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食べたいミラノ

2015-01-11 23:04:16 | 街たち
「にじいろジーン」今年から手法が変わってジーンちゃんの突撃レポート風。
今回は、イタリア北部の大都市ミラノ、芸術・ファッション・グルメと三拍子そろった魅惑の街だ。
ミラノのシンボル、ゴシック建築の華麗な大聖堂ドォーモとガラスのアーケードヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のガッレリア。
ガレッリアの十字路に交わる通路にはモザイク画が施され、特に牡牛のモザイク画の股間部分に踵を置いてくるくる回ると願い事が叶う言い伝えがあり、摩擦でその部分は磨り減ってくぼみになっているほどだという。

今年の5月から、ミラノで食の世界万博が開かれるとか、興味津々である。
ミラノといえば、ミラノ風カツレツ。
豚肉などをたたいて薄く延ばしたものをかりっと香ばしく油で揚げたものが一般的に知られているけれど、”マチェッロ”は500年前に起源を持つ2~3センチの分厚い骨付き肉を北イタリアならではたっぷりのバターで揚げ焼きにし、肉の中央はレアに仕上げた物を提供する。
バターの風味が濃厚なこんがり狐色のミラノ風カツレツ、ぜひとも賞味したい物だ。
イタリアの代名詞の一つピッツァ、”ルイーニ”はパンツェロットというトマトとモツァレッラチーズの入った揚げピッツァ、”スポンティーニ”は厚くふわふわした生地のピッツァ・マルゲリータで生地の下側はたっぷりのオリーブオイルで揚げ焼きしているからかりっとした食感も併せ持ち多くの人を虜にしている。
ほかにも多くのわくわくする食材に料理があるミラノ、食の世界万博を開催するに相応しい地だ。

さて、ファッションでは。
”ラビティーノ・イージー・ノック”は、オーナー自ら各地を飛び歩いてセレクトしたワンピース専門店。
価格抑え目なところがうれしい店だ。
”バグッタ”は、シャツ専門70年の店。
ミラノの人にとって、シャツは重要なおしゃれアイテムで、今年の流行は体にぴったりと沿ったラインのシャツだという。
ある意味ファッション、”カルトレリア・ルッフィーニ”は、創業100年以上前のイタリア伝統的デザインの文房具店。
オーナーが丁寧に作り出すしゃれた手帳など、文房具マニア要チェックの店だ。

ミラノの近郊にあるクレモナは、バイオリンで有名な楽器の町。
かの名工アントニオ・ストラディバリが活躍した町で、今も多くのバイオリンなどの職人が楽器を作ったり、修復したりしている。
シルヴィオ・レバッジは、そのバイオリン職人の中でもトップクラスで、年間7~8本製作するバイオリンは引く手数多。
いいバイオリンという物は、一流の弾き手によってひかれることで音が深まり円熟味を増すのだという。

なんとも、イタリアは、職人が生き生きと技を磨き深めていける国のように思えてうらやましい。
物を作り、それを大切に使い続け、時には修繕し、後世へと受け渡していく。
地味だけれど充足した人の営みが、そこにはあるのではないだろうか。
進歩すべき面と伝統を受け継いでいく面、双方の共存が実はとても難しく、しかし大切なことだと考える。
世界の指導者たちよ、今一度実直な人のあり方に舵を切ってはくれまいか。


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