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弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

北朝鮮の金正恩総書記がプーチン大統領と会談し「ロシアは今、敵対する覇権主義勢力から自国の安全を守るための神聖な闘いに立ち上がっています」と発言。維新の会の親露派鈴木宗男議員がそんな2人を絶賛(呆)。

2023年09月16日 | ロシアによるウクライナ侵略

ロシアのウクライナ侵略は国連憲章違反の違法行為なのに、それを「聖戦」とは、反米こじらせ論の極致が北朝鮮。

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 朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の朝鮮労働党総書記である金正恩氏が、ロシアを訪問中です。

 専用の豪華な装甲列車で2日かけて2023年9月12日にロシア入りした金氏は、13日にロシア極東アムール州のヴォストチヌイ宇宙基地でプーチン氏の手厚い歓迎を受けました。

 両氏は笑顔で握手を交わし、プーチン氏が自ら宇宙基地を案内したのですが、その後の首脳会談では、軍事協力の可能性について話し合ったとみられています。

  今、ロシアはウクライナを侵略して何度も国連総会で非難決議を受け世界の多くの国から経済制裁を科され、プーチン大統領は国際刑事裁判所(ICC)から逮捕状まで出てロシアから出られなくなっている身

 ところが、これまた世界中から経済制裁を受けている超専制国家の北朝鮮から金総書記を迎えるのですから、プーチン大統領は国際社会からどう見られようが、とにかく北朝鮮の銃弾・砲弾が欲しくて仕方ないわけです。

 

 

 金総書記の側もロシアのミサイル技術などを交換条件として得られるからこその今回の訪ロで、訪問期間を延長してまだロシアにいます。

 そんな金総書記はアメリカなどから包囲されている我が身とロシアを重ね合わせて、プーチン大統領によるウクライナ侵略を絶賛。

「ロシアは覇権主義勢力に対して主権と安全を守るための神聖な戦いに立ち上がった」

「われわれはプーチン大統領とロシア指導部の決定を常に支持し、帝国主義との戦いで共に戦っていく」

と述べました。その後の公式昼食会の席でも乾杯の前にも、ロシアの軍と人民がウクライナ戦争で西側の帝国主義という

「覇権を主張し拡張主義的な幻想を膨らませている巨悪」

に勝利することを確信していると述べたそうです。

 めっちゃ怖いことを質問している(-_-;)

 

 

 さらにロシア国営タス通信によると、ベラルーシのルカシェンコ大統領は9月15日にプーチン大統領と会談した際、ウクライナ侵略当初の2022年4月にプーチン大統領とボストーチヌイ宇宙基地を視察したことに言及した上で

「私たち3カ国間の協力を検討することができる。

北朝鮮の人があなたに強い関心を持っているのは知っている。

ベラルーシにも何らかの仕事があると思う」

プーチン大統領に語ったということです。

 第二次大戦を引き起こした日独伊三国同盟を想起したのは世界中で私だけではないでしょう。

プーチン氏とルカシェンコ・ベラルーシ大統領会談…戦術核「最重要事項だ」 : 読売新聞

英国からウクライナへの劣化ウラン弾の供与を「核の成分を使い始めた」と称して、ロシアがベラルーシに戦術核兵器を配備するのはNPT条約違反。ロシア自身が劣化ウラン弾を保有・使用しているのに言語道断だ。

 

 

 さて、そんなロシアと北朝鮮の軍事協力についての話し合いについて、欧米などNATO諸国が侵略されているウクライナに軍事支援することは口を極めて攻撃しても、侵略国であるロシアにイランがドローン兵器を輸出し、中国がロシアを少なくとも経済的に支えていることはスルーしてきた伊勢崎賢治東外大名誉教授ら即時停戦・軍事支援反対派は当然こぞってスルー。

 私がX上で「親露派」リストに入れている人々も、例のロースクール卒弁護士さん含めて完全黙秘です。

自分は改憲派のくせに護憲派の日本共産党をディスりまくっている姿には、いけしゃあしゃあと何を言うとんねんとしか、もはや言いようがない。

 

