空の色

Ricaの気まま日記と詩の世界

『ブレイブ-群青戦記-』(バレ有り)

2021-04-06 15:51:26 | ドラマ・映画(ネタバレ有もあり)

 

『ブレイブ-群青戦記-』(バレ有り)


監督:本広 克行
脚本:山浦 雅大、山本 遥
原作:笠原 真樹
出演:

  • 西野 蒼:新田 真剣佑
  • 瀬野 遥:山崎 紘菜
  • 松本 孝太:鈴木 伸之
  • 不破 瑠衣:渡邊 圭祐
  • 松平 元康:三浦 春馬
  • 織田 信長:松山 ケンイチ
                    他…

 

[あらすじ]
ある雷雨の夜。
一人の生徒が私立星徳高校から忽然と姿を消す。
優秀だった彼はなぜ、行方不明となったのか…。

--1年後--

私立星徳高校弓道部に所属している通う西野蒼は
腕は確かではあるのだが賞レースには全く興味がなく、
そのせいもあって部では目立たない存在だった。
いつものように部活中、幼馴染の遥と話をしていると
突然、雷鳴と共に激しく雨が降り始める。

その雨は赤く、やがて蝉が一斉に羽化し始め…
さらに構内の石碑に落雷すると校舎内が異様な霧に包まれる…。

すると、校庭に次々と野武士や甲冑姿の武士が現れ、
部活中の生徒たちを次々と惨殺していく。
抵抗も虚しく訳も分からぬままく殺されていく生徒たちの声に
気が付いた蒼と遥は孝太の助けもあり、難を逃れる。

生き残った生徒たちが校庭で途方に暮れていると
そこに指揮官と思われる黒い甲冑の武将が馬で現れ、
数名の生徒を捕虜として連れ去ってしまった。

スマホの電波も無い中、残された蒼たちが見渡すと、
学校は街もない深い森の中にあった。
蒼は武将の名から自分たちが戦国時代へと
タイムスリップしたのだと考え始めるが…
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[作品レビュー]※ここからバレ有り※
三浦春馬さん出演作品ということで拝見してきました(^^)

戦国時代へとタイムスリップたスポーツ強豪校の高校生が
現代の技術と身体能力の高さを発揮して戦い抜き、
全員で元の世界に戻るため共に協力し合う群像劇です。

スポーツ強豪校なので、登場人物のほとんどが
トップアスリート並みの強靭な体の持ち主で
それぞれの得意分野を武器にして戦っていきます。

原作ではスクールカーストが描かれているようで
差別やイジメ、生徒の自殺といったダークな背景があって
それが物語の展開に関係していたり、
不破がタイムスリップしたきっかけにもなっているようです。

劇中ではスクールカーストの存在ははっきりとしませんが、
生徒たちは仲が悪いという感じは見えなかったので、
極限の精神状態の中で心を通わせた末の団結なのかも?

原作を知らずに観て私個人は不破の根本的な心の闇までを
想像することが難しかったです。
一見すると単純に快楽犯みたい?、とか。
2時間ではなくもっとじっくり観てみたいと思いました。

あと、ちょこちょこモヤッとした謎を感じてしまうんですが、
現実とファンタジーの狭間を覗いてはつまらないですよね。
♯戻った先の世界ではあの事件はどう扱われたんだろう、とか(^^;


さて、今回の三浦春馬さんの松平元康は素敵でした♪
戦国時代の言葉遣いとか、陣羽織姿とかどれも素晴らしいです。

幼少のころから今川の人質として苦労をしたという元康ですから、
太平の世を作ることをずっと夢見てきたのかなぁ、と想像してしまいます。
そうした夢を語る眼差しがとても素敵でした。
こういった表情の三浦春馬さんはとてもキラキラしていますよね。
その夢に向かって心が躍る様子が伝わります。

