
鳩山由紀夫元首相が2016年2月4日の講演会でそういうことを言ったことは、フリージャーナリストの田中龍作氏の記事で知ってはいたのですが、鳩山氏だけがそういうことを言っているのでは半信半疑だったので、記事にはしませんでした。
が、新聞が裏を取ってきたので、もう記事にしてもいいでしょう。
自民党から政権を奪取した鳩山民主党政権。
その目玉政策の一つが、普天間基地移設先について
「県外移設に県民の気持ちが一つならば、最低でも県外の方向で、我々も積極的に行動を起こさなければならない。」
と言い切った
「最低でも県外」
でした。
鳩山元首相はこの難題を、しかも期限を切って事実上の公約とし、2009年8月の衆議院総選挙を戦い、勝利しました。
しかし、2010年5月になってやっぱり無理だから辺野古にすると言い出し、国民の怒りを買い(私も激怒して完全に見放し、いまだに許していない)、同年6月に内閣総辞職をする羽目に陥りました。
その鳩山元首相が普天間基地の県外移設をあきらめた文書が、外務省のでっち上げだったことが判明したというのです。
鳩山首相は当時鹿児島県徳之島に普天間基地を移設しようと考えていたのですが、外務省から米軍は「基準」として、ヘリコプター部隊と訓練場との距離を「65カイリ(約120キロ)」以内と明示していると説明を受けたそうです。
この文書は「普天間移設問題に関する米側からの説明」という表題で、2010年4月19日付で「極秘」と押印されています。
そして、この文書には、「65海里(約120キロ)の問題」として
「回転翼航空部隊(注 ヘリコプターのこと)の拠点と同部隊が(陸上部隊と)恒常的に訓練を行うための拠点との間の距離に関する基準であり、米軍のマニュアルに明記されている」
と書いてあるのです。
かたや、沖縄海兵隊のヘリ部隊の訓練が行われる沖縄本島中北部と徳之島とは約104カイリ(約192キロ)離れ、「65カイリ基準」を満たさないので、徳之島への普天間基地の移設は米軍の基準を満たさず無理だと、鳩山氏は外務省の官僚から説明を受けたというんですね。
ところが、あとで調べてみると、米軍には65海里基準なんてないんだそうです。完全な外務省のでっち上げ、詐欺です。
このような外務省の陰謀で、鳩山民主党政権も、普天間基地の県外移設も葬られたというわけです。
文書を「偽造」し、内閣総理大臣に嘘をついて騙してでも、普天間基地を辺野古に移設したい理由は一体何なんでしょう。





確認もしないで簡単に官僚に騙されるなんて、一国の宰相の器がなかったってことですよ。
さらに言えば、米軍の基準を満たしませんと言われたらあっさり引き下がるんだったら、最初から「最低でも県外」なんて言うな。
期待した沖縄の方々がどんだけがっかりしたか。米軍・米国と対立してでもやるという気概がなかったら、最初から無理なんです。
というわけで、この一件が発覚しても、鳩山元首相に対する評価は、私の中ではビクとも上がりませんでした。
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沖縄と本土――いま、立ち止まって考える 辺野古移設・日米安保・民主主義 |
翁長雄志 (著), 寺島実郎 (著), 佐藤優 (著), 山口昇 (著), 朝日新聞取材班 (著) | |
朝日新聞出版 |
2015年7月29日東京。聴衆が固唾を飲んで聞き入った、白熱のシンポジウムを完全収録!
