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弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

ジャニーズ事務所は会社を2分して新事務所は名前も一新、井ノ原快彦氏が代表に。旧会社は藤島ジュリー景子氏が代表取締役を辞任し全株式を寄付して財団を作り、第三者が運営して全て被害者救済に充てるべきだ。

2023年09月17日 | 社会とマスコミ

2023年9月7日の記者会見で、イノッチが新会社を、東くんが被害者救済部門を担当すると言えればベターだった。

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 2023年9月7日にジャニーズ事務所が行なった記者会見と今後の方針が間違っていたため、ジャニーズのタレントさんを起用していた企業や省庁や自治体が次々とジャニーズから距離を置くことを発表しています。

 まず何が間違っていたかというと

1 児童に対する未曾有の性犯罪を犯していたことが明らかになったジャニー喜多川氏の名前を冠した「ジャニーズ事務所」の名前を一新すると発表しなかったこと

2 ジャニー氏の姪で代表取締役社長だった藤島ジュリー景子氏が、被害者救済名目とはいえ代表取締役で残ることにしたこと

3 同ジュリー氏が同事務所の株式を100%持ち続ける体制を刷新しなかったこと

4 ジャニー喜多川氏の性犯罪の被害者に対する被害者救済方法を明確に打ち出さなかったこと

5 新社長として発表した東山紀之氏にも実は以前からパワハラ・セクハラ問題が指摘されていたというのに、漫然と社長にしてしまったこと

等が挙げられます。

 これでは、数十年に及ぶタレントに対する性被害を生んだジャニーズの体質が変わった、変われると期待してほしいという方が無理でした。

【図解】ジャニーズの広告起用などを巡る各社の対応

東京都の小池都知事も愛知県の大村県知事も拒否したのに、大阪万博でせっぱ詰まっている維新の吉村大阪府知事だけはジャニーズタレント起用の方針を変えず。人権感覚皆無の維新だから当然だが(-_-;)。

 

 

 今のままでは、ジャニーズ事務所は潰れ、ジュリー元社長の保有する株式も紙切れ同然になり、被害者救済もままならなくなります。

 そこでジャニーズが発表したのが今後1年間、タレントから報酬は受け取らず、売り上げは全部タレントの手に渡るようにするという話。

 しかし、これも悪手です。

 これでは、各企業が離れCMなどの仕事がなくなり、テレビなどでの露出もしにくくなるジャニーズのタレントたちが事務所から出ていくのを防ぐための防衛策、結局は保身にしか見えません。

 まず最初に打ち出すべきは、ジャニーズ事務所の存続策ではなく、何百人もいると言われる被害者への救済策なのです。

ジャニーズ喜多川氏の性加害問題で国連人権理事会作業部会が記者会見。「タレント数百人が性的搾取と虐待」「政府が透明な捜査を確保し、謝罪であれ金銭的な補償であれ、被害者の実効的救済を確保する必要がある」

 

 

 遅ればせながら、ジャニーズ事務所は9月13日、被害者救済委員会を設置し、補償受付窓口を開設を発表しました。

 被害者救済委員会は元裁判官の経歴を持つ弁護士3人によって構成され、

「被害者の皆様からの申告内容を検討して補償金額を判断することを一任いたします」

としたうえで、金銭補償の対象者については

「弊社にタレント又は研修生(「ジャニーズJr.」等)として所属していたことがある方、又は現に所属している方で、故ジャニー喜多川による性加害の被害を受けた方」

としています。

 また9月15日には、被害者への救済窓口を開設して、ウェブサイトから必要事項を記入し、提出できるようにしました。

 なお、プライバシーには厳重に配慮し、申告内容は被害者救済委員会にて管理されるとしています。

 この内容が7日の記者会見までに準備され、発表されていれば、今の風当たりはだいぶ違っていたでしょう。

(このウエブの出来の悪さについては、後掲の紀藤正樹弁護士のコメント参照)

 

 

 そしてさらにジャニーズ事務所がやるべきことは、

1 ジュリー氏の代表取締役辞任

2 ジュリー氏の持つ株式をすべて売却するなどして手放し、その売却金を寄付して、被害者救済に特化した財団設立。

3 財団の財産管理は公平な第三者(今ある「被害者救済委員会」でよい)が運営。引継ぎが終わり次第、ジュリー氏と東山氏は手を引く。

4 旧ジャニーズ事務所は体制を一新し、もちろん名称も変更。

5 新会社はスキャンダルがない井ノ原快彦氏が代表取締役として当面経営し、まともに機能する社外取締役を入れて、人権尊重の新たな会社に生まれ変わった後、さらに経営陣を新世代に交代。

