祝賀会で挨拶する村田製作所の中島規巨社長(7日、東京都港区)
電子情報技術産業協会(JEITA)は7日、「電子部品産業1世紀を祝う会」を東京都内で開催した。
電流制御に使う部品などを手掛けるタムラ製作所が100周年を迎えたことに合わせた。電子部品部会の中島規巨会長(村田製作所社長)は「電子部品が日本の基幹産業の一つとして発展したことを喜びたい」と話した。
祝賀会には村田製作所の中島社長や太陽誘電の佐瀬克也社長など現役トップに加え、電子部品部会の発起人であるアルプスアルパインの片岡政隆名誉顧問やTDK元会長の澤部肇名誉相談役ら約80人が参加した。
半導体やディスプレーは韓国や台湾など東アジア勢が台頭して存在感を失ってきたが、電子部品は素材や製造装置などの内製化を徹底することで海外企業にまねできない技術を確立してきた。
タムラ製作所元会長の田村直樹エグゼクティブアドバイザーは「性能や品質をとことん追求し海外メーカーを凌駕(りょうが)して発展してきた」と強調した。
日本の電子部品は蓄音機やテレビ、スマートフォンなどの最終製品とともに成長してきた。ただ、日本の電機業界の構造改革で部品を購入して組み立てる完成品メーカーが国内で事業を縮小するなか、海外への販路を高めてきた。
JEITAによると、日本企業のグローバル出荷額(海外工場からの出荷も含める)で24年1〜7月は前年同期比7%増の2兆5621億円だった。比較できる10年間で過去最高となった。
日経記事2024.10.07より引用