■記念日、という言い方
昨日は68回目の広島原爆記念日でした。「記念日」という言い方を公式にはしないようで、ただ「原爆の日」と言ったり「原爆忌」と言ったりするのは「記念」という言葉がなんとなくポジティブな印象--「記念すべき」というとなんだか誇らしい・素晴らしいこと・良いことのような印象をもってしまう--ことに起因するのかと推察します。わたしもそう感じてました。
広辞苑で調べてみると必ずしもそうではないようです。字義から言えばむしろ「記念」という言葉をこそ使うべきではないかと強く思いました。
「記」はもちろん、「記す」つまり「書きつける」が語源でしょう。そこから(書きつけて)覚えておく・覚えて忘れずにおく、という意味となります。
「念」とは「おもい・考え・気持ち」であり、そこから「気をつけること・注意すること」、さらには「深く望むこと・深く思うこと」と転じます。
すなわち、「記念」の意味には+も-もなく、ひたすら「忘れずに覚えておくこと」、そして「深く」記憶にとどめ「気をつける・注意する」ことこそが「記念」にほかならないのです。
8月6日・8月9日に人類が行った仕業を表するのにこれほどふさわしい言葉はありません。
さらに書き添えるなら、感情的にはもっとも振幅が大きいのが沖縄戦でしょう。終戦を隠していたために死ななくてもよい数多くの住民が自決したからです。
こちらは、いったいいつ終わったのか定かではなく、「記念日」を特定することさえ難しい。現在、日本軍司令部の軍人が自決した日(諸説あるようです)ということで6月23日を「慰霊の日」と定めていますが、一方で降伏文書への調印が行われた9月7日も「市民平和の日」としています。そういう意味では沖縄戦は未だに続いているのかもしれません。
■日本語の「イマジン」
前段が長くなりましたが、今年(2013年)6回目を迎えたピースナイターで吉川晃司が始球式を務め、その後ジョン・レノンの名曲「イマジン」を歌いました。
20130806 広島x阪神 吉川晃司の歌うimagine
この動画で初めてそのパフォーマンスを観たのですが、いきなり日本語の歌詞が歌われてびっくりしました。
でも、まずまずうまく翻訳されていたように思いますし、何より吉川晃司がうまくて途中から違和感もほぼ消えました。きっと子どもやお寄りなど、すべての人にその意味が伝わるようにと考えられたのでしょう。
吉川はご存じのとおり広島県出身。自らも被爆二世であり、先日もTV番組で歳を経て自分の役割みたいなことを徐々に強く感じるようになったと発言してました。今回の登場も明確な意思の下で行われたのだと思います。
ちなみに、爆心地から1.8キロで被爆したピアノが伴奏に使われています。
原爆で亡くなった方々への心からの哀悼と、今なお後遺症と傷心に苦しんでおられる多くの方々へのお見舞いを申し上げます。
そして、近い将来、原子力利用に関する人間の一切の積極的な関与がなくなることを希望します。
昨日は68回目の広島原爆記念日でした。「記念日」という言い方を公式にはしないようで、ただ「原爆の日」と言ったり「原爆忌」と言ったりするのは「記念」という言葉がなんとなくポジティブな印象--「記念すべき」というとなんだか誇らしい・素晴らしいこと・良いことのような印象をもってしまう--ことに起因するのかと推察します。わたしもそう感じてました。
広辞苑で調べてみると必ずしもそうではないようです。字義から言えばむしろ「記念」という言葉をこそ使うべきではないかと強く思いました。
「記」はもちろん、「記す」つまり「書きつける」が語源でしょう。そこから(書きつけて)覚えておく・覚えて忘れずにおく、という意味となります。
「念」とは「おもい・考え・気持ち」であり、そこから「気をつけること・注意すること」、さらには「深く望むこと・深く思うこと」と転じます。
すなわち、「記念」の意味には+も-もなく、ひたすら「忘れずに覚えておくこと」、そして「深く」記憶にとどめ「気をつける・注意する」ことこそが「記念」にほかならないのです。
8月6日・8月9日に人類が行った仕業を表するのにこれほどふさわしい言葉はありません。
さらに書き添えるなら、感情的にはもっとも振幅が大きいのが沖縄戦でしょう。終戦を隠していたために死ななくてもよい数多くの住民が自決したからです。
こちらは、いったいいつ終わったのか定かではなく、「記念日」を特定することさえ難しい。現在、日本軍司令部の軍人が自決した日(諸説あるようです)ということで6月23日を「慰霊の日」と定めていますが、一方で降伏文書への調印が行われた9月7日も「市民平和の日」としています。そういう意味では沖縄戦は未だに続いているのかもしれません。
■日本語の「イマジン」
前段が長くなりましたが、今年(2013年)6回目を迎えたピースナイターで吉川晃司が始球式を務め、その後ジョン・レノンの名曲「イマジン」を歌いました。
20130806 広島x阪神 吉川晃司の歌うimagine
この動画で初めてそのパフォーマンスを観たのですが、いきなり日本語の歌詞が歌われてびっくりしました。
でも、まずまずうまく翻訳されていたように思いますし、何より吉川晃司がうまくて途中から違和感もほぼ消えました。きっと子どもやお寄りなど、すべての人にその意味が伝わるようにと考えられたのでしょう。
吉川はご存じのとおり広島県出身。自らも被爆二世であり、先日もTV番組で歳を経て自分の役割みたいなことを徐々に強く感じるようになったと発言してました。今回の登場も明確な意思の下で行われたのだと思います。
ちなみに、爆心地から1.8キロで被爆したピアノが伴奏に使われています。
原爆で亡くなった方々への心からの哀悼と、今なお後遺症と傷心に苦しんでおられる多くの方々へのお見舞いを申し上げます。
そして、近い将来、原子力利用に関する人間の一切の積極的な関与がなくなることを希望します。