ということになるでしょう。

 とにかく、このままジャニーズ事務所が倒産したら、これまでの被害者救済もままならず、罪のない所属タレントに被害が拡大します。

 早急に以上のような抜本的な対策を取るべきです。

 

 

関連記事

ジャニーズ事務所の藤島ジュリー景子社長が外部専門家による「再発防止特別チーム」の報告書に従って社長辞任へ。これぞ第三者委員会。汚染水も統一教会もモリカケ桜も万博も全部第三者委員会に調査させろ。

ジャニーズ事務所記者会見でテレビ局記者は質問もせず。日テレ&テレ朝はタレント起用継続を明言。テレビ局も各社が第三者委員会を設けて、ジャニー喜多川氏の性犯罪をなぜ見過ごし続けてきたのか検証すべきだ。

 

 

 

 
 
 

9月7日の記者会見が大失敗に終わったのは、藤島ジュリー景子前社長が

「自分の手で被害者救済」

という建前の元、結局保身に走ったことが原因だと思われます。

それで気心も知れ、頼りになり、9月7日以前は清廉潔白なイメージのあった東山君に依存したのでしょう。

もう、東くんのイメージも地に落ちてしまいました。

弁護士的に言うと、あの時、記者会見に立ち会った弁護士が本当の会社再建のプロではなかった、もしくはジュリー氏を説得する力量がなかったことが返す返すも惜しまれます。

犯罪被害者がいるときの本当の危機管理は被害者への真摯な謝罪と被害弁償を第一にすること。

これがあの記者会見の当事者全員に本当の意味では理解されていなかったことが今の事態の原因で、web上の被害者救済窓口の出来の悪さ(被害者本位というより事務処理都合)にも反映しているのです。

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ジャニーズ事務所“解体的出直し”にはほど遠く 識者ら厳しく批判

ジャニー喜多川氏による性加害を認め、記者会見で頭を下げるジャニーズ事務所の東山紀之新社長(中央)、藤島ジュリー景子前社長(右端)。左端は井ノ原快彦氏=東京都千代田区で2023年9月7日午後2時4分、渡部直樹撮影

 約4時間10分に及んだ7日のジャニーズ事務所の記者会見。故ジャニー喜多川氏(2019年死去)の性加害事実を全面的に認めて謝罪し、藤島ジュリー景子氏は社長を引責辞任したものの、代表取締役にとどまり、後任社長には自社タレントを登用。識者らは外部専門家による「再発防止特別チーム」が提言した“解体的出直し”からほど遠いと厳しく批判した。

 「被害者の皆様、ファンの皆様、お取引先の皆様、不快に思われた全ての方におわび申し上げます」。ジュリー前社長は冒頭、深々と頭をさげた。「補償、救済、所属タレントらの心のケア以外の業務執行には関わらない。補償が速やかに進めば代表取締役は降りることを考えている」とした。100%保有している株については「簡単な問題ではなく、今は持っていることが補償を進めやすくする」と説明した。<picture>ジャニー喜多川氏による性加害問題を認め、記者会見で頭を下げるジャニーズ事務所の(左から)井ノ原快彦氏、東山紀之新社長、藤島ジュリー景子前社長=東京都千代田区で2023年9月7日午後2時4分、渡部直樹撮影</picture>拡大

ジャニー喜多川氏による性加害問題を認め、記者会見で頭を下げるジャニーズ事務所の(左から)井ノ原快彦氏、東山紀之新社長、藤島ジュリー景子前社長=東京都千代田区で2023年9月7日午後2時4分、渡部直樹撮影

 新社長に東山紀之氏を選んだ理由について「振り返って反省した時に、ジュニアと経営陣の間に溝があった」と分析し、タレントらとコミュニケーションを図れることを重視したという。東山社長は8月初旬に就任の打診を受け、ひとりで一晩考えて決断したという。解体的出直しではないという批判に対して「(喜多川氏の性加害は)人類史上最も愚かな事件だと思う。長い道のりだが、全ての答えをそろえるよりまずは一歩踏み出さないといけない」と理解を求めた。さらに、喜多川氏の性加害を「たくさんの人を巻き込み、結果誰も幸せにしなかった」「鬼畜の所業」などと断じた。

