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A Street Cat Named Bob 愛し、愛されることの幸せ

2019-07-22 23:08:26 | 映画


愛し、愛されることは、人が安定して生きていくうえで、必要不可欠といっても過言ではない。
それが損なわれることによって起こる愛着障害は、二次障害を引き起こし、ひいてははその人の人生、さらにはほかの人の人生をも狂わせてしまう。
この映画は、実話を元にできていて、登場する猫のボブが当の本猫というところに、説得力が増している。
主人公のジェームズは、確かに幸運の持ち主だった。
本人の良くなりたいという意思はもちろんのこと、彼を親身になって忍耐強くサポートしてくれる素晴らしい人にめぐり合えたこと、且つそれに答えようと差し伸べられた手をつかめた彼のタイミングがぴったりと合う幸運に恵まれたことがある。
なによりも、猫のボブとの出会いが、彼の傷ついた心を、彼のペースで癒せたことだろう。
アニマルテラピー、無駄に複雑な感情や思考を持たないシンプルな動物とのふれあい、世話をするという能動的な関わりが自己有用感を持たせ、変な駆け引きなどない真っ直ぐな関係が信頼を生み、共生関係となって心の安住の地を確保するのだ。
そうすると、余裕がもたらされ、今までギクシャクとしていた人間関係もよい方向へと向かうことが可能になる。
ジェームズとボブはハッピーエンドになるけれど、同じ路上生活をしていたバルに幸運の女神が微笑まなかったことが、現実味を突きつけて悲しくなった。
しかし、このボブ、なんとも素晴らしく高貴な癒しのオーラを身にまとっているではないか。
姿かたちは猫だけれども、それは仮の姿と思わずにはいられない。




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