伊勢崎賢治氏らウクライナ戦争即時停戦派が呼びかけた署名運動が悲惨。1日200人未満しか賛同者が増えず2週間で3000人未満。伊勢崎氏は自分が作った声明文がダメダメなことを認めて猛省すべきだ。

ウクライナ戦争に対する「即時停戦派」がなぜ「徹底抗戦派」より、国際世論でも国内的にも支持を得られないのか。その理由は即時停戦派の偏頗性=偏っていて不公平、にある。

 

 

 ところが、さすが筋金入りの親露派である日本維新の会の鈴木宗男氏だけは一味違います。

 9月14日の同氏のブログで、金総書記とプーチン大統領が会談でした冒頭発言を全部引用したうえで絶賛(笑)。

『ロシアプーチン大統領と金正恩北朝鮮民主主義人民共和国国務委員会委員長が13日午後会談している。

 冒頭のやり取りを紹介したい。

プーチン:尊敬する委員長閣下!
 再びお目にかかることができ嬉しく思います。今回は、私たちが合意した通り、ヴォストーチュヌィー宇宙基地での会談になりました。

 私たちは、この産業がこの地で発展していることを誇りに思っています。これは私たちの新しい施設です。あなたと、あなたの同僚の皆さんに興味を持っていただけると思います。

 私たちの会談は特別な時期に行われています。朝鮮民主主義人民共和国は最近、建国75周年を迎えました。ロ朝国交樹立75周年です。朝鮮民主主義人民共和国を主権、独立国家として最初に承認したのはわが国であったことを思い出してほしいです

 そして間もなく、独立戦争終結、すなわちこの戦争における朝鮮人民の勝利から70周年を迎えます。我が国は朝鮮民主主義人民共和国の友人たちが独立のために戦うのを助けたのですから、この日はわれわれにも親しみがあります。

 もちろん、経済協力、人道問題、地域の情勢についても話し合う必要があります。

 私たちからたくさんの質問があります。お会いできて大変嬉しく思います。ロシアへの招待をお受けいただき、ありがとうございます。ようこそ!



金正恩(通訳のまな): 国務で忙しいにもかかわらず、招待してくださったことに感謝の意を表します。

 我々のロシア訪問は非常に重要な時期にあたっています。そして今、ロシア側は朝鮮民主主義人民共和国からの代表団を非常に温かく迎えてくれています。私たちがロシアに到着した最初の瞬間から、ロシアの友人たちの誠意を感じることができました。そして、朝鮮民主主義人民共和国を代表して、ロシア連邦の皆様と国民の皆様に感謝の意を表します。そして、私たちのロシア訪問に大きな関心を寄せてくださったことに感謝の意を表します。

 私たちはまた、宇宙大国を建設するロシアの現在と未来をこの目で見ることができました。そして、私たちは今、まさに宇宙大国ロシアの中心で、非常に特別な時期に皆さんとお会いしています。

 あなたがおっしゃった通り、ソヴィエト連邦はわが国の解放と独立に非常に大きな役割を果たした国であり、私たちの友情は深く根付いています。そして今、わが国にとって最優先事項はロシア連邦との関係です。私は、今回の共同会談が、両国の関係を新たなレベルに引き上げる新たな瞬間になると確信しています。

 今あなたがおっしゃったように、私たちには政治、経済、文化など、関係を発展させるための多くの課題があります。

 ロシアは今、国家主権を守り、ロシアに敵対する覇権主義勢力から自国の安全を守るための神聖な闘いに立ち上がっています。そして今、我々はさらなる関係の発展を望んでいます。我々は、プーチン大統領のすべての決定、またロシア政府の決定を常に支持し、支持してきました。また、帝国主義に反対する闘いと主権国家の建設のために、常に共に歩んでいくことを願っています。

 ロシアを訪問する機会を与えてくださり、私たちに大きな関心を寄せてくださったことに改めて感謝いたします。

プーチン:ありがとうございます。

 プーチン大統領と金正恩委員長双方、極めて配慮されたものいいであり、対等の関係、立場を演出している。プーチン大統領の気配りが伝わって来る。

 この首脳会談についてもメディアは色々論じているが、正しい見方をしているのはどこだろうか。私なりに検証して参りたい。』

(挿入した画像と、色分け・下線はわたくし)

