パリの美術館から子供のための はじめての美術館1回1作品 2023

パリ、オルセー、ルーブル美術館から1回1作品、小さいお子様とご一緒にシニアの皆様も。やさしい教養。

別の顔を持って生きる鳥。注:以下情報は2015年当時のブログです。

2015-05-24 23:00:08 | 2015年ブログ

注:以下情報は2015年当時のブログです。


昨日は

素敵な万葉の鳥、ホトトギスを紹介しました。

今日は、ホトトギスの違う素顔を。

画像は、ホトトギスのヒナですが

何かすごく力強い感じ

ホトトギスは肉食で、トカゲ(爬虫類)や毛虫を食べます

そして、自分で子育てをせず
ウグイスの巣の中に、自分の卵を産んで、

巣立つまで、
ウグイスに代わりに育てさせます。(托卵たくらん)

一番右端がホトトギスの卵

ウグイスの卵に似てるけれど、ひとまわり大きいですね。

 ホトトギスは、ウグイスが留守の時、ウグイスの巣に近づき

ウグイスの卵を一つ巣の外に落としそのあと

自分の卵をそこに産みます。

ホトトギスの卵は、ウグイスのヒナより2、3日早めにヒナになって、
まだ羽根もはえていないヒナのうちに
他のウグイスの卵を巣の外に落としてしまいます

そして、親ウグイスが運んできたエサをひとり占めして大きくなります。

ビックリする習性(しゅうせい)だけど、

カッコウ科のどの鳥も皆そうやって卵を育てるのです。
種を守るためだけど、自然は不思議だね。
 

画像は、ホトトギスと同じ習性を持つカッコウのヒナ
親鳥であるオオヨシキリからエサをもらうカッコウのヒナ

ホトトギスのヒナも超Big

親ウグイスより大きくてこんな感じ 

さて

 香川県は、県鳥(県民の鳥)がホトトギスです。
 
実は、以前、ホトトギスは、岡山県も県鳥だったんだけど、卵の件(托卵)の
 
イメージの悪さを理由に、1994年に県民投票でキジに変更したそうです。

ホトトギスと人との
万葉の時代からの歴史、
文学の中で扱われた価値はとても高いからちょっと残念。
 

自然の習性から、いろいろ言われてしまうホトトギスだけど

その習性を知っても、なお

ホトトギスは愛されるべき鳥だと思いませんか