その発言を生で聞こうと集まった人々が見守る先にいたのは、翁長雄志・沖縄県知事。
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写真ドキュメント 沖縄「辺野古の海」は、いま: 新しい巨大米軍基地ができる |
新藤健一 編著 | |
七つ森書館 |
辺野古の海は、驚異的に美しいですが、そこへアジアでも最大という巨大な要塞ができる──どうしてでしょうか。
ジュゴンやアオサンゴの大群落などが、お花畑のように、あるいは森林のように……、たくさんの魚たち。
100点あまりのカラー写真と芥川賞作家・目取真俊が問題に迫ります。
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普天間移設 日米の深層 |
琉球新報「日米廻り舞台」取材班 (著) | |
青灯社 |
県外・海外移設を可能と考えるアメリカの専門家・元高官たちと、辺野古に固執する日本政府―。
全国紙が伝えなかった問題の深層を総力取材でさぐり大反響を呼んだ「琉球新報」連載の書籍化。
- 2016年02月04日 23:48
外務省と防衛省が首相をハメ、辺野古に戻させた
“極秘文書”をかざす鳩山元首相。右肩に『極秘』とあるが、公文書にあるべき「発出元の記載」と「通し番号」がない。メモ書きに過ぎないことが分かる。=4日、都内 撮影:筆者=
民主党政権時の2010年4月19日、防衛、外務の官僚たちが、官邸に鳩山首相を訪ねた。
前年夏の総選挙で鳩山が唱えていた「米軍基地の沖縄県外への移設」についてレクチャーするためだ。
官僚の一人は「アメリカ大使館と交渉した結果こうなった」と言って、3枚つづりの文書を鳩山に差し出した。
文書のタイトルは「普天間移設問題に関する米側からの説明」。右肩には『極秘』の判が麗々しく押されている。
“極秘文書”には米軍のマニュアルとして次のように書かれていた ―
「航空部隊と陸上部隊の訓練の一体性を考えると、移転先は普天間から65マイル(105km)以内に限る」。
沖縄全島は70マイル。沖縄以外はダメということだ。(移転先の候補にあがっていた)徳之島はあきらめろという内容である。
「アメリカがそういう条件であれば、沖縄以外に持って行くことは不可能」。鳩山は県外移設を断念した。
「最低でも県外」の選挙公約は果たせなくなったのである。沖縄県民の失望をマスコミが「怒り」へと煽り立てた。鳩山は退陣に追い込まれる。
“極秘文書”を手にした官僚たちが官邸を訪れてからわずか44日後(2010年6月2日)のことだった。

米軍キャンプシュワブ。この沖に辺野古基地が建設されようとしている=2015年11月、名護市 撮影:筆者=
鳩山は決定打となった米軍マニュアルについて琉球新報に調べてもらったが、そんなマニュアルはどこにもなかった。
極秘の指定期間は2015年4月18日。極秘が解除されたため、鳩山側近の川内博元衆院議員が外務省に問い合わせた。
文書を扱う大臣官房総務課は「公文書ではない。外務省が作成したものかどうか分からない」と回答した。“極秘文書”はガセだったのである。
「アメリカではなくて日本の役人の知恵でこういう物(“極秘文書”)が出てきた。信じた自分が悪かったが、相当に巧妙だった」。鳩山は悔しがる。
安倍政権になって、在日沖縄米軍ヘリコプター部隊の訓練基地を佐賀県へ移設することが提案された。沖縄と佐賀はゆうに200kmを超える。
「移設は65マイル(105キロ)以内」は真っ赤なウソだったのである。
田中は鳩山に聞いた。「辺野古に戻したのは外務省と防衛省ですね?」
「そういうことです」。鳩山は奥歯を噛みながら答えた。 (敬称略)
~終わり~
◇
本記事は4日、日本プレスセンターで行われた鳩山由紀夫元首相の講演会をもとに作成しました。文末の質問と回答はエレベーターホールでの ぶら下がり です。
琉球新報では2年以上も前に報道していたのですね。知らなかった。

2010年に当時の鳩山政権が米軍普天間飛行場の鹿児島県・徳之島移設を検討した際、ヘリコプター部隊と演習場の距離を65カイリ(約120キロ)以内とする米軍の「基準」に基づき困難とされた件で、在沖米海兵隊が26日までに琉球新報の取材に答え「海兵隊の公式な基準、規則にはない」との見解を示した。
当時、普天間の県外移設を模索し、行き詰まっていた鳩山政権は政権終盤、沖縄本島から約200キロ離れた徳之島への移設に注目していた。海兵隊内部でも不明な「基準」を根拠に県外移設を断念していたことが明らかになった。
同年4月19日付の「普天間移設問題に関する米側からの説明」と題した、外務省作成とみられる政府の内部文書(極秘)によると、在日米大使館で同日、日米の担当者が協議した。