社長の適性問う質問相次ぐ

 一方、会見では、東山社長自身にパワハラやセクハラの加害報道などがあり、社長としての適性を問う質問が相次いだ。こうした報道や証言が事実か問われると、東山社長は「(性加害は)していない」と返答したが、質問が重なるにつれて「覚えていないことがあり、している可能性もある。若気の至りや、自分の幼稚さもあったと思う」と言及。最終的には「(被害の告発者と)対話をしてもいいと思っている。もしかしたら思い出すかもしれない」と回答した。

<picture>ジャニー喜多川氏による性加害問題を受け、記者会見する東山紀之さん(左)と藤島ジュリー景子社長=東京都千代田区で2023年9月7日午後2時49分、渡部直樹撮影</picture>拡大

ジャニー喜多川氏による性加害問題を受け、記者会見する東山紀之さん(左)と藤島ジュリー景子社長=東京都千代田区で2023年9月7日午後2時49分、渡部直樹撮影

 この点について、会見に同席したジャニーズアイランド社長の井ノ原快彦氏は「事実確認はできていないが、そういう話があるのは分かっている。もしそういうことがあったのであれば、東山さんの『襟を正したい』という言葉を信じたい」と話した。

 ジャニーズ事務所は、性加害の全容解明のための第三者委員会設置は否定したが、補償に関しては今後、専門の委員会を設けて期間を設けず柔軟に対応する予定。対象人数や補償総額は今後公表も検討するとした。東山社長は被害救済を「人生を懸けて取り組む」と宣言。自身がメインキャスターを務める報道番組「サンデーLIVE‼」(テレビ朝日系)は既に降板したと明かし、年内ですべての芸能活動からも引退するとした。

 また、テレビ局などメディアに、自社タレントの出演取りやめをちらつかせて報道圧力をかけたのではないかという指摘について、東山社長は「うちの事務所が全て悪い」と発言。性加害の温床ともなった、退所したタレントを業界内で「干す」慣習や、競合男性アイドルグループのテレビ出演妨害も今後「しない」と明言した。「新しい事務所の取り組みとして再発防止特別チームの事実認定と提言を踏まえ、失われた信頼回復に全力で努める」と語った。【伊藤遥、諸隈美紗稀】

新社長「外部の人材を据えるべき」

 子どもの権利保護に詳しい琉球大法科大学院の白木敦士准教授(米国家族法)は、ジュリー氏が取締役としてとどまることについて、「事務所は藤島氏の影響力をどうやって排除するかのロードマップを示さなければならなかった。特別チームの提言にあった『解体的出直し』を拒否したも同然で、ガバナンス(組織統治)に対する無理解が露呈した」と厳しく批判した。

 東山氏の新社長就任には「企業経営の経験が一切なかった人物が社長に就くこと自体が不適切。経営面、とりわけコンプライアンス(法令順守)に詳しい外部の人材を据えるべきだった」と指摘。また「東山氏自身が長年、ジャニー氏が作った『異常』と言える企業風土に身を置いてきた。瓦解(がかい)したガバナンスを改善する力量があるのか疑問だ」と述べた。【屋代尚則】

ひがしやま・のりゆき

 小学6年の時、渋谷で偶然すれ違った喜多川氏から熱烈なオファーを受けて入所。1985年、3人組アイドルグループ「少年隊」でデビューし、「仮面舞踏会」「君だけに」などがヒット。NHK大河ドラマ「琉球の風」(93年)で主演を務めるなどテレビ、舞台でも活躍。代表作にドラマ「必殺仕事人」「刑事7人」シリーズなどがある。妻は俳優の木村佳乃さん。

 

 

ジャニーズ事務所が性加害問題めぐる補償受付窓口オープン 被害者救済委員会の設置完了を報告

9/15(金) 16:22配信

日刊スポーツ

 ジャニーズ事務所が15日、公式サイトで、創業者のジャニー喜多川氏(19年死去)の性加害問題をめぐって設置された被害者救済委員会による補償受付窓口がオープンしたことを発表した。

 「故ジャニー喜多川による長期間に亘る性加害につき、被害者の皆様に心よりお詫びを申し上げます」とし、「今月13日に設置をお知らせした被害者救済委員会による補償受付窓口につき、被害者救済委員会より、設定が完了した旨の連絡を受領しましたので、以下のとおりお知らせいたします」と伝え、申し込みのウェブサイトのURLなどを掲載した。

