■ 1st legの感想と・・・ |
◆ 「トップレス」、「ゼロトップ」システム
ローマのシステムが、「トップレス」、「ゼロトップ」システムなどと言われているとか言われてないとか・・・トップレスって変な想像するのは、私だけではないと思いますが・・・(笑)
とりあえず、1st legホームで2-1と勝利したローマでしたが、スコールズ(マンチェスターU)の退場した以降は、ほとんど試合のアドバンテージを握っていたと思います。基本的に「トップレス」か「ゼロトップ」かストリップか分からないのですが、要は、ローマの戦術は、純粋なFWがいない事を逆手に取ったスパレッティ監督の手腕が素晴らしいと思います。ざっくり言うと「パス&ムーブ」だと思うのです。さらに、スペースを意識したプレーが特徴としてあるので、他の欧州のクラブがやるようなポゼッション志向型とは、若干、違いが見えますね。(最近、ざっくり書くのが多いな・・・)。
![マンチェスターUのゴール form 1st leg](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/ae/ae9220f78135bb31e96a0852daee31a3.gif)
それこそ、スモールベースボールならなぬスモールフットボールのような気がしないでもないです。ただ、日本人選手とは違い個々の選手のスキルが高いので、その躍動感、スピード感(別な面で言えば、カウンターの一種かな?)は見る人によっては、強い興味を惹かれると思います。日本代表でもあんなサッカーが出来たらいいでしょうね。イメージ的にはローマとオシムが目指すスタイルは同系列のような気はします。
但し、攻撃面に目が向いてしまいますが、実際マンチェスターUに1点を取られてしまったのは、DFの脆さを露呈したのかな?って感じました。
例えば、今は、セリエBで獄中生活のように欧州サッカーの桧舞台から離れてしまったユベントスであったら、あの1失点はしなかったでしょうね。
なんせやられかたがマズイ。GKのファンデルサールからC・ロナウドのドリブル突破とスールシャールのクロスからルーニーのゴールと完璧なカウンターを許してしまったのでね。今シーズンのローマは、2~3試合しか見ていないので、あまり詳しいチーム状況や方針など分かりませんが、1st legの印象でした。
1st leg終了時、ここまで記載
■ ローマ、「トップレス」システムに隠れた、ボランチの穴 |
◆ キャリックのゴール(1点目)に、“ローマ帝国”崩壊の前兆を見る・・・
ローマは[4-1-4-1]のようなフォーメーションで、デ・ロッシを守備的MF、いわゆるボランチに据えました。1st legでは、マンチェスターUが退場者を出して10人になったことにより、このデ・ロッシの所がボールの出所(でどころ)となりました。ところが、この試合では、DFラインと前線の3人(トッティ、ピサロ、ブチニッチ)が攻撃的に傾き過ぎ、さらには、両サイドの守備的ケアも十分ではありませんでした。つまり、“DFライン、前線、サイド”という3つのパートの尻拭いを一人でやらせられたのがデ・ロッシでした。
![バイタルエリアの守備の問題](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/79/462b9809ce524fb2bbadded61cbffa16.jpg)
![キャリック1点目の直前のシーン](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/c9/c4b2015869711e831cb9e669f9f947ed.jpg)
◆ マンチェスターU、2点目(アラン・スミス) 3点目ルーニー
この1人で頑張ったボランチのデ・ロッシですが、チームとしては、同じパターンでマンチェスターUに2点目を奪われました。また、3点目はカウンターからでしたが、ここもバイタルエリアのケアの甘さ、CBの対応能力の問題?と考えられるような局面でした。逆に、マンチェスターUの攻撃陣(ルーニー、スミス、C・ロナウド、ギグス)の連携の良さ、プレーのレベルの高さによるゴールという見かたもあると思います。
<マンチェスターUの前線の特徴(ローマ戦より)>
・ルーニーが左サイドに流れる
・ギグス、C・ロナウドがインサイドに絞る(但し、両者共、縦への突破というスタイルは武器)
・スミスは、基本的に前線で張っている
![アラン・スミスのゴール(マンU2点目)](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1c/38/a752463e374b28243b1b269d66f8a303.jpg)
![マンチェスターU、3点目(ルーニー)](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/4b/b19110eacbad3380567e5eaf70fdb735.gif)
◆ ベスト4を少し占う・・・
さぁ、準決勝で同じイタリアのチーム、ACミランと戦うマンチェスター・ユナイテッドですが、。この試合のように上手く行くとは限りません。
ただ、両チームのチーム状況に違いがあります。現在、数年ぶりの上り調子のマンチェスターUと倦怠感の漂うACミラン。しかし、逆の見かたをすれば、経験値という部分では、マンチェスターUよりは、ACミランの方に分があると思われます。
また、ミランは、絶対に抑えなければいけないのは、C・ロナウドでしょうね。逆に、マンチェスターUは、カカを抑えなければならない。両チーム共に、攻撃的MFがキープレーヤーと思われます。しかし、その裏側で、セードルフ、ギグスなど経験の豊富な選手もいますので、ある意味、似たチーム同士の対決になりそうです!
最後まで読んで下さって、ありがとうございます。
よかったらクリックお願いします。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/8b/45e975144957c76ab58f50260405f973.png)
■ おまけ ゲルマン民族も同じやられかた・・・ |
◆ セードルフのプレーは、奥が深い
(左画像-ミランの1点目)
ミランがバイエルンのボールを奪って、ハーフカウンター気味に攻撃にシフトした所からです。
ゴールを決めたセードルフの動きが秀逸です!