刀を構えて蒼を牽制するシーンでは鋭い眼差しで
武将の研ぎ澄まされた精神を感じることが出来ます。
丸根砦での戦いのシーンでは
気迫のある殺陣を披露しておられましたよ(^^)

そして、蒼が幼馴染に孝太を失った際、
彼が口にした「一生懸命とかわからない」という言葉に対し
元康は「"一所懸命"、ではないのか?」と問うシーンがあるのですが、

一所懸命とは、
    - 一か所の領地を守るために命を懸ける -
ということだと元康は蒼に語り掛けます。

その言葉が蒼を奮い立たせ、精神的に大きく成長するんです。
元康の言葉が胸に刺さりますよね。
その際には仲間として蒼を温かい眼差しで見守っています。
優しい元康の表情が垣間見れます。
♯このシーンが一番好きかも(^^)

何かに命を懸けて生きる、そういう生き方を
戦国時代で皆が当たり前にしていたのだろうと考えると
生きるということが厳しい時代だったんですよね…。

その後の丸根砦では元康登場のセリフも頼りがいのある大将というか、
「待たせたな!加勢いたす!」なんてセリフには
やっぱり元康はここぞとばかりに現れるんだなぁ!と思いました(^^)
♯やっぱり、高校生30名くらいで500の兵を有する
 丸根砦への侵攻は厳しいですよね(^^;

その一声がシーンがシーンなだけに安心感も相まって
とても頼もしく聞こえましたね(^^)
こちらもいつ来るんだと思って観ていたので
「やっと来てくれた!」みたいな気持ちになりました。

しかし、劇中ではその丸根砦の攻防で元康は蒼を庇って
簗田政綱の銃撃に倒れてしまいます。
一国一城の主が見知らぬ青年を助けるために命を落とす、
という展開もなかなか驚きです(^^;
「あれ?家臣は命懸けで大将を守ってくれないの!?」
なんて思っちゃいました。←急に現実に引き戻される(^^;

原作を知らなかったので突然亡くなり、大変驚きました。
今回は三浦春馬さんの役柄が徳川家康なので
劇中で死ぬことはないだろうと思っていたので…(>_<)

三浦春馬さん演じる家康が天下統一するのを想像してしまって
今回は死んでほしくなかったなぁ、と思いました(;_;)
作品の流れでは不可欠なシーンなので仕方ないのですが(^^;
♯原作では簗田が史実を捻じ曲げて勃発した
 上杉謙信との合戦で亡くなるようです。

あと、印象的だったのは織田信長です!

桶狭間の戦い直前で高校生たちが元の世界に戻るので
今回、信長を演じる松山ケンイチさんは
有名な合戦シーンも敦盛の舞もないのですが、
表情や所作など、重厚な演技で、
気迫のある信長を演じてらっしゃってました。
登場シーンもさほど多くはないのですが、
とても存在感のある信長でした!

それと、渡邊圭祐さん演じる簗田政綱。

渡邊さんは長身でシュッとされているので
殺陣のシーンがとても素敵でした。
甲冑もとても似合っていましたよね(^^)
蒼とは敵対する役柄ですが、
純粋な悪、というよりは現世で自身に起こった悲劇から
世界を壊してしまいたいと考えるようになった
切なくて悲しい存在だと思いました。

私は『直ちゃんは小学三年生』で知ったので
ちょっとギャップが大きかったです。
♯思わず、「きんべだ!」って思いました(^^;
今後の作品で拝見するのが楽しみになりました♪


気弱だった青年が戦国時代で命を懸けて守るものを見つけ
精神的に大きく成長し、自分自身で運命を切り開いていく作品です。
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[余談]
余談ですが、作品のエンドロール後、
三浦春馬さんへの追悼の意があって欲しかったなぁ、と思いました。
あれから時間は経ってはいますが少し寂しかったです(;_;)

今回は公開してすぐにパンフレットを購入しました♪
たくさん三浦春馬さんの写真がありましたよ~(^^)
ほっこり♪
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