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弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

読売新聞社説《慰安婦問題合意 韓国は「不可逆的解決」を守れ》は産経を超えた!

2015年12月29日 | 社会とマスコミ

 

 昨日から、産経新聞が狂ったように「慰安婦」日韓合意問題の記事を配信しているのですが、注目の社説に当たる「主張」を見てみると、表題は

慰安婦問題で合意 本当にこれで最終決着か

ですし、最初の小見出しは

■韓国側の約束履行を注視する

ですから、中身はともかく、出だしは穏当なものです。

 これに対して、同じく安倍自民党応援団の読売新聞は、表題が、

慰安婦問題合意 韓国は「不可逆的解決」を守れ

で、日韓合意なのに韓国にだけ約束を守れと言い切っていますし、次の中見出しが

◆少女像の撤去も重要な試金石だ◆

で、いきなり韓国を試すと来ていて、気合が違うといいますか、読売=保守、産経=タカ派の印象逆転です。

徹底検証 朝日「慰安婦」報道 (中公新書ラクレ)
読売新聞編集局 (著)
中央公論新社

ま、こんな本も出してますからね。

 

 

 中身を見ても、頭にはてなマークが????と浮かぶような記載が満載。

「大切なのは、日韓共同の新基金事業を着実に軌道に乗せるとともに、韓国が将来、再び問題を蒸し返さないようにすることだ。」

 その主たる責任は無論、韓国側にある。かつて金大中、盧武鉉両大統領らが歴史認識に関して「今後、過去の問題は出さない」などと明言したのに、国内世論に流され、態度を翻したからだ。」

というのですが、両大統領がそういう態度だったのに、第一次政権をとったとたんの2007年3月に、安倍首相が河野談話では「慰安婦」に対する狭義の強制はなかったとか言い出して内外から猛批判を受け、廬武鉉大統領が4月15日に、

「日本が前向きに解決すると信じて争点化しないようにしてきたが、期待は外れた」

と言わざるを得なくなっちゃったわけで、事実認識が全く逆です。

渡邉恒雄 メディアと権力 (講談社文庫)
魚住 昭  (著), 佐野 眞一 (解説)
講談社

「1千万部」の力を背景に首相をも動かし、世論を操ろうとする読売王国の総帥、渡邉恒雄。屈折した少年期、主体性論をひっさげた東大共産党時代、そして粛清を重ねて新聞社社長の座に登りつめるまで。稀代のマキャベリストのすべてを白日の下に曝す決定版評伝の文庫化に際し、玉木正之氏との白熱対談を収録。

 

 

 この読売社説は続けて

「慰安婦問題の妥結が長引いた一因は、当事者意識を欠いた、世論任せの韓国政府の姿勢にある。

 朴氏が11月の日韓首脳会談で具体的な妥結案を提示せず、「被害者が受け入れ可能で、韓国国民が納得できる解決策が必要だ」と語ったのは象徴的だ。」

というのですが、韓国政府は韓国民を代表して、元「慰安婦」の方々のために日本と交渉するのですから、

「被害者が受け入れ可能で、韓国国民が納得できる解決策が必要だ」

 というのは当たり前です。

 それを、

 「当事者意識を欠いた、世論任せの韓国政府の姿勢」

とは、読売新聞の個人を無視した国会主義的な姿勢があらわすぎます。

原発・正力・CIA―機密文書で読む昭和裏面史 (新潮新書)
有馬 哲夫  (著)
新潮社

一九五四年の第五福竜丸事件以降、日本では「反米」「反原子力」気運が高まっていく。そんな中、衆院議員に当選した正力松太郎・読売新聞社主とCIAは、原子力に好意的な親米世論を形成するための「工作」を開始する。原潜、読売新聞、日本テレビ、保守合同、そしてディズニー。正力とCIAの協力関係から始まった巨大メディア、政界、産業界を巡る連鎖とは----。機密文書が明らかにした衝撃の事実。



 もう飽きてきましたが(笑)、さらに、読売新聞は

「日韓合意には、両国が国連などで慰安婦問題について、互いに非難、批判することを自制することが盛り込まれた。」

から、

「朴氏に求められるのは、自らが煽って日本国内で高まった「嫌韓感情」を収める努力だろう。第三国で日本を批判する「告げ口外交」や、韓国系団体が米国各地で慰安婦像を設置している問題への反省も必要ではないか。」