 また「以下の関連資料をお持ちの方は、被害者救済委員会にご提供ください」とし、「弊社にタレント又は研修生(ジャニーズJr.等)として所属していたことが分かる資料」「性加害により受けた影響に関する診断書などの資料」の提供も呼びかけた。「なお、これらの資料がなくても被害者救済委員会の審査・査定の対象となり、これらの資料がないことを理由に補償を拒むことはありません」と記している。

 サイトでは「被害者救済委員会は、ジャニーズ事務所のタレント・研修生として所属していたことがある方、または、現在所属している方で、ジャニー喜多川氏による性加害を受け、その被害について金銭的な補償を求める方の申告内容を検討し、補償金額の算定をさせていただきます」と説明。「上記に該当し、補償を希望される方におかれましては、下記フォームに必要事項をご入力の上、送信いただきますようお願いいたします」と伝えられた。

 申し込みに必要な入力項目は名前、生年月日、メールアドレス、電話番号、ジャニーズ事務所の在籍年月(当時利用したレッスン場所や担当スタッフの名前など)、被害の内容、被害により受けた影響、ジャニーズ事務所との対話に関する希望など。被害の内容については「被害の内容、時期、場所、期間・回数等。なお、被害内容については、次の番号により特定いただくことでも構いません(1.口腔性交 2.肛門性交 3.性器への接触 4.キス 5.その他のわいせつ行為)」としている。

 またジャニーズ事務所との対話については「委員会のヒアリングとは別に、ジャニーズ事務所との対話をご希望される方については、被害者救済委員会事務局からジャニーズ事務所に対し、その旨をお伝えいたしますので、ご希望の有無をお知らせください。なお、ご希望の有無やジャニーズ事務所との対話内容は被害者救済委員会による補償金額の算定に影響するものではありません」と説明している。

 

紀藤正樹弁護士 ジャニーズ被害者救済窓口に私見「デリカシーのなさに驚き」 ネット上では賛否飛び交う

[ 2023年9月16日 08:45 ] スポニチ

紀藤正樹弁護士
Photo By スポニチ

 弁護士・紀藤正樹氏(62)が16日までに自身のX(旧ツイッター)を更新し、ジャニーズ事務所について私見をつづった。

 ジャニーズ事務所が15日、公式サイトで、故ジャニー喜多川元社長による性加害の被害者への救済窓口を開設したことを発表。

 紀藤氏は投稿で、救済窓口の申告画面をアップ。「『被害者救済委員会 補償受付窓口』のデリカシーのなさに驚きました」とし、記入欄に性被害の内容、次期、場所、期間・回数などを具体的に書き込まなければならない状況を指摘した上で、「カウンセラーの専門資格者が同席できる形での電話/面談窓口を設置するくらいできないのですかね。ネットの向うに誰がいるかもわからないのに、冷静に入力できる被害者がどれだけいるのでしょうか」と被害者への配慮を求めた。

 同氏の指摘をめぐっては賛否様々な意見が出ており、「これは書き込む前にフラバで苦しみます」「ショックです」「ひどい…ひどすぎて泣けてきます」「被害者のメンタルが心配になります」と被害者感情を尊重すべきという声がある一方で、「確かにデリカシーに欠けるけど、電話/対面も相当の勇気がいる」「対面とか電話の方がよっぽど嫌かと思いますが…」「デリカシーの無さとは?これは、被害に遭ってると言っている以上、必須記入事項であってこれを基にしないで、どう判断して行けばいいのでしょう?」という声も挙がった。

 

 

「いじめの静観と同じだった」 ジャニーズからの利益を全額寄付

ジャニーズ性加害問題について「再発防止特別チーム」(林真琴座長)が公表した調査報告書。概要には、原因に「ジャニー氏の性嗜好異常」などの文字が並んだ=東京都中央区で2023年8月29日午後5時43分、北山夏帆撮影

 ジャニーズ事務所と取引があった音楽レーベルは、事務所との仕事で得た利益の全額を子どもの支援に取り組む団体に寄付することを決めた。故ジャニー喜多川氏による性加害問題では、「加担した側にいた」と悔いるレーベル代表者の思いを聞いた。【大野友嘉子】

