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つたない雑記です。
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「しとやかな獣」 ちょっとだけ感想

2009年02月15日 | 演劇
今頃ですが・・・ちょこっと感想(^^;)


1月30日(金)紀伊国屋ホールで、ケラさんと女優・広岡由里子さんのユニット(オリガト・プラスティコ)の第4回公演「しとやかな獣」を見ました。

原作は、新藤兼人監督の47年前の映画とのこと。
私は映画も、東京乾電池の舞台も未見なので、ほぼ関連知識ゼロな状態での観劇です(~_~;)

古びた鉄筋アパートの一室を舞台に、そこに住む(というか住み付いてる)4人家族の、あらゆる手段で金に執着するトンデモな生活。
そしてその一家にかかわって降り回される人と、逆に利用して成り上がろうとする人・・・
狭い部屋の中に人間の欲望がぎっしり詰まったような、50年代の雰囲気たっぷりな舞台セットに、すほうれいこさんの着る真っ赤なドレスが目をひく、昭和の映画らしいギラギラ感がただよう舞台。

登場人物はどれもこれも曲者で、ケラさんの作品に登場しても違和感のないキャラクターばかりですが、非常識ではあるけれども、
どの人物にもその人なりの大義や強迫観念があって、ところどころでその心情を独白するイメージシーンがあるのが印象的でした。

なりふりかまわず、あらゆる手段でピンチを乗り越え、罪悪感のかけらもない一家の姿はどこか滑稽で気持ちよさすら感じるほどでしたが、最後にはやはり報いの瞬間があって・・・
その(人生の転落が見えた)瞬間の主婦を演じる、広岡由里子さんの表情がよかった!
あと、男を色じかけで利用しては巧妙に金を着服する女を演じた、緒川たまきさんの「しれっ」とした感じの悪女っぷりも、緒川さんの清楚なイメージと正反対で面白かったです。

浅野和之さん演じる父親が(もう二度と貧乏には戻りたくない)と、思いをつぶやく場面に、この話のテーマが集約されてるようにも感じましたが・・
とはいえ、この話に出てくる家族の(転んでもタダでは起きない)たくましさには、常識・非常識をこえて見習うものがある・・・と思ってしまうのは、今のわたしがヘタレな証拠かも^^;


オリガト・プラスティコの作品を見るのはこれで2回目ですが、「漂う電球」同様ケラさんの繊細な演出が、細部まで際立っている舞台でした(^^)


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2 コメント

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Unknown (なおみ)
2009-02-16 12:33:12
父親は浅野和之さんでしたか。
確かにあの台詞に集約されている感じでしたよね。
Unknown (rokko)
2009-02-16 22:04:03
なおみさん、コメントありがとうございます。

浅野さんと佐藤さんを間違えるなんて・・申し訳ありません;;

さっそく訂正させていただきました。
ご指摘、ありがとうございました!

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