というのですが、一国の大統領に煽ったというのもひどい話ですが、朴大統領自らが嫌韓感情をあおったという決めつけもひど過ぎます。

 嫌韓感情にはいろんな要素があるし、日本政府や日本人にも大いに反省するべきところがあるんですから。

 第一、韓国系団体が米国各地で慰安婦増を設置している、という問題は、韓国政府がやっていることではないので、両国政府が互いに非難、批判することを自制するという話と関係ありませんし、韓国政府がどうこうできる話ではありません。

 むしろ、日本政府の今後の真摯な対応こそが鍵なのです。

近現代日本政治と読売新聞――ジャーナリズムの使命を問い直す
高橋義雄 (著)
明石書店

周到に計画された一連の報道により巨大メディアが目指す“ある目的"とは何か。明治の創刊時から現在に至るまでの読売新聞の報道を丹念に渉猟し、政局の形成と世論の誘導に果たした新聞ジャーナリズムの真の姿を検証した労作。 


 

 読売新聞は、最後になって、これを機会に日韓で経済協力しろ、中国をけん制しろ、北朝鮮に対処しろというのですが、世界最大の発行部数を誇る日本の全国紙が、まさにこんな風に嫌韓感情をあおっていては、とても今回の日韓合意が日韓友好につながるとは思えません。

 その最大の原因は、安倍政権、朴政権と同じく、読売新聞も個人と国家を区別できない国家主義に陥っていることです。

 読売新聞は国家主義のいきつくところが、中国の全体主義であり、さらには北朝鮮の独裁制であることが分かっていないのだと思います。

 

関連記事

安倍首相の「私たちの子や孫に謝罪し続ける宿命を背負わせるわけにはいかない」のピンボケと反省のなさ。

国家は個人の損害賠償請求権を放棄できない。日韓「従軍慰安婦」問題、解決間近か。

日本の戦争責任。日本はアジア諸国を侵略し、植民地支配した。未来への責任は今の私たちが担っている。

 

 

産経新聞の「主張」も、「従軍慰安婦」への日本軍の関与を否定し、

『日本軍が慰安婦を「強制連行」したとの誤解を広げた河野談話の見直しも改めて求めたい。』

と飛ばしてはいるのですが、今回ばかりは読売新聞の社説の陰に隠れてかすみました。

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日本軍「慰安婦」制度とは何か (岩波ブックレット 784)
吉見義明
岩波書店

元日本軍「慰安婦」だった金学順さんが日本政府に謝罪と賠償を求めて名乗り出てから20年―「強制」ではなく「自由意志」だったとする声がいまだに多く聞 かれるのはなぜだろうか。「慰安婦」制度が軍によってつくられたことを、様々な史料を用いながら説明するとともに、被害者の名誉と尊厳の回復の必要性を訴える。

 

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『朝日新聞』の誤報で日本軍「慰安婦」問題がねつ造されたの? 日本軍「慰安婦」は「公娼」だったの? 軍慰安所はどこの国にもあったの?23の問いについて、根拠を示しながら、明確に、わかりやすく解説します。「慰安婦」問題webサイトから生まれた決定版。歴史のねつ造にノー。緊急出版。


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「慰安婦」問題ってなに? 軍は関与していなかったの? 強制連行はあったの? 証拠はあるの?
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「慰安婦」・戦時性暴力の実態〈2〉中国・東南アジア・太平洋編 (日本軍性奴隷制を裁く―2000年女性国際戦犯法廷の記録)
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本巻では、日本軍侵略の激しい被害を最も長い間被った中国と、集団虐殺・集団強かんが熾烈を極めた東南アジア・太平洋地域の、「慰安婦」・性暴力被害の証言を地道な調査で掘り起こし、その被害とそれに対する加害の実態を詳細に検証すると同時に、日本軍による占領地域での「慰安所」制度・性暴力の構造を考察した。

 

