空の色

Ricaの気まま日記と詩の世界

『Little DJ 小さな恋の物語』:レビュー(バレ無し)

2008-01-31 00:53:49 | ドラマ・映画(ネタバレ有もあり)
『Little DJ 小さな恋の物語』

・第20回東京国際映画祭
特別招待作品作品

監督:永田 琴
脚本:三浦 有為子 、永田 琴
原作:鬼塚 忠
出演:
  • 高野 太郎:神木 隆之介
  • 海乃 たまき:福田 麻由子
  • 海乃 たまき(大人):広末 涼子
  • 若先生(高崎 太郎):佐藤 重幸
  • かなえ:村川 絵梨
                    他…

    [あらすじ]
    FMラジオ局でディレクターを務めるたまきは
    担当している深夜番組が打ち切りが決まり、落ち込んでいた。
    そんな時たまきは幼い頃に出会った
    ラジオが大好きな少年、太郎を思い出していた。
    たまきと太郎の出会い、それはたまきが中学生の頃だった…。

    1970年代、とある病院に少年が母と連れ立ってやってくる。
    野球の試合の最中、鼻血が止まらなくなり、検査を受けに来たのだった。
    少年の名は高野太郎。
    ラジオが大好きで、野球の実況やラジオ番組を真似していた。
    そんな太郎はある日、院内放送を耳にし、
    どこで誰が放送しているのかを確かめに行く。

    するとスピーカーの裏から繋がっている配線は病棟を出て、
    森を抜けたところにある小さな建物と繋がっていた。
    恐る恐る建物に近づく太郎。
    そこには数え切れないほどのレコードの山と放送機器が備えられていた。
    じっとレコードを見つめる太郎はやがて放送席に座る。
    そこで、マイクに向かってラジオ番組の冒頭を真似る。
    そこへ放送を管理している、大先生(高崎 雄二)が現れる。

    ある日、太郎が放送室に入り浸っていると、
    大先生は太郎にDJをやってみないかと提案するのだった。
    不安ながらもワクワクする太郎は院内放送でDJをやることにする。
    冒頭の挨拶や曲についてのエピソードを毎日ノートに書き続け、
    太郎は毎日昼休みに放送を続けた。
    そして、そんなある日、太郎に一つの出会いがやってくる。

    交通事故に遭った一人の少女が入院してきたのだ。
    彼女の名前は海乃たまき。
    太郎より一つ上の女の子だ。
    事故で全身包帯だらけとなったたまきはやがて体調が回復し、
    太郎の病室にも遊びに行くようになる。
    そして二人は意気投合し、一緒にラジオを聴いたりして過ごしていた。
    そんな中で太郎はたまきに淡い恋心を抱き始めていた。

    しかし、たまきとは逆に日に日に病状が悪化していく太郎。
    そんな太郎はまだ自分の気持ちをたまきに伝えていなくて…。
    -------------------------------------------------

    [作品レビュー]
    70年代のピュアな少年、少女の淡い恋を可愛く、切なく描いた作品です。
    全体的に二人の初々しい感じが表現されています。
    また、ちょっと昔の日本の空気が懐かしい感じがしました。
    ラジオから流れる音楽とか(^^)

    物語はたまきが70年代に出会った太郎との思い出を
    振り返るところから始まります。
    大人になったたまき、その場にいない太郎というシーンから、
    二人の時代背景は容易に推測できちゃうんですが、
    二人が出会ってからの物語の中で、
    DJと言うテーマが新鮮な印象を与えるなぁ、と思いました。

    物語の展開には太郎のDJ活動やたまきとの思い出が
    太郎の目線中心にしっかりと描かれています。
    作品中には突拍子も無いシーンも奇跡的なシーンもありませんが、
    とにかくピュアな二人の気持ちが伸びやかに描かれていることが
    とても印象に残りました。
    太郎が夢だったDJを生涯を掛けてやり遂げたことも
    なんだかその姿がすごくキラキラしてて、
    夢を叶えるって素敵なことなんだなって思いました(^-^)

    私も中学生の頃、授業で自作したラジオで聞いてました。
    なかなか電波状況がよくなく、決してクリアな音じゃなかったけど、
    それでも雑音混じりにDJの声が聞こえるとワクワクして、
    夜遅くに学習デスクの明かりだけを付けて聴いてました!
    親が寝静まった後にこっそり聴くラジオって言うシチュエーションが
    なんだかいいんですよねぇ(^^)

    二人の恋の話はピュアに相手を思う気持ちがとても温かくて、
    告白する勇気がなくてドキドキする太郎と対照的で自由なたまきの
    空気感がなんとも言えないです☆彡

    初めて恋した時ってきっと今思う以上にドキドキしてて、
    言わなきゃいけないのに好きって言えないまま学校が変わって会わなくなったり、
    まず相手に気持ちを伝えるってところまでがメインだったなぁ。
    告白がゴールみたいで。
    一緒に下校するとか告白の先なんて考える余裕はありませんでした(^^;
    劇中もそんなやきもきさせられる感じの淡い恋でした☆彡

    高野太郎演じる神木隆之介君は初めてのラブストーリーだそうですが、
    純粋に恋する少年の感情の動きを丁寧に表現されてました。
    福田さんの笑顔がキラキラしていて、
    天真爛漫なたまきの役がとても印象的でした。

    恋することって"生きている"からこそ感じる感情であって、
    大切なのはそんな風に今を感じて生きることなんだなと思う作品でした。
    -------------------------------------------------

    [舞台挨拶]
    神木隆之介さん、福田麻由子さん、広末涼子さん、佐藤重幸さん、
    村川絵梨さん、石黒 賢さん、監督の永田 琴さんが登場されました。

    神木君は以前、『インストール』(上戸彩さん主演)の舞台挨拶で
    拝見したことがありますが、あの頃と比べてずいぶんと大人になって、
    声変わりもされてました!
    成長のインパクトを感じますね~。
    #その同様に私も大人になった(!?)わけですが、成長せず(^^;

    神木君は初めてのラブストーリーと言うことで、
    いろいろ難しい面もあったようですが、恋をイメージして、
    作品中ではとても丁寧に"恋する太郎"を演じられていたように思います。
    また、福田さんは恋をまだ未経験ということで、
    恋する役は難しい面もあったそうです。
    -------------------------------------------------

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