パリの美術館から子供のための はじめての美術館1回1作品 2023

パリ、オルセー、ルーブル美術館から1回1作品、小さいお子様とご一緒にシニアの皆様も。やさしい教養。

トッキョキョカキョクと鳴く鳥が。注:以下情報は2015年当時のブログです。

2015-05-23 23:59:38 | たまには万葉の国へ

注:以下情報は2015年当時のブログです。



この鳴いている鳥は~

ホトトギス

おおっ夏がきた~を知らせる鳥なんですね

先日アップした卯の花(うのはな)この記事

卯の花とホトトギスは

万葉の昔から
歌にも一緒によまれるほどの仲の良さ


 卯(う)の花の ともにし鳴(な)けば 
ほととぎす いやめづらしも
名告り(なのり)鳴くなへ(なくなえ)


私マダムYが現代語に訳してみました。
昔の人ってこんなにすなおに感動。

「こんなにきれいな卯の花(うのはな)が咲くときに
ホトトギスも一緒に鳴くから、

ますますホトトギスっていいんだよ

分で自分の名前を「ホ・ト・トギス」

って言って鳴いているのだってとってもいいんだから」


ほんとに「ホ・ト・トギス」って鳴いてるの?
調べてみました。

"> 

本当に鳴いている。

昔の人はすごくいい耳、よく聞いていたんだね。 

ホトトギスって、

万葉集』では153句、

古今和歌集』では42句、
新古今和歌集』では46句も

よまれているんですよ。人気者


今日の出演

鳥    ホトトギス
「キョキョキョキョキョ特許許可局」と鳴く(ように聞こえるソラ?)

大伴家持(おおとものやかもち) 歌人 

万葉集に473首の歌を残しました

スゴイね


夏を知らせるのは?夏はきぬ 注:以下情報は2015年当時のブログです。

2015-05-17 14:55:19 | たまには万葉の国へ

注:以下情報は2015年当時のブログです。


日本は真夏日が続いているそうですね。(パリは朝晩まだ8度)

今日は、

夏はもうすぐ~を知らせる真っ白な花

卯の花(うのはな)

昔々の万葉の時代から、この花が咲くともう夏がすぐそこに。

卯の花(うのはな)

この白さや美しさで歌にも読まれて人気の花でした。

フランス語は世界でも美しい言葉といわれているけれど、

日本のこの歌にはかなわないって

「夏は来(き)ぬ」

きれいな動画、リラックスの時に

https://youtu.be/xg5qtlqcOPs

 卯の花(うのはな)の 

におう垣根(かきね)に
時鳥(ほととぎす) 

早も来(き)鳴(な)きて 

忍音(しのびね)もらす 夏は来ぬ


夏が待ち遠しいと言ってる彼女にも歌ってもらいましょう

"> 


今日の出演

佐佐木信綱 「夏は来ぬ」作詞 古典文学者

初音ミク 歌手ボーカルシンセサイザー

卯の花 Deutzia crenata


アーモンドの花咲く。そして桜は。(2)注このブログは2015年当時の子供のためのブログです。

2015-03-19 22:41:24 | たまには万葉の国へ


サクランボの花フランスでは、

アーモンドやサクランボ、プラムの木が可愛らしい花をつけます。

でも、そんな木々の花が咲くのを、今か今かと心待ちにしたり
花を立ち止まって見る人もあまりいません。

日本人は、

別に桜が好きっていうわけじゃない人でも、
知らないうちに、桜のつぼみが開くのを待っていたりするんですね

そして

 

満開の桜の花が咲いたら

歌の道でベスト1、神さまと言われている山部赤人(やまべのあかひと)さんがよみました。

≪あしひきの 山桜花(やまさくらばな) 日並(ひなら)べて かく咲きたらば いと恋ひめやも≫

「ああ、こんなにきれいな山桜が、これから、はらはらと散ってしまう。

いつまでもずっと咲いているんだったら、こんな気持ちにはならないんだけど。

何日も咲きつづけてくれないから、もっと恋しく思えるんだなぁ

 

 散っている花びらを見て、はかない気持ちを感じたり、

散っている花びらが美しく思えたり、

日本人ならではの感覚ですね。

 

ところが、ヨーロッパで

 オランダ人、ゴッホ

弟のテオに赤ちゃんが生まれて、お祝いに描いた絵は、

花咲くアーモンドの枝

悲しみの中にいたゴッホに、家族の誕生なんて

もう、飛び上がるくらい、嬉しくて嬉しくて

そんなはち切れるような喜びを、ゴッホは、

青空いっぱいに枝をはるアーモンドの花に見たのでした。

 

 


今日の出演

歌人   万葉集 1425  歌聖(歌の神さま) 山部赤人

絵   アーモンドの花咲く枝  ゴッホ(1853-1890)


アーモンドの花咲く。そして桜は。(1)このブログは2015年当時の子供の為のブログです。

2015-03-18 21:42:09 | たまには万葉の国へ

アーモンドの花

のようでしょう?

フランスでは、この早咲きのアーモンドの花を見て

日本の春を思います

 


≪見わたせば 柳桜(やなぎさくら)をこきまぜて 

みやこぞ春の 錦(にしき)なりける≫

と、よんだ人も。。。


「見わたしたらほんと、きれいだった

桜の枝を手にとって、その花びらをひと思いにしごいて、

柳(やなぎ)の緑と散らしまぜているような

そんな美しさ!

京の都(みやこ)は、春の錦(にしき)そのものの美しさだったなあ」

 


桜と葉っぱをこきまぜてって

 それは、こんな錦(にしき)の美しさ?

いやいや、やっぱりこれでしょう。

いやいや、

皆さんには、フランス名物これでしょう

           

 

 

今日の出演

  歌人   古今集 56  素性法師(そせいほうし)

錦   西陣織帯

和菓子   虎屋と俵屋吉富

フランス菓子   マカロン


明日につづく 

 

 


ウメとLOVE、万葉スペシャル(大伴旅人) 注 このブログは2015年当時の子供のためのブログです。

2015-03-12 14:29:25 | たまには万葉の国へ

ただ今、日本中の注目のまとは 桜。でも

今日の主役は、

 これではなくて

 白い梅の花

むか~しむかし、万葉(まんよう)の時代は、白梅が人気 No1!

漢詩にも登場するあこがれの花珍(めずら)しい花でした。

 

散る梅の花びらを にたとえて、

 わあー花びらが!天空の果てから雪が流れてくるみたいだ。

≪わが園に 梅の花散る ひさかたの 天より雪の流れくるかも≫

と、よみました。

 

つぎの歌人は、


ああ、なんて素敵なんだろう、の中で 月に照らされて咲く白梅って

この白梅を一枝折って、恋人にプレゼントしてあげよう 



≪雪の上に 照れる月夜に 梅の花 折りて贈(おく)らむ 愛しき児もがも≫ 

とよみました。


万葉時代の人たちは、ロマンチックそして・・・ほんと、ストレート 

なんかいいね!

 


(今日の出演)

歌 大伴旅人(おおとものたびと)665‐771

日本画 小倉遊亀(おぐらゆき)1895-2000

古書  生花早満飛九編 嘉永2年(1849)