【#沖縄差別】相次ぐ米兵による沖縄女性に対する性暴力事件。米国から日本へ、日本政府から沖縄県への事件通報が遅れたことについて、上川陽子外務大臣は「日米間で適切にやりとりを行った」と隠ぺい工作を開き直り
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沖縄では米兵による性犯罪が相次いで起きていたことが判明しました。
2023年12月には米兵による少女誘拐暴行事件、2024年5月には米兵による女性暴行事件が起きていたのですが、これらの事件は米国から岸田首相官邸には外務省を通じて情報が入っていた一方、防衛省は報道で明るみに出るまで把握していなかったというのです。
12月の事件なんて、米兵が16歳未満の少女を車で誘拐し、自宅内で性的暴行を加えていたというのですから、稀に見る凶悪犯罪。
本土で起きたらとてつもない大事件、大ニュースになり、連日ニュース番組やワイドショーで報道されたはずです。
しかも、沖縄ではこの2件を含めて2023年以降、米軍嘉手納基地所属の空軍兵や在沖海兵隊員らによる性暴行事件が5件起きていたことが6月以降に発覚しました。
そして、外務省や県警、那覇地検が被害者のプライバシー保護などを理由に情報を沖縄県に伝えていなかったため、沖縄の人も日本全体の市民も全く知らないままにされていたのです。
沖縄県の玉城デニー知事が国連人権理事会で演説。政府の辺野古の新基地建設について「県民投票により明確に埋め立て反対という民意が示されたにもかかわらず、貴重な海域を埋め立て、新基地建設を強行している」。
ところで、沖縄県では2024年6月に県議会選挙が行われ、辺野古の新基地建設などが争点になり、自民、公明などが16年ぶりに多数派勢力となって、玉城デニー知事を支持する県政与党は少数に転落しました。
米軍基地が最大の争点となっていた選挙直前に米兵による強姦事件が起きたという報道がされたら、自民公明側が不利になるという判断が働いたとしか思えません。
外務省や警察や那覇地検は「被害者のプライバシー保護」などを名目に情報を沖縄県に性暴力事件の発生さえ伝えていなかったのですが、選挙後にこれが問題になったら、今後は非公表の事件についても政府や県警から県に情報を伝える運用に改めた、というのですから、プライバシー権保護の方法なんていくらでもあったわけですよ。
岸田政権の自分の選挙ファーストのやり口、相も変らぬ沖縄差別には呆れてものも言えません。
沖縄の本土復帰から50年。「土人発言」に象徴される本土の人間の沖縄差別意識が、日本の0・6%の面積しかない沖縄に70%の米軍基地を押し付け、本当の意味での「本土並み復帰」を妨げている。
今回、特に驚いたのは上川陽子外務大臣率いる外務省の隠蔽体質です。
歴史に残る基地闘争に発展した1995年の米兵少女乱暴事件を機に、政府は在沖米軍基地問題を重要課題に位置づけたはずでした。
この事件を機に、米軍人・軍属による事件・事故の通報手続きが1997年3月の日米合同委員会で合意され、事件・事故が発生した際には米大使館から外務省へ通報する経路と、米軍側から防衛省沖縄防衛局に通報する経路が用意されました。
ところが今回は立て続けに沖縄で米兵による5件もの性犯罪が起きているのに、米大使館から外務省に積極的な通報はなく、外務省が把握した後で大使館との情報共有が始まった状態でした。
一方で、在沖米軍から沖縄防衛局へ通報はなく、さらには外務省から防衛省への通報もしなかったのです。
県や市町村への通報は沖縄防衛局がその役割を担うことになっているのに、米軍と外務省が防衛省・沖縄防衛局に通報しなかったのは、沖縄の市民より辺野古の新基地建設を優先したからにほかなりません。
新型コロナ対策一つをとっても米軍の沖縄蔑視は明らかだ。
沖縄返還から50年。コロナ禍についても米軍の横暴に翻弄される沖縄。日本入国の際にPCR検査をしなかった米軍部隊からオミクロン株クラスターが発生し、沖縄は東京の倍の感染者。前週比8倍の225人に!
