パリの美術館から子供のための はじめての美術館1回1作品 2023

パリ、オルセー、ルーブル美術館から1回1作品、小さいお子様とご一緒にシニアの皆様も。やさしい教養。

パリのミイラと、太陽と月を目に持つエジプトの神~ルーブル美術館

2015-05-06 10:51:06 | 子供のためのルーブル美術館
注:以下情報は2015年当時のブログです。


今日も昨日のつづき、ルーブル美術館の古代エジプト部門から


エジプトの神々の中で最も古く、最も偉大な神と言われる

ホルス

エジプト神話では天空と太陽の神

頭はハヤブサで、太陽の右目、月の左目を持っています。

こんな姿がエジプトの絵によく見られますが、王族のあこがれの存在だったのですね。

ホルスには4人の子供がいて、ミイラとも深い関係があります。

人間の姿をしているイムセティは、肝臓を守る神

マントヒヒの姿をしているハピは、肺を守る

ジャッカル(犬)の姿のドゥアムトエフは、胃を守る

お父さんと同じ、ハヤブサの姿のケべフセヌエフは、腸を守る神

エジプト神話の4柱です。

 

このホルスの4人の息子をデザインした壺(つぼ)がありますが

個人が亡くなり、ミイラを作るときに、内臓もミイラにして、
カノポスと呼ばれる4つの壺(つぼ)にそれぞれ入れます。

人間の姿の壺には肝臓、マントヒヒの壺には、肺

ジャッカルの壺には胃、ハヤブサには、腸

と、決められていました。

 保存状態が良いルーブル美術館のミイラですが、

X線レントゲン撮影で、

プレトマイオス朝時代(歴代のクレオパトラが生きた時代)の成人男性とわかりました。

両手を胸のところで組み、指もしっかり見ることができます。

包帯で丁寧に巻かれていますが、

「特に顔面は芸術的なまでに見事」(ルーブル美術館)と説明されています。

4つの壺もありますね、見える?

ミイラは、ルーブルでは一体しか見られませんが、

ロンドンの大英博物館、アメリカのボストンミュージアムなど、

たくさんのミイラを公開しているところもあるようです。 

実は、日本でも

東京国立博物館でミイラに会えます

やっぱり!中高生に人気があるらしい

http://www.tnm.jp/modules/r_collection/index.php?controller=dtl&colid=TJ1835

期間限定で、ちょうど今、西アジア・エジプトの美術という特別展もやっているので、

(東洋館 3室  2015年4月7日(火) ~ 2015年7月20日(月))

http://www.tnm.jp/modules/r_exhibition/index.php?controller=item&id=4335

東京にいる人は、ミイラを見がてらどうぞ

ではまた明日