最後の写真
二重の虹 17:35
今日の9時45分、ねこの命の灯火が消えた。
左前足に負った傷が元となって化膿し、衰弱しやせ細って、そして死んだ。
高齢のため、処置のしようがなかった。
3週間、よく耐えた。
家族みな、悲しみにくれる。
しかし、死によってつらい痛みから開放されたけれど、安堵の気持ちがないわけではない。
それでも、割り切れないのが愛。
もう、ねこがいないと思うと、心に大きな穴が開いて、言いようのないさみしさが流れ出てくる。
夕方、南東の空に大きな二重の虹がかかった。
遠くで雨が降ったのだろうけれど、小さい人とこの虹を見ながら、きっとねこはこの虹を渡って空へ昇っていったのだろうと。