日本の外務省は日本の、沖縄の市民を守るためではなく、アメリカを向いて仕事をしているとしか言いようがありません。
ところが、上川陽子外務大臣は7月12日の記者会見で
「外務省が日本側捜査当局からの情報を踏まえ、日米間で適切にやりとりを行った」
「(日米)合意との関係で問題があったとは考えていない」
と明言したのです。
自分たちでも批判を受けて情報共有の運用を変えるしかなくなったくせに、適切なやり取りを行なったとか、問題があったとは考えていないとか、どの口が言うのでしょうか。
外務省によると今年5月に発生した米海兵隊員による不同意性交等致傷事件でも、6月17日の起訴より前に官邸と情報を共有していたそうなので、岸田首相は6月23日に沖縄を訪れ、全戦没者追悼式に参列した際には二つの事件を把握していたわけですが、もちろん口を拭って一言もそんなことは言いませんでした。
こういう岸田内閣が倒れて、その後継者が上川陽子氏になったとしても、日本の政治は悪くなるばかりでしょう。
自公政権を倒して、まともな政権を樹立するしかないんです。
沖縄復帰50年。米軍基地関連収入は県民所得の5%。それに対して基地騒音・公害・事故・犯罪、米軍基地が攻撃の目標になる危険。米軍基地があっても沖縄は何もいいことはないことを知っていますか。
参考記事 村野瀬玲奈の秘書課広報室さんより
沖縄米兵による性暴力事件が少なくとも約3か月隠されていた。自民党政府にとって、沖縄の人々の米兵による被害はどうでもいいんでしょうか。
日米密約 裁かれない米兵犯罪
それにしても情報隠蔽の効果の絶大なことよ。
選挙が終わってから隠蔽していたと分かっても、日米政府に対する轟々たる非難の声が上がるというようにはなりません。
自公が県議会選挙に勝って過半数を占めた沖縄県議会でさえ、7月10日に米軍や日本政府に対する抗議決議や意見書を全会一致で可決しました。
その中には、再発防止策などのほか、米兵らに特権的な地位を認めた日米地位協定の改定が盛り込まれたのですが、我々本土の人間はほとんど知らないまま時間が過ぎて行っています。
これだから情報隠蔽やデータ改ざんはやめられない。
内心ほくそ笑んでいる日米政府に吠え面をかかせるためには、沖縄市民とともに怒りをもって政権交代を実現することです。
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沖縄県で米兵による性的暴行事件が相次いで発覚した。県議会は10日、「米軍の人権意識に問題がある」とする抗議決議を全会一致で可決し、県内の市町村議会でも同様の決議などが次々と可決・採択される。なぜ、怒りは県全体にまで広がるのか。専門家は、沖縄で米兵による性暴力が繰り返されてきた歴史に加え、ある点を指摘する。
「『沖縄では米軍絡みの性犯罪が殊更騒ぎ立てられる』と言われることもあるが、以前から大きく取り上げられてきたわけではない」
沖縄の女性史研究者、宮城晴美さん(74)=那覇市=はそう言う。米軍関係者による性的暴行などの事件は近年、沖縄県に集中する米軍基地負担の問題として捉えられる。宮城さんは、そうした認識が広がったきっかけとして1995年の事件を挙げる。
95年9月4日、沖縄本島で小学生女児が車で連れ去られ、暴行された。県警は同8日までに強姦(ごうかん)(現在の不同意性交等)などの容疑で米兵3人の逮捕状を取り、米軍に身柄の引き渡しを求めたが、米軍側は日米地位協定を盾に引き渡しを拒否した。
沖縄の地元紙2紙が1面を含め複数の面を割いて報じ始めたのは、初報から4日後の12日朝刊。県内の女性団体が県庁で記者会見し、「事件は全ての女性に対する人権侵害だ」として3人の身柄引き渡しや在沖縄米軍の撤退などを求めたことなどが大きく取り上げられた。
県民の怒りは一気に広がり、県議会や市町村議会では抗議決議が可決された。超党派の県議団が同20日、上京して当時の河野洋平外相に地位協定の見直しを求めると、毎日新聞は1面で報じた。翌10月、事件に抗議する県民大会には約8万5000人が集結した。<picture></picture>
以前は「女性問題として小さな扱い」
では、これ以前はどうだったのか。宮城さんは「『基地問題』としてではなく『女性問題』として小さく扱われることが多かった」と話す。
45年の沖縄戦を経て、米国統治下に置かれた沖縄では米軍関係者による性暴力が繰り返されてきた。だが、多くの場合、事件が明るみに出ても怒りの声は県全体には広がらなかった。
背景として、宮城さんは「沖縄の社会は家父長的な価値観や貞操観念が強く、被害を『家族の恥』とみなす向きがあった」と指摘する。戦争で夫や父を亡くした女性の中には、生計を立てるために米兵相手の歓楽街で働く人もいたが、被害に遭うと「自業自得だ」と責められた。再発防止策として強調されたのは、服装に気を付け、夜道を歩かないことだった。
72年に日本に復帰後も沖縄には多くの米軍基地が残り、事件は続いた。93年には米兵が19歳の少女を基地内に連れ込み、性的暴行をした事件があり、米側が身柄を確保していたはずが、いつのまにか米国に逃亡していたことも分かった。
