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自然の木目感漂う響き、注目のヴァイオリニスト登場~日下紗矢子~

2014-07-28 | 主人のこだわり・クラシック&本棚

日下紗矢子 ヴァイオリン・リサイタル 7/24日(木)川口リリア・リサイタルホール 

 

外は凄い雷雨が見舞っていましたが、なんとか無事に会場に着きました。

日下さんの内外での活躍・実力は噂で聞いていましたので、是非一度生で聴いてみたいと思っていました。

日下さんは長髪を結い上げ、銀のタイト・ドレスで登場、長身が引き立ちます。ピアノ伴奏は日下知奈さん。

 

当日のプログラム

         

J・S・バッハ ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ第2番 イ長調BWV1015

ビーバー パッサカリア ト短調

ドヴォルザーク 4つのロマンティックな小品

イザイ 悲劇的な詩

メンデルスゾーン ヴァイオリン・ソナタ ヘ長調

 

プログラムはバロックのヴィブラートを抑えた素朴で静かな調べから、メンデルスゾーンの陽気で活気な曲へと飛翔するという構成でした。

馴染みのある曲はドヴォルザークぐらいしかありません。このメインのプログラムに関しては文句なしの出来栄えだったと思います。ミスがほとんどなく、高い集中力とバランスの良い表現力が発揮されました。

まず、バッハとビーバーでの低い重心から奏でる静謐で朴訥とした調べは、聴衆を音楽に釘付けにしました。スケールとグリッサンドが丁寧なのも特筆すべきでしょう。音色は輝きよりも木目濃やかさに重きを置いており、ドイツの峻厳な森を連想しました。ドヴォルザークはメロディ・ラインが印象に残ります。過度にロマン的にならずとても落ち着いた演奏でした。

4曲目などシャンソンの「時は過ぎゆく」を思わせるメロディーのリフレインですね。イザイは、イザイらしい捉えどころのなさが魅力の曲。イザイにしては大人しい曲調です。

最初の2曲が地の響きだとしたら、中間の2曲は地表近くの霧や雲の運動、最後のメンデルスゾーンはもはや天空の音楽です。日下さんのヴァイオリンも伸びやかな輝いた音色を一気に解き放ちます。有名な八重奏曲に近い雰囲気です。二楽章のピアノの調べはベートーヴェンを思わせました。

なお気候のせいか、ピッチのコントロールが大変だったようです。それでもこの演奏レヴェルは素晴らしいと思います。

今日はマイナーな曲ばかりで……(いえいえ、どんどんこういうプログラムをお願いします)と日下さんの言葉に続いて、アンコールが演奏されました。

 

アンコール:マスネ タイスの瞑想曲

      クライスラー 愛の喜び

 

緊張から解放されたのか、非常に伸び伸びとした思い切りのいい演奏。若干の乱れはありましたが、リサイタルを締めくくるに相応しい2曲でした。

終演後サイン会が催されました。

 



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