肝炎Sabavian:風になる日記

《優 し く 吹 く 風 に な る》
やさしく吹く、そよ風のような人になるために・・

C型肝炎パパの神頼み

2009年05月12日 | Weblog
私の友人は今、乳ガンと闘っている
その彼女が今度、胸の骨への癌転移を検査するのだ
時々ズキンと胸が痛むということをドクに話をしたら、一応検査をしましょうと。

私たち患者にとって、この「一応」というのがクセモノなのですよ
そりゃあドクにしたって、どこに原因があるのかその場ではわからないでしょうから、
「一応」と言うわけだ

検査を受け、結果が出るまで戦々恐々として、この間彼女は生きた心地がしないだろう。

早期に検査をすることで、何かあっても対処もできるじゃないか、というのもある。
でも、そんなこたぁ知ったこっちゃねぇというのが本音だと思う。

どうなるのか?どうなってしまうのか?その道標が欲しいのだ。
その道標に沿って気持ちを持ち上げていくのだから

「覚悟」 これができない、しきれない辛さ、不安、恐怖は想像できないだろう。
病気と闘い、気持ちと闘い、周りの人からの言葉と闘いながら生きている。

気持ちのアクセルを踏んでおかないと動けなくなる、と彼女は言う。
その通りだと思う。ブレーキなしの暴走車だ
彼女がそういった性格だという事もあると思うけどね。

彼女のご主人が言った言葉。
「一人の命じゃないんだ、一緒にがんばるから負けるな」。
すばらしい言葉だ。
みんなの命。みんなで支える命。みんなの魂

そうやって少しずつ、人の心に魂が宿っていくのだろう。
もちろん、私の心にも彼女の魂は宿っている。彼女の心にも私の魂が宿っていた
ら、これは本当にしあわせなことだ。

もし彼女に臓器の何かが必要というのであれば私のものを喜んで差し出そうと思っている。私はもうすでにひとつ臓器を取っているから、あとひとつやふたつ取ったところで変わらないでしょ。
本気でそう思う。だって命は分かち合うものだもん。
これをご覧になった方も祈って下さい。

どうか転移していませんように。どうか彼女が癌と普通に闘えるようになりますように。どうか彼女の不安が払拭されますように。

神様、いつもと同じケチくさいお願いじゃありませんからね
心の底から湧き出るお願いです。叶えて下さい。

肝炎パパ:自分の未来像。

2009年05月12日 | Weblog
私のインターフェロン治療は失敗に終わったけどもう20年も前の治療方法だ。
今のやり方で治療をしているならば、難しいことに変わりはないが、かなりの確率で治ると思う。統計的な数字がそういっているのは間違いない。

ではこの数字、確率が患者にとって何を意味するのか?
実はなんの意味もないのだ。

患者には0か100しかないからだ。
患者が欲しいのは絶対と確実。
何%かなんて関係ないんだ。

私の状態は統計でみる限り、この数年で確実に癌になるはずだ。
その確率は7割を越える。
人は私に絶対そうなると決まっているわけじゃないじゃん、と言う。
そう言われれば、そうだよねと答えるさ。
違うんだよとは言わないよ。でも違うんだ。

癌にならない確率30%を信じて生きることなどできるわけない。
なるであろう確率70%と闘うしかない。でも0でないそれは100%と同じだ。

だから未来像を持つ。

未来像を持つことで『生きる』ことを学べる。
誰にも必ず訪れる『死』を学べる。

普段忘れてしまっている人間の性(サガ)だ。
私の未来像は常に輝いている。

なぜなら、一人きりじゃないからだ。
正直自分だけの力で輝くのは難しい。
でも周りから受ける光で輝くことだってできる。

病気のみんな、受ける光をきちんと受け止め
る努力だけはやっていきましょうよ。