 

 

  日本維新の会のネコ馬場代表や藤田幹事長やゴロツキ足立やすし議員は、立憲民主党の一部議員が福島第一原発から海洋放出されている放射能汚染水について、「処理水」ではなく汚染水と呼んでいる議員がいるとはやし立て、立民の見解と違うのなら除名にしろなどと言っていますが、この親露派の極北にいる鈴木宗男議員はどうするんですか。

ガーシーこと東谷義和容疑者の逮捕に対する維新の鈴木宗男議員のコメント「ネット選挙の怖さ感じる」のお笑い。ガーシーよりムネオがまた国会議員でいることの方がよほど恐ろしい。

 

橋下徹氏がロシアへ強制連行されたウクライナ市民について「ロシアに避難ができて命が守られるのであれば、僕は重要な選択肢だと思うんです」。強制連行自体がジェノサイド条約違反の戦争犯罪なんですが?

 

 

参考記事 kojitakenの日記さんより

『私は「うかつに発言せず現状を慎重に見極めている」のではなく、どのようにロシアに抵抗するかはウクライナ国民が決めることであって私が口を挟む事柄ではないと考えて黙っているだけです。

 但し、「即時停戦」派には決して与しません。なぜなら、「即時停戦」の結果として生じるのが国際法が禁じている「力によって国境線が変更される」事態であることは火を見るより明らかだからです。そんなことはイスラエルがやろうがロシアがやろうが決して認められません。ちなみにイスラエルは大の親露国です。

 そもそも「即時停戦」によって「力による国境線変更」が間違いなく起きることを指摘して「即時停戦」派に釘を刺しているのが宮武さんの記事の主旨でしょう。私はそう認識しています。』

「疑問」(「G」) の言う「文系への金銭支援全カット」も維新が大好きな「選択と集中」の新自由主義政策の一つ/ウクライナ戦争の「即時停戦」は「力による国境線の変更」を容認する右翼的な選択にほかならない

 

 

 kojitakenさんも推奨の、読むに値するまともな本。

 

今でも鈴木宗男氏の右腕である佐藤優氏らの親露派陰謀論本。

 

 

月刊イオさんより西東京朝鮮第2初級学校の入学式・入園式。可愛い! 

北朝鮮に対する追加制裁措置として、文科省が朝鮮学校への補助金見直しを各自治体に求めることに反対する。

在特会の徳島教組襲撃事件。高裁が支援者日本人への攻撃でも人種差別と認定、地裁の倍額の賠償命令。

ヘイトスピーチ集団「在特会」に賠償を命じた高松高裁の判決に対する在特会の上告を最高裁が退け、確定。

「翔んで埼玉」ならぬトンデモないさいたま市が、備蓄用のマスクを朝鮮幼稚園だけ外して、市内の幼稚園に配った。しかも「転売されるかもしれないから」と職員が暴言!

 

ウクライナ戦争が日本のナショナリズムを喚起して、岸田政権がこれを大軍拡に利用している上に、日本では北朝鮮の蛮行を理由にして、日本に暮らす罪もない韓国・朝鮮の方々への差別やヘイトスピーチや暴力が後を絶ちません。

なので今のご時世にロシアと北朝鮮を結び付けて批判するのが慎重を要するのはわかっているのですが、さりとて目の前で起こっている専制国家同士の軍事協力に一言もコメントしないという不誠実な態度も取れません。

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ロ朝首脳会談、金氏「帝国主義と戦う」 軍事協力にプーチン氏言及

[ウラジオストク(ロシア) 13日 ロイター] - 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記は13日、ロシアのプーチン大統領と会談し、ロシアは西側諸国と神聖な戦争を戦っており両国は共に「帝国主義」と戦うと表明した。

総書記は「ロシアは覇権主義勢力に対して主権と安全を守るための神聖な戦いに立ち上がった」とし、「われわれはプーチン大統領とロシア指導部の決定を常に支持し、帝国主義との戦いで共に戦っていく」と語った。

