乾 ルカ著「メグル」読了。
5つの短編からなる本。
ヒカレル・・・亡くなられた方が寂しさのあまり“引き手”となり、親戚・縁者は元より他人まであの世に連れて行ってしまうのを阻止するバイト(人間愛)
モドル・・・病院の売店で、季節商品の入れ替えのバイト(家族愛)
アタエル・・・動物に一日一回餌を与えるバイト
タベル・・・依頼人が作った料理をただ食べるバイト(人間愛)
メグル・・・寒い北海道の春支度の手伝い、庭仕事のバイト(人間愛)
大学の学生課の斡旋で学生達が不思議なバイトに赴き、巻き起こすストーリー。
学生課の女性職員に半強制的に「あなたは行きべきよ、断らないでね。」と言われて学生が喜んで、あるいはいやいやながらアルバイトに行くのだが、そこでいろいろな体験をし、人として成長していく話。
アタエルだけが異質で、人間の残虐さが描かれていたが、後の作品は全てハッピーエンド、心温まる作品ばかり。
この作品を読んでふと、自分の学生時代のことを思い出した。部活をしていた私も
ド短期のバイトしかできず、学生課の前の張り紙を見て、楽で高額なアルバイトを探して行ったことあったな~と。