読売新聞社説

慰安婦問題合意 韓国は「不可逆的解決」を守れ

 未来志向の日韓関係の構築には、韓国が合意を誠実に履行することが大前提となろう。

 岸田外相と尹炳世外相がソウルで会談し、慰安婦問題で妥結した。

 日本は「責任を痛感」し、元慰安婦を支援する新基金に約10億円を拠出して、安倍首相がお詫わびを表明する。両国は「最終的かつ不可逆的な解決」と確認する。

 韓国は、ソウルの日本大使館前に設置された、慰安婦を象徴する少女像の撤去に努力する。

 これらが合意の柱である。

 ◆新基金は軌道に乗るか

 朴槿恵大統領は岸田氏との会談で、「韓日関係の新たな出発点になることを願う」と語った。

 日本は、1965年の日韓請求権協定で元慰安婦らの補償問題は解決済みと主張してきた。新基金はあくまで人道支援であり、日本の法的な立場は損なわれない。ただ、政府の資金拠出が事実上の国家賠償と誤解されないか。

 岸田氏は「日韓関係が新時代に入ると確信する」と語った。尹氏は「慰安婦の名誉と尊厳が回復され、心の傷が癒やされるよう祈念する」と強調した。

 今年は国交正常化50周年の節目なのに、朴氏の慰安婦問題への過剰なこだわりによって祝賀ムードは乏しかった。合意が、停滞してきた日韓関係を改善する契機となるのか、見守りたい。

 日本は95年にアジア女性基金を設置し、首相のお詫びの手紙や「償い金」などを元慰安婦61人に渡した。だが、韓国側は評価せず、国内向けに説明しなかったため、日本側に不満が残った。

 この轍てつを踏んではなるまい。

 ◆支援団体の説得がカギ

 大切なのは、日韓共同の新基金事業を着実に軌道に乗せるとともに、韓国が将来、再び問題を蒸し返さないようにすることだ。

 その主たる責任は無論、韓国側にある。かつて金大中、盧武鉉両大統領らが歴史認識に関して「今後、過去の問題は出さない」などと明言したのに、国内世論に流され、態度を翻したからだ。

 大統領が交代するたびに、問題が再燃するようでは、外交は成り立たない。安倍首相が日韓合意後、「子や孫の世代に謝罪し続ける宿命を負わせるわけにはいかない」と強調したのは、もっともだ。

 韓国の元慰安婦支援団体は、今回の合意を「被害者と国民を裏切った外交的談合だ」などと批判した。支援団体が設置した少女像の撤去にも反対している。

 慰安婦問題の妥結が長引いた一因は、当事者意識を欠いた、世論任せの韓国政府の姿勢にある。

 朴氏が11月の日韓首脳会談で具体的な妥結案を提示せず、「被害者が受け入れ可能で、韓国国民が納得できる解決策が必要だ」と語ったのは象徴的だ。

 韓国政府が合意を真剣に履行するつもりなら、まず、合意に反対を唱える国内勢力を説得できるかどうかが問われる。少女像の撤去も重要な試金石となろう。

 日韓合意には、両国が国連などで慰安婦問題について、互いに非難、批判することを自制することが盛り込まれた。

 韓国が慰安婦関連資料を国連教育・科学・文化機関の世界記憶遺産に登録する準備をしていることなどが、念頭にあろう。

 国際社会の表舞台で日韓両国が対立している姿を露呈することは双方にとってマイナスだ。不毛な争いには終止符を打ちたい。

 ◆「嫌韓感情」どう収める

 朴氏に求められるのは、自らが煽あおって日本国内で高まった「嫌韓感情」を収める努力だろう。第三国で日本を批判する「告げ口外交」や、韓国系団体が米国各地で慰安婦像を設置している問題への反省も必要ではないか。

 日本の資金拠出については、国内から「譲歩しすぎだ」「朴政権は放置しておけば良い」といった異論が出ている。

 それでも安倍首相が「自分が責任を取る」として、拠出を決断したことには、日韓関係の改善を通じて、核・ミサイル開発を続ける北朝鮮に対する日米韓の連携を復活させる狙いもうかがえる。

 日韓両国が歴史認識の問題を克服することができれば、最近、中国に急速に接近する韓国を日米の側に引き戻すことにつながる。歴史を外交カードに利用する中国を牽制けんせいしつつ、日中関係を前に進めるという戦略的な意義もある。