ライブ演奏や楽曲アレンジで協業

 <取引先であり同じ音楽業界にいる私もこの件に向き合い、反省する必要があると強く感じております>

 創業者のジャニー喜多川氏(2019年死去)による少年タレントらへの性加害を認め、謝罪したジャニーズ事務所の記者会見から5日後。音楽レーベル「origami PRODUCTIONS(オリガミプロダクションズ)」の代表を務める対馬芳昭さん(49)は、投稿サイト「note」にそうつづった。

 オリガミプロダクションズは大手レコードレーベルを独立した対馬さんが2007年に設立。14年から約9年間、ライブでの演奏や楽曲のアレンジなどジャニーズ事務所の仕事を請け負っていた。<picture>音楽レーベル「origami PRODUCTIONS」代表の対馬芳昭さん=本人提供</picture>拡大

音楽レーベル「origami PRODUCTIONS」代表の対馬芳昭さん=本人提供

 ジャニー喜多川氏と会ったことも、性加害の現場を見たこともないという対馬さん。それでも、ネットなどを通じて多くの人が被害を訴えていることは把握していたという。「全く把握していなかったかと言えば、それは完全なうそになります」

 子どもを持つ親でもある対馬さんは、ジャニー喜多川氏による性加害について、ジャニーズ事務所に問い合わせるなど、具体的な行動を取らなかったことを悔いている。

 「子どもなら、恐怖から行動に移せないことがあると思う。でも、私は大人です。ジャニーズ事務所と仕事をすることで、考えることを放棄していた。いじめを知っていながら静観することと一緒で、自分は性加害に『加担した側』にいたんだと考えるようになりました」

 noteにも、その思いを記した。

 <「性加害の上に成り立っていた会社の繁栄の一端を担った」という事。そして逆に「弊社の繁栄の一部もジャニーズ事務所からの売上である」という事。また「被害を訴えている方々がいるのにも関わらず気を止める事なく利益を優先した」という事。どんな理由があれど、その事実に向き合う必要があります>

 ジャニーズ事務所との仕事で得られた報酬は計約400万円。経費などを差し引いた約86万円が、オリガミプロダクションズの利益となっていた。

 対馬さんは、この利益全額を困窮する子どもたちの支援に充てることを決め、市民団体などに振り込む予定だという。<picture>記者会見で質問に答えるジャニーズ事務所の東山紀之さん(左から2人目)、藤島ジュリー景子社長(同3人目)ら=東京都千代田区で2023年9月7日午後2時13分、渡部直樹撮影</picture>拡大

記者会見で質問に答えるジャニーズ事務所の東山紀之さん(左から2人目)、藤島ジュリー景子社長(同3人目)ら=東京都千代田区で2023年9月7日午後2時13分、渡部直樹撮影

「言ったら損」から変わらないと

 対馬さんは、寄付行為を他者に促す意図はないが、業界内に自身の行動を快く思わない人がいて、仕事や関係者に不利益をもたらしてしまうのではないか、との不安が頭をよぎったという。

 それでも決断したのは、ジャニー喜多川氏による性加害は、1999年に「週刊文春」が報道したにもかかわらず、23年3月に英BBCが取り上げるまで、芸能界もマスコミも沈黙し、日本社会が問題としてこなかったからだ。

 「ジャニー喜多川氏の行為を指摘すると『損をする』という雰囲気が形成されて、被害を長年、止められなかった。今も行動が必要な時です。行動する人間を非難するようなら、日本の音楽業界はよくならない。大事なのは自分事として考えること。寄付は反省の意思を示すだけでなく、私なりの社会への問題提起でもあります」

 

 

 

 

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4 コメント

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藤島氏の代表取締役留任は“事実上の脱税”のため? (ロハスな人)
2023-09-23 00:21:34
藤島氏が代表取締役にとどまる理由は『 相続税回避 』では?という推察もあるようです。

本当なら宮武さんのおっしゃる“被害者救済”のためにも“実質的な脱税”回避のためにもこのコラムでの提言が妥当…ということになりますね。

https://x.com/shirasaka_k/status/1704518198320943445?s=20
☆白坂和哉|ジャーナリスト|”突き刺さる” 政治情報を提供します!
@shirasaka_k

