肝炎Sabavian:風になる日記

《優 し く 吹 く 風 に な る》
やさしく吹く、そよ風のような人になるために・・

肝炎物語9

2010年04月30日 | 物語
親としてどうにか無事にと願い、しかし現実は厳しいことばかり。
半分はあきらめていたのだと思う。ダメでも仕方ないだろうと。

そうやって自分の気持ちに杭を打ち込むようなすざまじい思いをして
ゆかなければ、気持ちの維持ができなかったことは容易に理解できる。

だから、だ。

だから母親はとても心配をしたのだ。

母に現実をそのまま伝えるかどうか、私も悩んだが、
ここで隠し事をしたところで何も変わらない。

医者から問われたことを確認し、私は大丈夫だからとウソをついた。
こんなウソなら仏様もお許し下さるだろう。

母に話をしながら、そんなことが脳裏をかすめていた。

しばらくそんな生活をしていたところに、母から電話が入る。

東京に良いお医者様がいらっしゃるから、一度見てもらいに来なさいというものだった。

有難かったが、どうせ治らない病気だ、誰が見ても同じだろうと思った。

しかし母の気持ちを受け取らないわけにはいかない。

日にちを決めて東京の病院へ診察に向かう。

到着したのは大きな病院で、専門のドクターがいるとのこと。

田舎の病院とは違うなぁ。そんなことを思っていた。病気のことを考えたくなかった。

少し待たされて紹介されたドクターの診察部屋に入る。
簡単な挨拶を交わし、そこですぐにドクターから話をされる。

明日から入院して下さい。
えーっ!明日から?驚いたのは明日からということじゃなく、
明日から入院しなければならないほど悪いのか、ということだった。

生身の心

2010年04月30日 | Weblog
私たちは心を守るために、いつも心を硬いカラで覆っているよね。

意識的であってもなくてもだ。


人の心は玉子の黄身のように簡単に壊れてしまうからね。


玉子なら黄身が割れないように茹でて固くすることができるけど、

生身の心が壊れないようにするにはどうしたらいいのかなぁ?


とても硬いカラを作るか、心を安定させるカラザを強く弾力性の

あるものにしていくか、どちらかなんだろうね。


その方法を見つけるまで今の心労は続き、見つけたらまた新たな心の戦いが始まるんだ。


たまに殻が割れていても生身の心でいることができる人がいるけどさ、

なにか違うものを持っているのかもしれないなぁ。

黄身をつついても割れないし白身も立っているように粋がいいんだよね。

それが理想といえば理想なのかもねぇ。私もいつかは・・・。


でもさ、あまり硬すぎるカラや黄身みたいな心にはなりたくないなぁ。

少しだけでも割れる痛みを持っていたいと思うからね。

あきらめと捨て去ること

2010年04月29日 | Weblog
何度チャレンジしてもうまくいかず、限界を感じてしまった時、大抵の人はあきらめようと思っちゃう。ここまでやってダメなんだからってね。

これをあきらめというのはちょっと違うと思うんだ。

これは目標を捨てることであって、あきらめではないと思う。なぜなら・・・。

目標はまた拾うことができるから。それに引き替えあきらめは二度とそれを見ないようにしてしまう。このふたつは似ているようでまったく異なるものだ。


今できないことを目標にして何度もノックダウンされるなら、その目標など捨ててしまった方が良いと思うんだ。立ち上がるチャンスはいくらでもやってくる。

二度とないチャンスは人からもらうチャンスであって、自分の目標をかかげるチャンスとは別物だ。ここを間違えちゃいけないんだよねぇ。


よく病気になんか負けないというよね。それは気持ちの目標なんだ。だから時には負けちゃってもいいんだよ。捨てちゃってもいい。

今はこんなだけど明日はまた目標を拾ってみせてやればいい。

明日でなくても3日後でも1年後でもいいんだ。

そんな生き様もいいんじゃないかなって思うんだ。

腫瘍という言葉

2010年04月28日 | Weblog
同級の同僚が縦隔腫瘍という診断をされ、来週生検をするという。

悪性の確率20%だ。

彼は一日5時間もの時間をネットについやし、自分が今いる位置を調べたそうだ。


ドクターは、まぁ悪性ではないでしょうと言っているらしいが、それはなんの意味もない。

こればかりは生検してみなければわからないからね。


私には、腫瘍という言葉が本人にとってどれだけ重いことか、推測することすら難しい。

彼の不安が払拭されることを祈るばかりだ。と同時に、どんな結果であっても受け入れ、

治療に専念する気持ちを維持してもらいたいとも思う。そこからが本当の闘いだから・・。


そして、彼のために私のできるすべてをしていこうと思う。

夫婦のあり方って??

2010年04月27日 | Weblog
元同僚のOちゃんからメールがありました。

夫を尊敬できない、嫌なところばかり目につくって。それを何も言わずに見て見ぬふりを

していたのだけど、すごくストレスが溜まってしまった、爆発しそうだって。

思ったことを思った時指摘しても大丈夫?と聞かれました。うーむ、うーむ、だなぁ。


そこでこんな返信をしてみたのね。

勝手にルールを作っていやしないかい? 尊敬できないし嫌なところばかりだけど

自分が我慢しなきゃいけないってなルールを。それでは自分が潰れちゃうぞ。

人としてクチにしてはいけないことはあるけど、妻としてクチにしてよいこともある。

どれくらい手加減が必要だか承知しているだろうから、言い方やタイミングを考える

ことができる状態なら言うべきだろう。夫婦でも言わなきゃわからないから。

ただ、Oちゃんは爆発すると自分のことも傷つけてしまう自爆型だからそこが心配だ。


まぁ、こんなかんじで。


夫婦のことを他人が口出しするのは難しいし、聞かれたから答えてよいものかどうかの

判断も微妙だよね。彼女はその後、一呼吸おいて落ち着いて考えてみますって言ってい

たので、すこーしだけ安心したのだけどさ。


こんな時どう返答したらよいのだろう?正解がないことだけに、尚更難しいよね。