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神様になった台湾版ねずみ小僧「廖添丁」

2009年12月20日 23時52分00秒 | 台湾観光旅行

夕陽の名所で知られる台北県淡水の対岸、八里には、「漢民祠(廖添丁廟)」という廟(台湾の民間信仰のお寺)があります。
廖添丁は、1883年から1909年まで生きた人で、窃盗や殺人事件を起こして指名手配された犯罪者なのですが、金持ちから金品を盗んで貧しい人を助けたとして、講談や映画、ドラマ、漫画などの主人公として親しまれ、霊験のある神様として参拝されてもいます。

 

廖添丁祭当日の廖添丁廟。お供え物を持って参拝する人たちで賑わっていました。

神様にはそれぞれ特定の祭日があるのですが、廖添丁の祭日は旧暦10月26日で、今年は新暦12月12日がその日でした。今年はちょうど廖添丁没後100周年に当るということで、廖添丁を分霊して祀っている大稻埕の台北霞海城隍廟(縁結びの神様、月下老人で有名)と合同で「廖添丁百年祭」が行われ、パレードや廖添丁の劇などが行われました。

 

熱心に参拝する人たち。
廖添丁は、病気や、商売、失せ物など、いろいろなことに霊験があるそうです。

 

本殿の奥には、廖添丁の神像がたくさん並んでいます。

 

神像の奥には、廖添丁のお墓が。
この廟は、元々お墓があった場所に後から建てられたものなのです。

ちなみに、廟の1階には廖添丁、2階には関公(関羽)、3階には玉皇上帝が祀られています。
廟の実質的な主神は廖添丁ですが、正式な主神は関公だそうです。

 

境内では法師による法会が行われていました。

 

これは、廖添丁に祈願して病気が治った日本人の夫妻が建造した廖添丁の墓。
「神出鬼没廖添丁之墳墓」と書いてあります。
この墓碑は一旦遺棄されたものの、奇跡的に海岸で見つかり、現在は廖添丁廟横にある添丁公園に安置されています。

 

添丁公園には廖添丁の石像も。
これは没後100周年を記念して、今年立てられたもの。

 

廖添丁廟の向かいには、紅龜粿(もち米で作った赤い亀の形の伝統的なお菓子。中には小豆、緑豆、切干大根、落花生、タロイモといった餡が入っています)のお店があり、廖添丁廟の名物となっています。
廖添丁には紅龜という名前の誓いを交わした義兄弟がいたということで、その名前にちなんだもの。

大義名分とは別なところで成り立っている、台湾民間信仰の奥深さが感じられる廖添丁廟は、八里の「十三行博物館」の少し先にあります。
淡水や八里に行く機会がありましたら、ぜひ足を延ばしてみてください。(尾)

漢民祠(廖添丁廟) 台北県八里郷中華路三段二号
交通: 台北新交通システムMRT關渡駅から、紅13または紅22のバスで「廖添丁廟」下車

※12月18日(金)の「文化の台湾」では、廖添丁と漢民祠を紹介しています。

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