なるほど!藤島ジュリー景子氏がジャニーズの代表取締役に居座る理由はコレだったのか!?
ジャニー氏が亡くなり、メリーさんも亡くなった現在、ジャニーズの株は全てジュリーが保有している。
本来であれば相続税として800億以上払う必要があるがジュリーは一切支払っていない!
ポイントは「事業継承税制」の特例措置だ。
この優遇を受けるには代表取締役に5年間在籍する必要がある!
これは税制を悪用したジュリー氏の税金逃れの可能性が高い!
返信する
心からの願い (からしだね)
2023-09-18 12:29:35
ご返事ありがとうございます。確かに、被害そのものについて触れなくても、「傍観していたのかどうか」を聞くこと自体が非常に繊細な問題に触れることになりますね。宮武さんのご指摘で、最近、自分はジャニーズのタレントさんたちに厳しすぎるということに気づかされ、反省しています。

もう何年も前になりますが、たまたまテレビをつけたらアメリカのニュース番組で女優のサリー・フィールドがインタビューを受けていました。彼女は「ノーマ・レイ」と「プレイス・イン・ザ・ハート」で二度アカデミー主演女優賞を受賞したハリウッドのトップ女優ですが、少女時代に母親の再婚相手から何度も性的虐待を受けていたそうです。そのことを60歳を過ぎてから初めて公表し、その件についてインタビューを受けていたわけです。
彼女は、「このことはあまりにも辛い経験で、今まで誰にも言えなかった。でも、私はスクリーンの上で数多くの勇気ある女性を演じてきた。そのことが私にこの件を公表する勇気を与えてくれた。」と言ったようなことを話していました(うろ覚えなので正確ではありませんが)。恐らく当時の#metoo運動の後押しもあっただろうとは思いますが、非常に心を打たれたことを覚えています。
本当は、こうした被害に遭ったことを話すことに「勇気」を持たなくても良い世の中になるべきですね。

今回、ジャニー喜多川の件で声を上げた方たちには心からの敬意を表したいですし、この問題をきっかけに日本の社会が良い方向に変わっていってほしいと心から願っています。
返信する
おっしゃることはわかり (raymiyatake)
2023-09-18 09:10:14
私も同じことはもちろん感じていました。

ただ、東山氏にある記者がジャニー喜多川からの性被害がなかったかを聞いていたのが二次被害を拡大するかもしれない危険な質問であるように、井ノ原氏らベテランはこの性犯罪事件の直接の被害者である可能性もあります。

彼らにその質問をして答えさせるのは、これは人権侵害で絶対に許されないんです。

知っていたのか、傍観していたのかについて取り上げて問題視をすることには細心の注意が必要です。

おっしゃる通り、良心に任せるべきでしょう。
返信する
ずっと引っかかっていること (からしだね)
2023-09-18 08:53:29
宮武さんが掲げられた「ジャニーズ事務所がやるべきこと」は一点を除いて賛成です。
反対、と言うより少し引っかかることがあって、それは5番目の「新会社はスキャンダルがない井ノ原快彦氏が代表取締役として当面経営し」という部分。またその後の「罪のない所属タレントに被害が拡大します。」という箇所もです。今、ジャニーズ事務所に近づきたいという経営者は誰もいないと思うので、「当面井ノ原氏」というのは仕方がないと思いますが、彼も含め、ジャニーズに長年在籍したタレントさんたちは本当に「罪がない」のでしょうか。
彼らが被害者であることは全くその通りですが、在籍期間がごく短いタレントさん以外は喜多川氏の行為を見て見ぬふりをしていたと言えないでしょうか。
会見では井ノ原氏も「噂では知っていた。」とまるで他人事みたいな口ぶりでしたね。私は被害に遭ったかどうかについてはご本人が話せるようになるまでは他人が強制するものではないと思っています。しかし、長年傍観することで被害が拡大していった事実がありますから、そのことに対する説明責任はあるのではないでしょうか。
これは、井ノ原氏に限らず、すでに退所した滝沢秀明氏らにもあると思っています。
事務所に逆らえば自分のタレント生命が失われるのが怖くて今まで傍観するしかなかったという事情は理解できますが、今、この期に及んでもなお沈黙を続ける彼らには失望の念を禁じ得ません。
恐らく、これまで「それが当然」と思っていた世界観が突然崩れてどうしてよいのかわからないのかも知れませんが、彼らの心の奥深くに眠っている良心に期待し、これからもこの問題について注視していきたいと思います。
返信する

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