ナチュラルな暮らし

穏やかな日常の一コマ

初秋の牛伏川

2021-09-05 | 自然観察

暑い日でしたが、秋の気配も感じる牛伏川の周辺を歩いてみました。秋の観察会には参加できないので別の日でした。この時期に見たい花は「アケボノソウ」です。ちょうど咲き始めていて、その美しい姿を見ることができました。

 

小さな花ですが、一つ一つの花びらの模様がみごとです。

 

 

「アケボノソウ(曙草)」の名前は、白い花の色を夜の明けはじめに、花びらの斑点はその空に残る星に見立てています。黄色は蜜腺で、ここに虫を呼びます。

 

 

「ゲンノショウコ」が可愛らしい花を咲かせていました。

 

「ナンバンハコベ」も秋の花…花はハコベを大きくしたようですが、花姿が異国風なので南蛮と名付けられたそうです。

 

「ツルニンジン(ジイソブ)」が増えてきた様子で、たくさん咲いていました。似た花に「バアソブ」もあってこちらは「ジイソブ」より小さいです。「ソブ」とは「そばかす」のことで、花の中の斑点をたとえたようです。

 

 

「シシウド」がみごとな花をつけていました。

 

野菊は「ゴマナ」と「ユウガギク」と「ノコンギク」でしょうか。未だに中々見分けがつきません…

 

 

 

秋は地味な花が多いかもしれません。「イタドリ」と「ヒメムカシヨモギ」と「ヨツバムグラ」です。

 

 

 

「ナンバンギセル」も地味な花です。キセルのように首をかしげて咲きます。花は小さなヒマワリのようです。

 

赤系統の花もありました。「アカソ(赤麻)」は茎が繊維の材料になったそうです。「アカバナ」はピンクの花です。

 

 

黄色系統の花では「コウゾリナ」と「ヤクシソウ」です。

 

 

「カワミドリ」は薬草ともなって芳香があります。

 

「ナベナ」はマツムシソウに花の形がどことなく似ています。鍋菜の名前からして食べられそうですが、食用ではないそうです。

 

夏の名残の花もありました。「フシグロセンノウ」と「シデシャジン」と「ツリフネソウ」と「キツリフネ」です。

 

 

 

 

「タマアジサイ」もまだ咲いていました。

 

 

秋になると実が付くものたち…「ウメガサソウ」と「ノブキ」と「ヤマウド」と「ウバユリ」です。

 

 

 

 

木の実では「マタタビ」と「ヤマボウシ」です。「ヤマボウシ」は緑の実が赤くなるとほんのり甘くなって食べられます。

 

 

この日であった昆虫たち…まずはアゲハ蝶たちです。「ミヤマカラスアゲハ」と「クロアゲハ」でしょうか。

 

 

 

こちらは「ヒメウラナミジャノメ」でしょうか。

 

 

「カブトムシ」もいました。

 

きれいな露を纏った「クモ」の巣と卵嚢です。卵嚢の中に卵がたくさん入っているようです。卵嚢は上手にクモの糸で吊り下げられていました。

 

 

 

木の切り株にミツバチが集っていました。この切り株の中に巣がある様子でした。

 

お盆の時の豪雨の影響は、この牛伏川にも及んでいました。河川敷に土砂が流れ込んでいたり、がけ崩れの場所があったりしました。でも大ごとにならなかったのは、フランス式階段工をはじめとする砂防施設のおかげかと思います。

 

 

最後にこの日の「フランス式階段工」の様子です。「オトコエシ」の花盛りでした…

 

毎年同じような記事ですし、どれも記録しておきたいのでついつい沢山の写真になってしまいます。最後まで見ていただいてありがとうございました。この日歩いたのは5672歩でした…

 

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西天竜用水路を辿る~水路橋とサイホンと発電所~

2021-09-01 | ドライブと散策

「西天竜用水路」を辿る後半は、この「水路橋」からです。ここは中央自動車道からも見え、春日街道からも見えるのに、いつも通りながら気づかなかった橋…花華さんのブログで知って、見たいと思っていました。春日街道から中央自動車道、その向こうに水路橋が見えます。

 

 

正式名称は「深沢川横断水路橋」です。深沢川の両河岸段丘から川をまたぐように設置されています。

 

用水路が谷を直接潜るサイフォンになって、今では地元の方の生活道路となっています。この橋を通ってみましたが、両脇に縁石はありますが柵がありませんし、車高のある車でしたのでちょっと怖かったです。

 

 

田園風景の中に溶け込んでいる水路橋…でもそのレトロな雰囲気の橋は、今まで気づかなかったのが不思議なほど、存在感ある注目の建造物でした!

 

 

橋は老朽化している様子ですが、近代化遺産めいた姿で、田園地帯にあって中々いい佇まいでした。

 

この街灯も何やらレトロです。

 

ここで出会ったのは「キセキレイ」です。その綺麗な黄色を垣間見ることができました。

 

 

その後この谷間を抜けてサイホンの場所へ…この道、切り立った段丘を削って作られたのか、車幅ギリギリのとっても狭い道でした。

 

ここが「深沢サイホン」の場所です。流れてきた水はここから落として、川向うにあげています。

 

 

このフェンスに掛けられていた説明書…とってもわかりやすくて良かったので、ここに載せさせていただきます。

 

 

 

 

ここにかかれている「平成24年度卒業 伊那小学校6年仁組」の皆さんの活動には心打たれました!きっとこの活動を通して、様々なことを学ばれたことと思います。こうした活動が継続されているといいなと思いつつ見せていただきました。

 

生徒たちの植えた水仙はこの時期のものではなく、フェンスに絡まっていたのは「マルバルコウソウ」です。

 

この後、箕輪町から南箕輪村に向かいました。深沢サイホンの下流出口の先には中央自動車道の上を西天竜用水路が渡っている場所があります。

 

 

向こうから中央自動車道を渡ってきた用水路が開渠(かいきょ…上部を開け放した水路)となります。西天竜用水路は、暗渠(あんきょ…覆いをした水路)、隧道(ずいどう… トンネル)、サイホンの個所以外は開渠となっています。サイホンは6か所あるそうです。安全確保のため開渠部分は柵で覆われています。夫が言うには、稲刈り後に水を抜くので用水路で魚を捕ることもできたそうです。

 

近くの田んぼには「アオサギ」がいました。白いサギの姿も…

 

 

ここから最終地点、伊那市に向かいました。最後は河岸段丘からの落差を利用した水力発電に使われているのですが…ここが最終の水門のある所です。この下が発電所です。

 

 

ところがその発電所は改修工事中でした…高いところの水門が水路の最終部分にあったものです。

 

 

この手前の小沢川に最終的に流れ込むので、その最後を見届けようと小沢川の向こう岸に行って見ました。片側は小沢川、片側は田んぼの土手という、車幅ギリギリの狭い道でした。(「ぽつんと一軒家」に向かう道の様!)

 

「西天竜用水路」の最終地点はこの小沢川に流れ込む場所でした。

 

 

全長26㎞の「西天竜用水路」の出発地点から、最終地点までを見ることができました。生まれ育った伊那谷ですが、今まで認識不足だったこの地の灌漑の様子を知ることができました。どの場所もどの施設も興味津々に見て回り、充実の一日でした。車であちこち移動して往復70㎞位走ったでしょうか。車を停めて散策もしましたので、この日の歩数は3248歩でした…

 

コメント (8)
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