 日韓関係にはなお、元徴用工の損害賠償訴訟、日本産水産物の輸入規制、日韓自由貿易協定(FTA)交渉など、様々な懸案が山積している。一つひとつ着実に解決していく努力が欠かせない。

2015年12月29日 03時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun




2015.12.29 05:02 産経新聞

【主張】
慰安婦問題で合意 本当にこれで最終決着か

 ■韓国側の約束履行を注視する

 不正常な状態が続く日韓関係をこれ以上、放置できなかった。膠着(こうちゃく)していた慰安婦問題の合意を政府が図ったのは、ここに重点を置いたものだろう。

 東アジアに安全保障上の懸念が強まる中、日韓関係の改善は日米韓の枠組みを機能させる。日本の国益にかなうことは明らかだ。

 「子や孫に謝罪し続ける宿命を負わすわけにはいかない」という安倍晋三首相の強い思いも後押ししたのだろう。

 そうした意図が貫徹される大前提は、外相会談での合意に基づき、この問題が今後、二度と蒸し返されないという国と国との約束が守られることだ。

 ≪「軍関与」に根拠はない≫

 岸田文雄外相と韓国の尹炳世外相が明確に述べたのは、この妥結が「最終的かつ不可逆的な解決」であり日韓関係が未来志向の新時代へ発展する、ということだ。

 両外相が妥結を経て「(日韓は)国際社会で互いに非難・批判することを控える」と共に言及した約束もきわめて重い。朴槿恵大統領は、米中首脳らとの会談などで、日本批判を繰り返してきた。こうしたいわゆる「告げ口外交」の終結を宣言したのだと受け止めたい。

 だが、合意内容を具体的にみると、日本側が譲歩した玉虫色の決着という印象は否めない。このことが将来に禍根を残さないか。

 その一つが、安倍首相が表明したおわびの内容として、慰安婦問題について「当時の軍の関与のもとに、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた」と、「軍関与」に言及したことだ。

 アジア女性基金事業に伴う歴代首相名のおわびの手紙と同様の表現という。しかし、そのもととなった平成5年の河野洋平官房長官談話が、政治的妥協の産物であることは、政府検証でも明らかにされたはずだ。

 慰安婦募集の強制性を認めた河野談話が破綻したいま、「軍関与」という誤解を生む表現を使う根拠はない。

 強制連行説が崩れた後、「自由が奪われた」などとして女性の人権問題をあげ、「広義の強制性」を問題とし始めたのは、議論のすり替えにほかならない。

 慰安婦問題で看過できないのは、歴史の歪曲(わいきょく)や事実に基づかない拡大解釈で、日本の名誉が著しく傷つけられてきたことだ。

 日本軍が慰安婦を「強制連行」したとの誤解を広げた河野談話の見直しも改めて求めたい。こうした問題を放置したまま、10億円規模の新基金に政府の予算を投じることにも、日本国民の理解が得られるのか。疑問である。

 謝罪を繰り返す日本の譲歩が、問題の解決につながらなかったのは、アジア女性基金が韓国側に受け入れられなかった経緯をみても明らかである。

 ≪大使館前の像を撤去せよ≫

 戦時徴用の問題を含めて賠償問題が蒸し返されるのは、韓国政府が日韓請求権協定について国民に十分説明してこず、不満が残ったことが原因だ。

 本来は、韓国自身が国内問題として解決すべきだった。

 在韓日本大使館前に設置された慰安婦像について、尹外相は「日本政府が公館の安寧、威厳の維持といった観点から懸念している」と言及したが、その撤去については「関連団体との協議を通じて適切に解決されるよう努力する」とするにとどまった。

 岸田外相は「適切な移転がなされるものと認識している」と述べた。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界記憶遺産への慰安婦問題に関する資料登録をめぐっても「韓国が申請に加わることはないと認識している」と述べた。