文書によると、65カイリについて米側は「回転翼航空部隊の拠点と同部隊が(陸上部隊と)恒常的に訓練を行うための拠点との間の距離に関する基準であり、米軍のマニュアルに明記されている」と説明。「この基準を超える例があるか調べたが、全世界的になく、最も距離のある例でも35カイリ(約65キロ)」とした。
65カイリ以内とする理由については、普天間のヘリ部隊を徳之島へ移設した場合、部隊内の最も速度の遅い機種が沖縄本島で1時間の訓練をするのに計4時間以上かかると説明した。機体が水域上空を移動することなども挙げ「パイロットのストレス、機材の摩耗、燃料費の増大のコスト等を考慮しなければならず、全く持続可能ではない」と指摘した。
防衛省は本紙の取材に対し、65カイリの「基準」について「米軍の運用のことなので知らない。省としては『陸上部隊と航空部隊の一体性を確保する必要があり、なるべく近くに位置する必要がある』と説明している」と回答した。(内間健友)
鳩山氏「抑止力、方便だった」 普天間 県外断念の理由
菅内閣は重要視
- 2011/2/14 13:07 日本経済新聞
沖縄の米軍普天間基地の移設問題を巡り、政府が昨年5月に県外移設を断念した理由として「米海兵隊の抑止力」を挙げたことについて、当時、首相だった鳩山由紀夫前首相が「辺野古しか残らなくなった時に理屈付けしなければならず『抑止力』という言葉を使った。方便と言われれば方便だった」として、後付けの説明だったと語っていたことが明らかになった。
発言は共同通信などとのインタビューによるもの。これに関連し、枝野幸男官房長官は14日午前の記者会見で、「沖縄の地理的な特性と海兵隊の特徴を踏まえ、海兵隊が沖縄に配置されていることは抑止力になっている」と従来の政府見解を強調した。「海兵隊の抑止力が我が国の安全と極東の平和と安定に寄与しているとの認識は菅内閣として一致している」とも述べた。
鳩山前首相は2009年夏の衆院選で普天間基地移設について「最低でも県外」と発言。就任後、徳之島などへの移設を模索したが、5月末に辺野古移設を明記した日米合意を結び、首相を辞任した。鳩山前首相は14日午前、都内で記者団に「学べば学ぶほど抑止力の重要性が分かったとの当時の認識は変わらない」と述べた。
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だって外務省の言うことですよ?
会議の内容が漏れてたところから疑わなきゃダメでしょう。
それにしても、書類を捏造までして一国の総理を陥れるってすごい話ですから、疑いはしてもまさかとは思ったのでしょうねえ。
さて、朝日はグッジョブでしたが、他のマスメデイアは無視するのか、慎重になってるのか?
今後に期待するところです。
つい数日前まで、だいぶ差が開いておりましたのにね。
管理人さまのニュースのセレクトが、適切だったことによるのでしょう。
やっぱり、鳩ポッポ宰相は、あかんですか?
管理人さまは、厳しすぎますよ。
断固、抗議します。
人間性では、歴代首相の中で一番いいと思っています。先日の「週刊リテラシー」に出てきた原口一博の報道・放送界改革も、鳩さまの理想主義があればこそ、でした。少なくとも、特定グループのための利権政治を行わなかった稀代の政治家です。政権がもう少し続いていたら、日本は大きく変わっていたはず。残念でならない。
同じ親、同じ家庭なのに、邦夫とは随分違うものです。
育ちと人柄が良すぎて、人を疑う心がなかったのが、敗因か。
友愛、由紀夫、You & I 、友紀夫。
管理人氏が何と言って腐すとも、私はあなたの味方。
この想い、届け~!
過去6時間で、昨日書いた
【狂気の沙汰】総務省がテレビがない家からもNHKの受信料を取ることを検討中【事実上の税金】。
http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/8f7a3871a8096aa0f93c83c5aab3d4af#comment-list
が6000アクセス。今日一日で1万を超えているでしょう、ということでかなりのヒットになりました。
だって強制的にお金取るの、ひどすぎるもん。
誰だって怒るよ。
ところで、前に選挙に出ろと言われたことがありましたが(リアルでも神戸市長選挙に出ろと言われたことがある)、私が政治家になったら、絶対、宇宙人とか遊星から来た物体Xとか言われて傷つくことになると思うんですよ。
つまり、友愛とか言いそうでしょ。だから余計に由紀夫にムカつくんです(笑)。
ところで、由紀夫と邦夫がブリジストンのお母さんから、各自が毎月1500万円のお小遣いをもらってたの、知ってます?
