

皆様こんにちは。
10月のラボ便りは「精子凍結」についてお話させて頂きます。
「精子凍結」とは、
精子を超低温で凍結して保存することをいいます。
精子を凍結することによって、精子の長期保存が可能となります。
凍結した精子は、
融解(解凍)することで、人工授精や体外受精に用いることができます。
では、どのように精子の凍結を行うか説明させて頂きます。
精子をそのままの状態で凍結しますと、
精子内の水分が凍って精子を傷つけてしまいます。
そのため、凍結保護剤というものを精子に加えます。
凍結保護剤により、
精子内の水分を取り除き、精子の表面を保護することにより、
精子が傷つくことを防ぎます。
凍結保護を行った精子は、
小さなチューブに入れて液体窒素の中で凍結します。
融解(解凍)の際には精子の洗浄を行い、凍結保護剤を取り除きます。
そのため、卵の中へ凍結保護剤が入ることはありません。
凍結し、あらかじめ精子を保存しておくことで、
人工授精や体外受精の当日に採精できない場合に用いることができます。
しかしながら、凍結・融解の際には全ての精子が生存できるわけではなく、
凍結に耐えられない精子もいるため、精子の生存率は5割程です。
秋らしい涼しい日も増えてきましたので、
体調管理にお気を付け下さい。