 これらの実現性については、不透明なままだ。まず、大使館前の慰安婦像を撤去することから、始めるべきだろう。

 朴大統領は11月の日韓首脳会談などの際、「被害者が受け入れることができ、韓国の国民が納得できるような解決策」を求めると発言してきた。

 政府間で合意した以上、指導者はこれを受け入れるよう国民を説得し、支援団体などを納得させるべきだ。

 韓国側は過去、日本側の謝罪を受け何度か、慰安婦問題の決着を表明しながら、政権が交代し、蒸し返した経緯がある。

 「妥結」の本当の評価を下すには、まだ時間がかかる。


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13 コメント

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読売と産経 (バードストライク)
2015-12-29 10:58:35
> 平成5年の河野洋平官房長官談話が、政治的妥協の産物であることは、政府検証でも明らかにされたはずだ。
 慰安婦募集の強制性を認めた河野談話が破綻したいま、「軍関与」という誤解を生む表現を使う根拠はない。
強制連行説が崩れた後、・・・

上記は後ろの参考資料にある、産経の記事からですが、強制連行説は崩れたんでしたっけ? 吉田証言が捏造だったというだけではないでしょうか。 特にこの問題を注視しているわけではないので、混乱してきた。 でも自分が学生の頃は、従軍慰安婦も、南京大虐殺も、731部隊も、史実として認められていたと記憶しているが。
もちろん、森村誠一氏に対するバッシングーー本に掲載されている写真に誤りがあり、だからあの本全部ウソだ、とか、まぼろしの南京大虐殺キャンペーンなど、ありましたけど。 いつの間にか、アッチのほうが優勢になっていたなんて、失敗った!


ところで読売 ( 別名・ヨミステ、ゴミウリ ) 新聞ですが、日本一の発行部数と自称しながら、この低レベル、この体たらく。恥ずかしい。

さらに恥ずかしい告白。自分の実家は、ずっと読売を購読しております w 。
他紙は、つまんないですとよ。しかし、父親は、大の巨人ギライなのですよ w 。
あのうるさい野球中継を見て、巨人が負けると大喜び。なんだよ、日テレ見て、読売取って、結局ナベツネを儲けさせてやってるだけじゃんか! ほんとにこの、下層民め!!

先日、数年ぶりに様子を見てきました。わが子孫から、
「 そろそろ行ってやんねえと、次会うの、葬式じゃね? あんま行きたくねーけど。」
というありがたい申し出があり、重い腰を上げました。と言っても、2時間ぐらいで行けるんですけどね。

トイレに、読売の販売店がくれたカレンダーが吊ってありました。
「 おう、読売取るの、やめたれや。東京新聞にせい!」
と言おうと思ったけど、どうせ言っても無駄だからやめました。ただし、選挙のときは言うけど。

2時間かけて行って、2時間滞在して、2時間かけて帰ってきました。いつもあまり愉快ではありません。今回は、とくにこれという事象 w はなかったが、まあ全体的に、なんかね。

以前行ったときは、ちょうど足利事件の菅谷さんのことをニュースが報じており、すると二人は口々に、菅谷さんを罵りはじめるのです。
「 何言ってるんだ、この人は冤罪の被害者じゃないか! 」
と諌めるも、
「 こいつが、自分がやった、なんていうから、賠償金払ってやらなきゃならない。なんでやってもいないことをやった、なんて言うんだ、このバカが! 」
と、二人で頷き合う。
呆然としました。

帰り道、無言で歩いていると、子孫が
「 ジジババは、本当にひどい奴だね。あんなのが親だったら、イヤすぎ。ワシはまだ、この親でよかったよ。」
と、慰めてくれました。
って、慰めになってる?! 「 まだ 」が、余計じゃ!

本当に親を選べたらなあ。もう少しレベルの高い親を持っていればーー都銀の重役なんて偉くなくてもさ w ーー人生違ったなと、たまに思う。一応うちの親は、世間では真面目で穏やかな人 w ということになっている。やれやれ。

あれ?オイラ何自分の恥をさらしてるんだ? あ、読売の話でしたね。
で、こういう無知、半ボケ、下層民を野球で釣って新聞取らせ、洗脳していく読売はけしからんということであります。
産経は産経で安い購読料でアピールし、ビンボー人のルサンチマンを強い日本だとの自画自賛、嫌韓、嫌中などで晴らしていると思う。
一種のイエロージャーナリズム!
返信する
鳥一族三代記 (raymiyatake)
2015-12-29 11:10:10
読みふけってしまいました。

うちだって、親父は自民党員だったし、お袋なんて小沢支持から今、安倍・橋下支持だよ。

それにしても、確かに
>「 こいつが、自分がやった、なんていうから、賠償金払ってやらなきゃならない。なんでやってもいないことをやった、なんて言うんだ、このバカが! 」

これ、きついわ。
この発想は初めて聞きました。日本有数かもしれん。

その代わり、ご子息が賢く健康に育っててよかった、よかった。
救われる!

