暗鬱のカリスマ、トレント・レズナーのナイン・インチ・ネイルズ『WITH_TEETH』を遂に購入。すでにもうHMVアルバムランキング1位になっていてびっくり!日本でもこんなに売れるんですねNIN。NINを好きになったのは前作『FRAGILE』以降だったのでその人気っぷりをリアルタイムで実感。NINといえばいつ死んでもおかしくないようなトレントの神経スレスレ感溢れるヤバい声、決して安易な暗い音韻の選択としてだけの暗さではない、トレントの内部の渦が表出してこその鬱サウンドが他の誰にも唄ええない唯一無二の壮絶な音楽なわけですが、今作はどのメディアもポジティヴだとプッシュしており、実際聴いてみると確かにこれまでにない健全な音で、今まで感じられた「死相」は消えたような感じがする。今作は前作ほどに苦しんで作ったのではなさそうな気がする。あくまで主観。前作は「作っても作っても楽しくない、作るもの作るものが気に入らない」と本人がいうように、自意識開放しうる手段である音楽の力にすら恩恵を賜れない癒しのないおそらく完全な鬱状態で作ってたようなので余計に痛々しかった。死相出まくり。今回そういう危うさはないけどやっぱりこの声。どんなシンプルな旋律でも惹きつけられちゃう。自分にとってトレントの声が必要な時は今まで結構あったしこれからもあるはず。声だけで妙に惹きつけられ包み込まれちゃうヴォイスは、自分の中ではカートとこのトレントだといつも思っております。旋律とかは何でもいいくらい、吸い込んでくる。すごい力。まさにMUSIC。
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