かねてから気になっていた南陽市赤湯長岡の神社を分け入ってみた。
最初に、稲荷森古墳の南側にある小さな森。この中に分け入ってみたら、朽ちた神社があった。以前、発見したときは、名前が見つからなかった。だが、今回は脚元を固めて、つまり、前回はサンダルだったが、今回はスニーカーというだけのことだが、深く分け入ってみると、鳥居に名前のプレートが掲げてあることに気づいた。「八幡宮」である。八幡宮は全国に無数にあるので、仮に「長岡八幡宮」とすることにする。
八幡宮は「はちまんぐう」「やはたぐう」と呼ばれ、応神天皇を祀っている。源氏や平家など武士たちに、武運の神様として信仰されていた。サムライの神様といっていいと思う。ということはこの神社も、ひょっとすると、戦国時代や江戸時代にこの辺りを治めていた有力武家が建立したのかもしれない。ただ、規模からいって伊達や上杉ではないのでは。この森をも屋敷のうちにしていた武家の氏神様ではなかっただろうか?
古墳の東隣の森は稲荷森といっていたようだ。この森にちなんで古墳の名称が稲荷森古墳と名付けられた。よって、この森の神社はお稲荷さんを祀っているのだろうと予測して上って拝礼するとやはり名称が「雲南稲荷神社」となっている。こちらはいまでも手入れがしてあって、地域の神社として祀られていることが分かる。
赤湯出身の日銀総裁結城豊太郎もまた「雲南」という言葉を好んで使っていた。かつて赤湯に在住し慕われた僧侶が好んで使っていた言葉でもあったような気がする・・・。この神社の「雲南」もその関係ではなかろうか。神社の下には小さな墓所になっているので、かつてお寺もあったのではないだろうか。
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