タカ派の世代連鎖は防げるということを、我々が身をもって立証しましたな!

ルネッサ~~ンス!(日本のこころを大切にする党的に)。
返信する
灯台下暗し (バードストライク)
2015-12-29 11:41:28
母上が安倍・橋下支持?

「 お母さん、可愛い一人息子 ( かどうか知らないけど ) のお願い、あんなの支持するのやめなはれ 」
とおっしゃらないのですか。

このブログ、もしかして、読んでいらっしゃらない? エーッ?! だったら、読者になれば、絶対転向すると思んだけどなぁ。

当方が勝手に設定した管理人様の来年の課題 :
「 ママ様をリベラル支持にする。」

一票、よろしく~!!
返信する
ネットなんかするかいな (raymiyatake)
2015-12-29 11:46:56
そこまで言って委員会の大ファンやがな。

日本会議の青山繁晴の番組だけは見てくれと取りすがられてことがあります(笑)。
終わってくれてよかった!

物凄い嫌中、嫌韓ですわ。

年末年始、「慰安婦」問題で何を聞かされることやら、頭が痛いいいい。
返信する
右翼的信条の崩壊 (とら猫イーチ)
2015-12-29 12:53:43
 安倍政権支持層(右翼層)には、幾ら頑張っても、破れない壁が立ちはだかっている現実が観えたのでしょうか。

 首相自身の今までの信条に反しても、合意に至らしめる動機となるのが何か、大本営発表媒体も思い知ったことでしょう。 

 因みに、早稲田大学のマイケル・チュチェック氏(Michael Cucek, a politics professor at Tokyo's Waseda University)は、英誌The Telegraphにおいて、私の観方と同様に米国の圧力が合意を促した、とされています。

「現時点での合意は、両国政府への米国からの圧力に依るものであり、それは、自国の兵士とその多くの家族が駐在する隣接した二国の同盟国であり、共に民主主義国家である国同士の政府が、対話も交わさない異常な状況に終止符を打つ手立てを探ることであった。」(超訳です)
("The deal took place now because of pressure from the United States on both governments to find a means of ending the aberrant situation of two adjacent democratic countries, both US allies with large numbers of US service personnel and their families on their territories, with governments that barely speak to one another.")

Japan and South Korea reach historic deal on 'comfort women' abused during Second World War The Telegraph より抜粋

返信する
雑感★dokuuri,ドクウリ、毒賣 (1jAP)
2015-12-29 13:34:55
 黄泉売=毒売は、日本列島の”大新聞”の中では唯一、敗戦後に争議で新聞発行が止まっています。有名な読売争議ですね。

 毒賣の発行部数自慢のカラクリは… 他紙購読者宅の他紙抜き取りと同時進行の”本紙”のポストねじ込みから始まります。そこに泣く子も黙る読売拡張団がご挨拶の品を持参で訪問し、更にそこで契約成立の暁に”御成約”感謝の品が送られます。その上、アフターケアとして”遊興施設優待券”を適せん配布というもので購読獲得していきます。もちろん、半年-1年購読が条件でしたが、その購毒前の試毒として半年から1年くらいの無料配布もセットにするというやり口も欠かせません。
 この試毒ですが、毒賣の定番は契約もなにも成立する前から狙った所に集中配布し、狙った所のポストから他紙を抜き取り、勝手に配布しつづけるという想像を絶する手法まで使います。
 契約して配達された発行部数は、こういった事もありかなり減るはずですが、発光部数だけは多くなったというカラクリがあります。
 ”うちは文字の多い新聞はイランわ、スポーツ新聞しか読まへんから”で拡張団員が最も苦戦するのが”毒賣”だと思われる方が多いと思うのですが、そこは毒賣はん、どこからどうするのか他紙系ではない東スポ系スポーツ新聞やデイリー(京阪神では)をサービス配達させて購毒させていました。
 なにしろ呆痴、失礼しました報知は、少なくとも20世紀末までは毒賣巨人軍のことばかり書いていた記憶しかないので、叛臣不安を前には用が無いということになったわけです。(ちなみに当方は片親が狂信的虚人フアンだったため、徹底して野球は見るのも、するのも興味がありません。もちろん賭博にもです)いわば、聖教新聞が多くの場合、冥世怪鳥関連記事を1面トップに配するのと似た感じです。
 あ、似たところついでに、自民グミも公明グミも今は似た者同士で極悪ペアを組んでいるのはご存知の通りです。
 ヨミウリ噺はこんなところで失礼します。
返信する
Unknown (とら猫イーチ)
2015-12-29 14:34:48
 読売新聞も、報知新聞も、我が家にとっては、敵性新聞なので、勧誘に来ても、追い返すのみです。 