その後の公式昼食会の席でも乾杯の前に、ロシアの軍と人民がウクライナ戦争で西側の帝国主義という「覇権を主張し拡張主義的な幻想を膨らませている巨悪」に勝利することを確信していると語った。

首脳会談は終了し、金氏は会場を離れた。

RIAによると、プーチン氏は金氏がロシア極東の訪問を継続し、ウラジオストクに向かうと発言。ロシア極東の都市コムソモリスク・ナ・アムーレにある防衛工場なども視察するという。

プーチン氏は、二国間の軍事・技術協力の機会があるとも発言。ただ、ロシアは国際的な義務を順守するとも述べた。

プーチン氏はウラジオストクでロシアの太平洋艦隊の能力を金氏に説明すると表明。ロシアには農業分野で北朝鮮に提供できるものがあるとも語った。

ロシア国営タス通信によると、ロシア大統領府のペスコフ報道官は北朝鮮が長年にわたって国連の制裁下にあることについて、「ロシアは国連安全保障理事会での立場を維持しているが、それがロ朝関係のさらなる発展を妨げることはできないし、妨げることもないだろう」と答えた。

 

 

ロシアの「神聖な戦い」を完全かつ無条件に支持 北朝鮮の金総書記、親密ぶりをアピール

9/14(木) 9:18配信

ロイター

ロシアのプーチン大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記は13日、ロシア極東のボストーチヌイ宇宙基地で対面した。会談の冒頭、金氏はプーチン氏に対し、西側帝国主義に対するロシアの「神聖な戦い」に支持を表明した。

ロシア東部にある同国で最も近代的な宇宙ロケット発射施設であるボストーチヌイ宇宙基地で対面した両首脳は長い握手と温かい挨拶を交わした。

金氏は会談の冒頭、ロシアとの友好関係をさらに発展させるという北朝鮮の「揺るぎない立場」について語った。

北朝鮮 金正恩・朝鮮労働党総書記
「ロシアは今、自国の主権と安全保障上の利益を守るため、覇権主義勢力との神聖な戦いに臨んでいる。われわれは、大統領とロシア指導部が下したすべての決定に対して、常に完全かつ無条件の支持を表明しており、われわれは帝国主義との闘いにおいて常にロシアとともにあることを断言したい」

プーチン氏は、最新式ブースターを組み立てる施設などを金氏に案内した。これに先立ち記者団からロシアは北朝鮮の人工衛星開発を支援するのか問われたのに対し、プーチン氏は「そのためにわれわれはここにいる」と述べた。北朝鮮は過去4カ月間に2度、偵察衛星の打ち上げに失敗している。
    
一方、米政府は両国が武器取引を行う可能性を指摘している。北朝鮮の代表団には防衛産業と軍の幹部が参加しており、専門家は防衛産業の協力がロシア訪問の主要な目的であることを示唆していると指摘した。米国とその同盟国は、北朝鮮がウクライナ侵攻を支援するためロシアに武器を供給することを懸念している。両国はこうした指摘を否定している。

こうした中、日韓当局は両首脳会談のわずか1時間前、北朝鮮が2発の短距離弾道ミサイルを発射したと発表した。専門家によれば、金氏が海外にいる間に北朝鮮がミサイルを発射したのはこれが初めて。核およびミサイル計画において北朝鮮が、より高度な権限委譲と洗練された制御システムを採用していることを採用していることを示している可能性があるという。

 

 

鈴木宗男氏 金正恩氏と対談プーチン氏を絶賛「気配りが伝わってくる」挨拶を長文で紹介「ロシアは神聖な闘いに立ち上がっている」

 鈴木宗男氏

 日本維新の会の鈴木宗男衆院議員が14日、公式ブログを更新。ロシアのプーチン大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記が首脳会談をしたことについて「プーチン大統領の気配りが伝わってくる」と絶賛した。

 宗男氏は、13日午後にプーチン大統領と金正恩総書記が会談した冒頭のあいさつを長文で引用。プーチン氏が「尊敬する委員長閣下!再びお目にかかることができ嬉しく思います」と呼びかけ、金総書記が「ロシアは今、国家主権を守り、ロシアに敵対する覇権主義勢力から自国の安全を守るための神聖な闘いに立ち上がっています」と応じたことを詳細に紹介した。