年1億8000万円、5年で9億円ずつもらってたんです。
『井戸塀』
http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/fa72684328045b825cf4232d8c51da1c
育ちがいいのにも限度があるでしょう。
ずっと安倍ちゃんの食生活をレポートしてくださってますが、鳩山一家はもっといいもの食ってるかも。
世襲議員はだめですよ。庶民のことがわかるわけがない。
「恵まれた家庭に育ったため、資産管理が極めてずさんだった」
って言い訳したの。
どうよ、これ。
ああ~、ホンマの阿保が居てるわ~、と呆れましたよ。
ま~、この問題では、右から左まで、皆さん、阿保丸出しで、ウクライナから数百億円で「排出権」を購入したものの、彼の国では、その金が行方不明になった、と言うオチまでありました。
昨年には、何処かのボンボン首相が、持参金宜しく、一兆円もの金をCOPに献上しましたし。
一年の間に、春夏秋冬の季節の変動がある国に住んでいて、この地球には、一定のサイクルで温暖化と寒冷化を繰り返している自然変動がある事実を歴史の中に見ることが出来ない無知蒙昧で、政治であろうと、経済であろうと、的確な舵取りが出来よう筈はありません。
そう思えば、自民党から共産党まで、政権担当能力が無いのかも。
「でも日本には四季があるから」と最後に弁解するようにくっつけるのが、某巨大匿名掲示板では一時期大流行りでした。
私としては、普天間基地は県内に置くべきとの政府の説明がよく理解できないので、国外移設でアメリカと交渉すべきと思うのですが・・。
国外移転すべきとも本土移設すべきとも言わずに「政府と県は裁判なんかしてないでよく話し合え」みたいなことばかり言うのって、いかにも「本土の我々は関わりたくない」感がうかがわれて、ズルい気がします。
くすねた金を石橋マザーにあげるのはマズイが、逆だから、まぁ、特に・・・。
お僻みあそばすな。
2。温暖化詐欺に丸め込まれた件
鳩に代わりまして、お詫び申し上げます。日本の政治家は、バカばかりですね。
その中から、少しでもまともそうなのを選ぶしかありません。
3。庶民感覚がわからない
超・金のスプーンを咥えて生まれてきたのです。お僻みあそばすな。
同じ金持ちでも、麻生の品の悪さ、害毒を撒き散らしていることについては、スルーですか?
以前、テレビが鳩さまのおうちを取材しました。あのデーハーで下品な元ヅカ妻は、鳩さまの朝食に、なんとお好み焼きを出しました。ソース塗りたくって、青海苔かけた、味の濃そうな喉の渇きそうな、しもじもの食いもんを、あのノーブルなお方に!
でも鳩さまは背広にネクタイ締めた姿で、背筋を伸ばして上品にあんな粉もんを召し上がっておられた。感想を聞かれ、淡々と
「おいしいです」
と答えていらした。
感服しました。
鳩さまは、きっと孤独だ。
あの方はあまりにも純粋で、高貴な心の持ち主だから、この穢れた世の中は、居心地が悪いのだと思う。
掃き溜めに鶴。
慰めてあげたい。
北風の寒い日、ペイヴメントをコツコツと足音を立てて、一緒に歩こう。
鳩さまは博識で、
「あの建物は〇〇世紀の××様式の建て方で、設計者の・・・は」
「この地域は日本で最初に電灯が灯り、それはイギリスから輸入した〇〇商会の××スタイル・・・」
わからなくても、一生懸命聞いて、理解しよう。
薄闇の中、敷石の段差に足を取られ、転びそうになったわたしを、鳩さまは以外な素早さで抱きとめ、
「危ないですね。よかったら、ぼくの腕にお掴まりなさい。」
と言ってくださる。その左腕に右手を絡ませ、また少し歩く。
北風にぶるっと身を震わせたわたしの肩を抱いて、
「寒かったのですね。気がつかなくて、申し訳ないことをしました。
おお、冷たい手ですね。かわいそうに。
右手だけでも」
と、わたしの手を握って、一緒に御自分のコートのポケットに入れてくださいました・・・。
いいですねえ。ノーブルで、頭が良くて、お金持ちで友愛主義者。
たとえ鳩さま同窓の性格の悪いブロガーにdisらりょうとも、この敬愛は貫く。
それにしても、不思議なのは文官がこうして政治家を平気でだますのに、こと防衛に限っては文官が制服組より、政治家より信頼できると考える根拠は、どこにあるんでしょうね。防衛省の官僚が、同じように政治家を騙すことも、十分考えられるのに。