ボールを受けるスペース(バイタルエリア)をフリーの状態にしておいて、そこでボールを受け、フィニッシュまで行きました。一度、軽くキックフェイントらしきものが入っているんですけど、この場面でそれが出来る技術と肝っ玉(笑)、凄いです!
(右画像-ミランの2点目)
2点目は、インザーギのゴールをセードルフがヒールキックでアシストした場面です。この2点目のセードルフのプレーは、奥が深い!
セードルフがボールを受ける際にプレスに来たのは、ファン・ブイテンだと思うのですが、1点目に同じエリアでセードルフにボールを持たれ、さらに前を向かれゴールを決められたので潰しに来ました!
ところが、セードルフはファン・ブイテンのプレーを読んでおり、それを逆手に取って、同じ意識の共有があった?インザーギへヒールパスを送りました。
ちなみに、セードルフにパスが出る前にDF(ルシオ?)に近いポジションを取って同じようにボールを受けるスペースを作っています。また、実際の映像で確認すると、一瞬、後方を確認している動作をしていました。
![ミラン1点目](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/0c/bf143f8193c3e64dd95193be9f283ff8.gif)
![ミラン2点目](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/99/90206c027be748ed4cc9feac4e364d44.gif)
セードルフに1票、お願いします(笑)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/8b/45e975144957c76ab58f50260405f973.png)
■ リンク - ブログ検索 |
■ ピックアップ 過去エントリー | ワールドカップ、日本代表、Jリーグ、欧州サッカー、その他 |
ドイツW杯 | ・ドイツW杯 総括 |
日本代表 | ・ジーコJAPAN『W杯ドイツ大会、総括』 ・敗因と日本サッカーの一つの問題点 - 日本vsブラジル【プレーバック ドイツW杯】 (オーストラリア、クロアチア戦のリンクも有り) |
Jリーグ | ・ AFC チャンピオンズリーグ '07 日程表 |
欧州サッカー | 準備中 |
まずローマ。
私のイメージは4-2-3-1でトッテイーが自由に動いて空いたスペースにペッロッタ、タッデイらが追い越して流動性が生まれ、SBがサイド攻撃に参加する感じでした。
映像を見ると、プレスに行ったペッロッタ、ピサロがロナルドに交わされていますね。
一戦目ではメクセスが積極的にボールアタックしてラインをあげていました。
走れる選手が不在でプレスも効かずSBもボランチも上がりっぱなしでは崩壊やむなし。
ユナイテッドは屈強なセンターFWに三人のアタッカーというファーガソンの形がいいですね。
ベッカム(ポボロスキ、カンチェルスキス)、フォルラン(シェリンガム、ヨーク、カントナ)、ギグス(シャープ)なんて時代もあったみたいです。
リヴァプールのペナルティーエリア前に壁を作る4-4-2が守備の王道なら、マンUのサイドアタックは攻撃の王道です。
ミランはイタリアらしくゴール前を固めて攻めさせて、走れるテクニシャン(カカー)と裏でもらったらどんな形でもシュートの持っていくイタリアのFW職人に巨漢DFを振り切ってもらうのがよいでしょう。
ミランが攻めざるを得ない展開になると、弱点をつかれて特に攻撃的な左サイドがずたずたにされるかもしれません。
こんばんは。
はっきり言って、今のC・ロナウドは恐ろしいですよ~
ローマ帝国も崩壊します(笑)
まぁ、2nd legに関しては、バンバンと得点を許し、スパレッティ監督のコメントではないけど、「試合を立て直す」気持ちが前面に出過ぎた感はありましたね。
コメントの通り、マンチェスターUもACミランも自分達のスタイルで“ガチンコ”でやって欲しいですね。でも、ユナイテッドが真っ向から来たら・・・試合巧者のミランの思う壺?!
ローマもそうですが、真っ向勝負のサッカーをやったら、プレミアのチームの方が有利だと思います。
こんばんは。
セリエAでのローマは、今シーズン1回くらいしか見てないので、CLでの戦いしかみていませんが、私も同じように個々の選手の能力に問題があるとは思っていませんでした。だからこそ、7-1という大敗には驚きました。でも、冷静にみるとシステム的には崩壊の理由は明確で、かつ、ユナイテッドに先制された選手達の心理状態、また、CLという舞台を考慮すれば・・・焦りにも似た感覚に囚われていたのかもしれませんね。
じゃなきゃ、J2のチームでもこんなに点差は広げられないような気すらしますもん^^;
こんばんは、はじめました。
そうですね、ペロッタいませんでしたし、ブチニッチ、トッティを入れていれば、中盤の守備って部分では、問題も発生するでしょうね・・・^^;
仰るとおり、ローマはデ・ロッシの周りのスペースのケアが甘く、ユナイテッドにことごとく使われていましたね。
ピサーロ、ブチニッチも良い選手ではありますが、この試合では、タッデイ、ペロッタの運動量がどれだけローマの攻守を支えているかが浮き彫りになった試合かもしれませんね。
こんばんは。
新右衛門さんの記事も拝見させていただきました。
攻守のバランスや経験という部分でユナイテッドのほうが上だったのかな?と思いますね。