台湾の情報ならお任せ RTIブログ

台湾の情報満載!RTIのホームページでは見られない情報をご紹介。

台湾の広告で中国語を学んだり遊んだり!

2009年08月16日 23時51分13秒 | 文化

アジアの優等生、台湾の消費スタイルは日本と良く似ている。そこで大切になるのが「広告」だ。テレビ、雑誌、新聞、そして毎日利用する交通機関には広告があふれている。面白いものもあれば考えさせられるものも。しかし、中国語を学ぶ人にとってはこれも立派な教材だ。
上の広告は、台北市民の通勤通学の足、MRT(台北新交通システム)のリチャージ可能なプリペイドカード、「悠遊卡」と、一般的なクレジットカード「信用卡」の機能が一つになったカードの広告。MRTの駅にあったもの。ミソは右上の一言の「拒當皮包鼓」だ。これは本来、「拒當皮包骨」と書くべきところ。標準中国語での発音は全く同じ。「皮包骨」は「皮で骨を包んでいる」、つまりガリガリにやせている人のこと。で、「拒當皮包骨」は「ガリガリにはなることは拒否、ガリガリにはならない!」という意味になる。
だが「皮包」には財布の意味もある。「鼓」はモッコリ盛り上がっている状態を示すので、「拒當皮包鼓」は「(カードが何枚もあって)財布が分厚くなるのはイヤ!」という意味にとれるってわけ。写真でも右の女性のお尻のポケットはモッコリ状態、左の女性はカード一枚だけでスッキリ。これって・・・「シャレ」?そのとおり。台湾の人は発音が同じ言葉を組み合わせてシャレを作るのが大好きなのだ。

ではもう一つ。これは街頭で見かけたイベントの宣伝の旗。上の部分に、「藝力不揺」とあるのがお分かりだろうか?これ、本来は「●立不揺」(●は「やまへん」に「乞」)と書き、しっかりと聳えて揺るがないことを表す四字成語だ。この二つも発音は全く同じ。これは台北芸術フェスティバルの広告で、「藝力不揺」はつまり、「芸術の力は揺るがない!」と訴えていると思われる。

シャレはオヤジギャグで拒否という人にはこれはどう?「花太郎你別喝啊」と書いてある。これは、「花太郎や、飲まないでおくれ~」という意味。他にも「厳禁相撲力士飲用」とあり、つまり、力士である花太郎に親方が飲ませたくない飲料なのだ。その正体は、特殊な成分が含まれていることで飲むと痩せてしまう・・・ダイエット茶。お相撲を身近に感じる台湾の人たちだからこそ理解できる広告かもしれず、文化的背景がうかがえる。

そして、6月に皆を驚かせた広告がこの「釣魚台値多少?」だ。市内のバス停にあったもの。「釣魚台」とは中華民国台湾、日本、北京当局が領有権を争う「尖閣諸島」。誰も考えたことがなかった、「尖閣諸島はいくらの価値がある?」という問いかけは多くの人を引き付けた。(テレビでもCMあり)
実はこれ、不動産会社が顧客に物件の公正な値段を示す能力をアピールする広告。実際、この会社は「尖閣諸島」に台湾元97億2255万元(日本円282億円)の値をつけた。行政、経済、政治、資源、市場の五つの面から総合的にはじき出したというが、そもそも売り手が誰なのかで国際問題になるわけであり、最初からありえないお話だ。

何を売るにもマーケティングやらプロモーションが重視される時代。広告も立派な学問の一つとなり、学ぶ人も少なくない。海外旅行では各地の土地柄や言葉の面白さの出る広告に注意してみるのも一興である。(U)

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