教師節に行われる孔子のお祭り

台湾では、毎年9月28日は「教師節」です。
現在は国民の休日にはなっていませんが、全国的に孔子を祀る孔子廟で厳かな儀式が行われたり、永年勤続や優秀な先生達が表彰されたりします。

教師節と孔子がどういう関係があるか、というと、孔子は古代中国での理想的な教育者の先駆者であるとして、孔子の誕生日を教師節と定めた、ということです。
孔子の誕生日は紀元前551年の8月27日ということですが、これは旧暦で、太陽暦に換算すると9月28日に当るそうです。

この日行われる儀式は「釋奠典禮（せきてんてんれい）」といい、服装や方法などは中国古代の儀式に倣っています。
この儀式の呼び物は、孔子廟近くの小中学校の子供たちによる、踊りと音楽です。

上の写真の黄色い衣装を着ているのが踊り担当、赤い衣装を着ているのが音楽担当の子供たちです。
これは入場が終わったところ。

 

いろいろな人がいろいろな道具を持って、所定の位置につきます。

 

これは踊りと音楽の奉納が始まったところです。
踊りはキジの羽、楽器は中国の古い雅楽のような楽器を使っています。

 

儀式に使われる道具も、古くから伝わるもの。
この金属でできたハンガーのようなものも、「編磬（へんけい）」という楽器です。
すべて大きさが異なっていて、違う音がするそうです。

今年の儀式は、リハーサルが9月27日（日）午後4時から、本番が9月28日（月）午前6時からです。
入場にはチケットが必要ですが、30分前から100枚限定で当日券も配られます。
この時期に台湾へいらっしゃる方は、貴重な機会ですので行かれてみてはいかがでしょうか。（尾）

（写真は昨年のリハーサルの様子。撮影：台湾国際放送）

台北市孔子廟　台北新交通システムMRT圓山駅から徒歩10分（月曜休）
http://www.ct.taipei.gov.tw/index.asp

※9月23日（水）の番組「台湾ミニ百科」では、台湾の教師節をご紹介しています。

RTI台湾国際放送の日本語番組は、毎日1時間放送です。「台湾ミニ百科」は水曜日の放送開始30分後に始まります。