ぼくらは少年探偵団、江戸川乱歩原作の短編の映画化みたいです。監督は塚本晋也。鉄男です。出演が本木雅宏、リョウ、浅野忠信、竹中直人と魅惑的です。出演陣が自分好みで気になっていた作品で結局見ずに放置してた映画のひとつだけども、Gyaoで配信されておりましたので遂に軽く見ました。乱歩モノに限らず、明治・昭和初期を描いた日本の文学的なミステリーものの映像には、何故かどことなく底知れぬ妖艶さと限りない美しさを感じてしまう。幼少の頃に何かしら無意識のうちに何かを見ていたんでしょうね、個人的体験か妄想かしたデジャビュー感があるんです。寺山修司然り。金田一耕介然り。超寂しくて孤独と不安を感じるんやけど美しくてその感じを求めてる感じ。ざわざわぞくぞく。昭和初期ミステリーフェチ。この双生児はそんなフェティッシュな気持ちに応えてくれる映画だった。出演者は全員眉毛のないメイクを施し、台詞も舞台が昭和初期っぽく抑圧的で静かで寂しいほどに美しく、独特な世界観に一人ゾクゾク。貧民窟とかデザインすごい。異形なのに眩しい。泣く子もさらに泣く白塗り前衛暗黒舞踏の麿 赤兒なんかも出演しててイメージもさらに加速。話の内容はとんでもなくサディスティックにマゾヒスティックにエロティックに交錯するなわけですがまあ内容云々は解りやすいのでさることながら、構築された架空の世界が結構ファンタスティックで満たされました。
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