カエデ科(Aceraceae); カエデ属(Acer); ハナノキ(A. pycnanthum)学名: Acer pycnanthum和名: ハナノキ(花の木)
花巻市には通りによって様々な街路樹が植えられている。我が桜台町内の通りにもカエデが植えられているが、あまり気に留めていなかった。しかし、町内会の役員会で副会長が「あれはハナノキというカエデで珍しい木だよ」というのでしばらく観察してみた。
なるほど、言われてみるまでは気づかなかったが、春先に葉が出る前に赤い花が咲く。近寄ってみると確かに赤い花が枝一杯にに咲いているのだが、ちょっと離れると、花の色が濃い赤い色のためか枝の黒ずんだ色と一体化して花なのか何なのかがはっきりしない。華やかさが無い。もう少し薄いピンク色だったりすると目立つと思うんだけど、残念な花だ。これでは言われなければ花が咲いていると気付く人は少ないと思った。
この木は日本の固有種で貴重なもののようだ。自生地は岐阜、長野、愛知などで木曽川に沿った湿地帯に主に生育しているという。花は雌雄別株。雄花は花柄が短くて枝にまとわりつくように咲くが、雌花は花柄が長く枝から離れて咲く。受粉して実を結ぶと更に花柄が長く伸びる。葉は浅く3裂する。樹皮は灰白色だが、次第に立てに裂けてくる。
桜台町内を東西に走る道路沿いに植えられているハナノキ。御覧のように花は咲いているのだが目立たない。(花巻市桜台、2018年4月12日)
桜台町内を東西に走る道路沿いに植えられているハナノキ。御覧のように花は咲いているのだが目立たない。(花巻市桜台、2018年4月12日)
木は雌雄別々に分かれている。雄花は花柄が短く木にまとわりつくように咲く。(同上)
こちらは雌株。雄株に較べて花柄が長く、少し下に垂れ下がっている。(同上)
5月になると実が成り、花柄も長く伸びて垂れ下がってくる。木全体にたくさん実が成っている。(同上、2017年5月5日)
同上
葉は浅く3裂するのが特徴。
樹皮は灰白色。次第に縦に深く裂ける。
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