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イーハトーブ国王の巡回

国王自ら王国内の野草や動物などの健全性を調べた記録である。度々記録に出てくるテニスは王国の国技であることを申し添える。

小さな天狗の顔? コテングクワガタ

2014-06-02 08:37:23 | 日記
オオバコ科(Plantaginaceae); クワガタソウ属(Veronica); コテングクワガタ(V.serpyllifolia L.)
学名: Veronica serpyllifolia L. subsp. serpyllifolia
和名: コテングクワガタ(小天狗胡鍬形)

 最初に見つけたときは葉が厚ぼったくて多肉に見えたのでベンケイソウの仲間かと思った。良く見るとオオイヌノフグリに良く似た青い花が咲いている。しかし、多肉で枝分かれせずに立ち上がっているのでオオイヌノフグリではない。小さい花が葉の中に埋もれるようにして咲くタチイヌノフグリでもない。いずれにせよ花の形からクワガタソウの仲間であることは間違いない。手持ちの図鑑で一番近いと思われたのはテングクワガタだったが、なんだか少し違う。やむを得ず、ネットを検索してみて、やっとコテングクワガタだと分かった。
 花があまり咲かない時期は丈も短く葉が厚ぼったいが、少し日数を経てくると丈が伸びてタチイヌノフグリに似た感じになる。どちらかというと湿った場所に多いように感ずるが、公園の芝生の中にも混じって生えていた。
 テングクワガタとも似ているが、花序に繊毛がないことなどにより区別される。
 第二次世界大戦前に北海道に移入され日本中に広がった帰化植物だという。
 濃い青緑色のコテングクワガタがまるで植えられたように群生する様子は涼しげな感じで、鑑賞価値もある植物だと思う。
 名前の由来について調べてみた。コテングとはテングクワガタより小振りだからとのこと。テングとは突き出た長い雄しべを天狗の鼻にたとえたとのこと。最後のクワガタとは実についた萼の形が兜(かぶと)の前の飾りで、Vの字形になったもの(前立物といいその形から鍬形(くわがた)という)に似ているからなそうだ。さらに、兜の前立物を鍬形というのも納得が行かないが、それは現在の鍬ではなく古代の鍬の形に由来するのだそうだ。古代の鍬は木製であり、先端にU字形の鉄製の金具をつけたが、この形を鍬形というのだそうだ。ここまで調べてやっと納得した。天狗の鼻というのはちょっと無理があるような気がするが、鍬形というのは実の写真に写った萼の形を見て少し納得した。


道路脇から田に降りる道に群生しているコテングクワガタを見つけた。青緑色で肉厚な印象。(花巻市笹間、2013年5月5日)


肉厚なので、ベンケイソウの仲間かと思った。(同上)


花を少しアップ。(同上)


花をズームアップ。どうです?天狗に見えますか?(同上)


半月ほど経つとこんな感じになる。青緑色で印象的。(同上、2013年5月19日)


近寄ってみるとこんな感じ。花もかなり咲いていた。(同上)


森の脇の草原で見つけた。他の草に混じるようにして生えていた。(盛岡市太田、2013年5月25日)


少しアップ(同上)


花をズームアップ。笹間で見たものよりも上の花弁の先がやや尖った印象。(同上)


公園の芝生の中に生えていた。(花巻市日居城野、2013年5月27日)



花をズームアップ。(同上)



実をズームアップ。実の下についた萼が何となく兜の鍬形に似ていなくもない。(同上)

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