 亡父は、ニュースが早い、とかでとっていましたが、私は、大嫌いでした。

 何しろ、村山・小山・バッキーの頃からの、阪神一筋のファンですからね。

 クソ巨人の新聞なんか消えて無くなれ、と願っていましたよ。 汚らわしくて、手にとるものではありませんでした。 
 
 もっとも、チームとしての巨人が嫌いであっただけで、選手には、好きな人もいましたけれどね。 広岡がそうでした。 巨人ファンの母が大好きでしたし。 

 長嶋と王では、王が好きでしたね。 

 好き、と言っても村山に比べると、気にかかる、と云った程度でしたが。。。

 ただ、広岡が監督に大成した後には、西武に傾いた時期もありました。 弟が西武ファンでしたし。 
 
 読売等は、読む気もありませんが、見出しが眼についたのです。 が、生意気な見出しで、誰に向けてのものでしょうか。 

 そんな威勢の良いことが言えるのであれば、今の時点で、安倍政権が韓国と外交交渉自体を出来たのかどうか、それを考えてみろ、と言いたいですね。

 その証拠に、政権支持層の右に姿勢が傾いた人々が、呆気にとられているでしょう。 
返信する
読売新聞について (宮崎洋介)
2015-12-29 18:47:34
いつも、ブログを読ませていただき勉強させていただいております。ありがとうございます。
読売新聞の社説はよく読んでおります。安倍政権は危険だと考え何とか退陣させたいと考えている私にとって、1000万部、日本(世界)最大を誇るメディアが、どのような論調で、安倍自民党を支援しているかを知ることは大切だと思うからです。読売の論調をそのまま信じてしまう人たちに、どうやって、安倍自民の欺瞞を伝えるか、対策が必要だと思うからです。今日の読売社説は、宮武先生ご指摘の通り、各段に酷いものでした。読売新聞自体も買ってきて読みましたが、日本は言われなき汚名をきせられた被害者という論調一色です。韓国への差別意識なのでしょうか。加害を認めることができない、誠に恥ずかしい論調だと思います。
返信する
実は我が家も (リベラ・メ)
2015-12-29 18:52:17
ブログ主さんのご両親に似て、我が母も「そこまで…」の“大ファン”です。テレ東の「noマネー」も観てました。我が家もナベツネ新聞を購読してますが、近い将来母が逝った時には、解約するつもりです。私の信じる教えに反する記事や社説を掲載することが非常に多いから、見るのも嫌です(Iraq問題で決定的になった)。謝罪どころか、検証記事すら載せないのですから。同じような理由で、「そこまで」や「noマネー」も視ません。フジテレビの「報道2001」は、内容が不愉快過ぎて視るのが辛いの。
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うちもタイガースファンなので (raymiyatake)
2015-12-29 19:23:28
実家で読売新聞をとるということはさすがになくて、これだけはよかったです。
子どものころから毎日新聞だったのに対して、友人たちはエリート臭プンプンで朝日が当たり前みたいなことを言うので、中学高校から朝日嫌いになっちゃいました。

宮崎さん、社説までチェックしているご努力には頭が下がります。
私は今日は特にひどいだろうというカンがしまして、読みました。

とら猫さん、私のヒーローは江夏とバース。

リベラ・メさん、ほんまにひどい番組やで、そこまで言っていいわけないんやな委員会。
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