その上で「プーチン大統領と金正恩委員長双方、極めて配慮されたものいいであり、対等の関係、立場を演出している。プーチン大統領の気配りが伝わって来る」と評価。「この首脳会談についてもメディアは色々論じているが、正しい見方をしているのはどこだろうか。私なりに検証して参りたい。」と報道の仕方について事実上、注文をつけた。

 

 

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3 コメント

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Unknown (暗黒大将軍)
2023-09-18 15:11:15
伊勢崎自身は、2001年から2005年にかけてのシオラレオネ、アフガニスタンのDDR等で「仕事はやり終えた」存在と見做していいと思うんですね

後の東京外語大教授ってのはこの時の波乱万丈、数奇な体験を情弱の学生に面白おかしく語って聞かせればいいわけで、ノリとしては不肖宮嶋あたりと同レベルでいいわけですから

また余談になりますが、最近ここをクビになった陰謀論尊師の名を秋原氏や古寺多見氏のほうでよく見かけますね

相手にしてほしくてしょうがない、みたいな孤独臭と阻害臭で鼻を塞ぎたくなりますが、どうせならこいつと意見の近そうな「晴天とら日和」とかに書きこみゃいいんじゃないですかね(笑)

まぁ似た者同志だとかえって正面から向き合えなかったりするんですかね
返信する
訂正 (暗黒大将軍)
2023-09-18 15:44:09
ゴメン、秋原氏ではなく「村野瀬氏」でしたね
失礼しました・・・
返信する
汚職と腐敗を輸出するロシア (秋風亭遊穂)
2023-09-18 19:59:34
 鈴木宗男のような超親露派はEUにもいて、現在最も懸念しているのはスロバキアの動向だ。

As Slovakia’s trust in democracy fades, its election frontrunner campaigns against aid to Ukraine
https://apnews.com/article/slovakia-election-fico-ukraine-russia-democracy-smer-e9e04e59361d927918ff9e8e6e830694

 30日に投開票されるスロバキア議会選挙だが、ウクライナへの軍事支援に反対するポピュリスト政党「Smer」が世論調査で首位。シンクタンクGlobsecの調査では、回答者の51%が戦争の責任は西側かウクライナにあると考えている。さらに自由民主主義が国のためになると答えたスロバキア人は半数以下の48%で、リトアニア (47%) に次いで2番目に低かった。これは意外だ。ロシアのプロパガンダがいかに深く入り込んでいるかの証左と言える。

 私はプラハの春を潰されたチェコの歴史を思い浮かべるが、チェコの人々はソ連によるナチスからの解放に感謝の念があるという。もちろんロシアのプロパガンダが大きな影響を与えている。
 また、国民生活がエネルギー高騰(ロシアの戦略であることは言うまでもない)によるインフレで苦しんでいることも大きい。
 「Smer」の党首Ficoは、「ウクライナでの戦争の始まりは2014年、ウクライナのナチスとファシストが、ドンバスとルハンシクでロシア市民の殺害を始めた時だった。」と支持者の集会で語った。これは鈴木宗男とほぼ同じようなレベルである。さらに「国際社会はNATOが現在スロバキアで極めて不人気であることを知るべきだ」 「もし今日国民投票を実施すれば、人々がNATOにノーと言うことを保証できる」とも。少なくない即時停戦論者はこれに同意するだろう。

 Smerが政権を握っていたとき、イタリアのマフィアとFicoの側近との関係や、Smerに関連した汚職スキャンダルを追っていた調査報道記者のJan Kuciaが殺害された。その後大規模な抗議により2018年、Ficoは首相を辞任する。また、Ficoは昨年、犯罪グループを結成し、権力を乱用したとして刑事告発に直面したが、スロバキアの親ロシア検事総長が介入し、起訴状を破棄した。

 そんな政党が現在多くの支持を集めている。ロシアは政治腐敗を輸出し民主主義の不安定化、気に入らない政権の揺さぶりを画策する。鈴木宗男がそこに乗るかどうかは、今後の世論次第かもしれない。
返信する

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