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ノーベル生理学・医学賞に「マイクロRNA」解明の米2氏

2024-10-07 22:05:00 | 科学技術・宇宙・量子・物理化学・生命・医学・生物学・脳科学・意識


ノーベル生理学・医学賞の発表風景=ノーベル財団の動画から

 

スウェーデンのカロリンスカ研究所は7日、2024年のノーベル生理学・医学賞を米マサチューセッツ大学のビクター・アンブロス教授と米ハーバード大学のゲイリー・ラブカン教授に授与すると発表した。

短い配列の「マイクロRNA(リボ核酸)」が生物の遺伝子の働きを調節する仕組みを発見し、ヒトを含む様々な生物の遺伝子の研究に貢献した。病気の早期診断や治療への応用も期待されている。

 

授賞理由は「マイクロRNAと遺伝子調節における役割の解明」。

生物の細胞では「生命の設計図」であるDNAの一部をコピーしてメッセンジャーRNA(mRNA)をつくり、mRNAをもとにたんぱく質を合成するという基本原理がある。

 

アンブロス氏らはたんぱく質のもとにならないマイクロRNAが遺伝子の働きを制御する新たな仕組みを発見した。

たんぱく質の合成量を変えることで、生物の様々な機能を調節していた。

 

マイクロRNAは数十塩基の非常に短いRNAだ。相補的な配列のあるmRNAにくっつくことで、たんぱく質の合成を妨げたり、mRNAが分解されたりすることで、たんぱく質の合成量を調節する仕組みが存在する。

両氏は線虫の実験でマイクロRNAを初めて発見し、その後の研究で線虫以外の様々な生物でもマイクロRNAが遺伝子を制御する仕組みが分かった。

これまでにヒトでは1000種類以上のマイクロRNAが報告されている。

 

マイクロRNAの異常が病気の原因になる場合もある。

ヒトのマイクロRNAの中には心血管疾患や神経変性疾患、がんなど特定の病気に特徴的なものがある。血中などのマイクロRNAを検出して病気の診断や治療に役立てようとする研究も活発だ。

 

 

マイクロRNAの研究でアンブロス氏と親交のある東京大学の泊幸秀教授は「発見当時は短いRNAは何の役にも立たないごみだと思われていたが、生命の成り立ちに欠かせないという生物学的な意義を見いだした重要な成果だ」と話す。

授賞式は12月10日にストックホルムで開く。賞金の1100万スウェーデンクローナ(約1億6000万円)は2氏で分け合う。

 

 

 
ノーベル賞

2024年のノーベル賞発表は10月7日(月)の生理学・医学賞からスタート。物理学賞は8日(火)、化学賞は9日(水)、文学賞は10日(木)、平和賞は11日(金)、経済学賞は14日(月)と続きます。

 

 

 

日経記事2024.10.07より引用

 


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