してきました。たっぷり音楽に浸らせていただき、充実した満足の一夜となりました。思えば、「みずいろの雨」を聴いていたのが今から37年前。その37年後にこうした機会が訪れるとは……人生何があるかわかりませんね。
だいたい普通の歌手の活動期間は5年がいいところで、それを過ぎると新しいミュージック・シーンを作りたがる事務所側から「一線を退かされてしまう」のがよく見られるケースです。八神さんもその例に漏れなかったのでしょうか。しかしそのジンクスを打ち破るかのような、数年前の復活と素晴らしい活躍。音楽を伝えたいという使命感、並外れたパワーと歌唱力には脱帽いたします。しかも、昔の曲を昔ながらに歌うのではなく、新しい息吹で甦らせ、新たな感興を与える。さらには現在の心境を綴った新曲も発表するという円熟の活動を繰り広げているのです。
いよいよ、NIGHT FLIGHT 2が開幕です。前半ステージ、八神さんは黒のレギンスと白のソフト帽の組み合わせで登場し、夏らしいナンバーが次々披露されます。曲の紹介もポイントを押さえていてうまい。イパネマの娘(男?)、サマータイム、スムース・オペレーターは明瞭な英語で歌われました。力に任せて歌い流すのではなく、歌詞にメッセージ性を込め、はっきり聞き取れるように歌うこと。八神さんの姿勢がわかると同時に、コンサートの魅力がさらに増していきました。インストゥルメンタルを挟んで、後半の衣装は肩に花をあしらった白のタイト・ワンピース。イメージは百合の花か月の女神でしょうか。懐かしのヒットメロディーが並びます。ヒットした当時は、どうしても歌謡曲という括りから抜け出せなかったような印象がありましたが、当夜は新しいアレンジを得て、個々の曲が新鮮に歌い継がれていきます。今の時代に自由に羽ばたく普遍の曲に生まれ変わったのです。いよいよアンコールも終盤、NIGHT FLIGHT 2も地球に降り立つときがきました。最後は八神さんのピアノ弾き語りで、本当に一節一節が語りかけるように歌われました。ラスト・ナンバーに相応しい、ずしりと胸に響く演奏でした。メッセージ性の高い曲は長く余韻に浸らせました。
また八神さんのコンサートに行きたいと思わせる素晴らしい内容でした。終演後のCD売場が盛況だったのは言うまでもありません。
Back Members 後藤次利(Bass)村上“ポンタ”秀一(Drums)佐藤準(Piano & Keyboard)松野“Kay-Ta”啓太(Guitar)