「ここで問題にしなければ、同じことが繰り返される」。95年の事件が起きた時、会見で米兵の身柄の引き渡しなどを求めた女性団体にはそんな危機感があったという。
怒りの声は政治を動かした。日米両政府は95年10月、地位協定の改定要求には応じなかったものの、性暴力や殺人などの凶悪犯罪について、起訴前の身柄引き渡しの要請に米側が「好意的配慮を払う」という運用改善で合意。96年には、基地の整理・縮小の一環として米軍普天間飛行場(宜野湾市)の返還に合意した。
宮城さんは「女性たちや県民は声を上げることで、基地あるがゆえに起きる問題だと県内外に広く認識してもらい、状況を変えてきた」と指摘する。だが、事件の根絶にはほど遠い。「米軍が性暴力の問題に真剣に向き合い、事件が起きなくなるまで私たちは声を上げ続ける」【比嘉洋】
相次ぐ米兵の性的暴行事件
米軍嘉手納基地(沖縄県嘉手納町など)に所属する米空軍兵(25)が2023年12月に沖縄本島で少女を自宅に連れ込み、性的暴行をしたとして、わいせつ目的誘拐と不同意性交等の罪で24年3月に起訴。空軍兵は7月12日の初公判で「私は無実です」と起訴内容を否認した。6月には、米海兵隊員(21)が5月に本島で成人女性に性的暴行をしようとしてけがをさせたとして、不同意性交等致傷罪で起訴。両事件について県警や那覇地検は公表せず、6月下旬に報道で判明した。外務省は事件を把握して米側に再発防止を申し入れたが、県には伝えなかった。
記者会見する上川陽子外相=12日、外務省
1995年の米兵による少女暴行事件を受け、日米両政府は97年3月、在日米軍が関わる事件・事故が発生した場合、米側が外務省などに速やかに通報することで合意。しかし、昨年12月と今年5月に発生した性暴力事件では米側から日本政府への通報はなかった。
上川陽子外相は12日の記者会見で「外務省が日本側捜査当局からの情報を踏まえ、日米間で適切にやりとりを行った」と説明。「(日米)合意との関係で問題があったとは考えていない」と明言した。
これらの事件では、そもそも政府から沖縄県への情報伝達の遅れが問題視された。県などからの反発を受け、政府は5日から可能な範囲で速やかに情報を地元に伝達する運用を始めたばかりだが、日米合意の徹底や改善を米側に求めることには及び腰だ。同盟関係に基づく配慮があるとみられる。
与野党からは合意が順守されていれば事件の再発を防止できたとの見方がある。自民党中堅は「通報手続きが機能していない。機能していれば次の事件は防げたかもしれない」と指摘。共産党の山添拓政策委員長は12日の会見で、米政府の対応を「日米合意に反する」と批判し、「通報しなくても合意違反に問われない。何のための合意か」と述べた。自民参院議員は「政府の腰が引けている」と不満を示した。
岸田文雄首相は訪問先の米ワシントンで11日、バイデン大統領と短時間の立ち話を行ったが、米軍の事件には触れなかったもようだ。日米両政府は外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)を近く東京で開催する方向で、事件の再発防止も議題となる見通しだ。
岸田首相、沖縄の米兵事件を起訴前に把握 少女誘拐・暴行事件 4月訪米時、抗議した記録確認できず 慰霊の日でも言及なし
【東京】昨年12月に米空軍兵の男が沖縄県内で少女を誘拐、性的暴行した事件で、男の起訴前に、関係省庁と首相官邸が情報を共有していたことが10日、外務省などへの取材で分かった。起訴は今年3月27日付。岸田文雄首相は4月に国賓待遇で訪米し、バイデン大統領と会談したが、日米の発表や報道などでは首相が事件に抗議した記録は確認できない。抗議や再発防止の要請をしたかどうかについて、外務省は本紙の取材に「日米首脳間のやりとりの詳細は回答を控える」としている。(東京報道部・新垣卓也、山城響)
外務省によると、今年5月に発生した米海兵隊員による不同意性交等致傷事件でも、6月17日の起訴より前に官邸と情報を共有していたという。岸田首相は同23日に沖縄を訪れ、全戦没者追悼式に参列した際には二つの事件を把握していたことになるが、言及はなかった。
林芳正官房長官は10日の記者会見で、相次ぐ暴行事件で「現地米軍から沖縄防衛局への通報はなかった」と明かした。政府が正式に認めるのは初めて。1997年に日米合意した通報手続きでは、米軍司令官は事件を把握した場合、防衛局に連絡することになっているが、守られていない。
防衛省は本紙取材に事実関係を認めた上で、昨年12月と今年5月の二つの事件について、いずれも報道で公になった同時期の6月下旬に把握したという。
参院外交防衛委員会は10日の理事懇談会で事件の経緯を聴取。政府は米軍から沖縄防衛局への通報はなかったとした上で、米側に抗議していないと説明した。終了後、立憲民主党の小西洋之氏が記者団に答えた。
衆院沖縄北方特別委員会が同日開いた理事懇談会では、外務省は防衛省や県に事件の情報を伝えなかった問題について、「事務方の判断だった」と説明したという。
野党はさらなる確認が必要として7月中にも閉会中審査を開くよう要求した。与野党で対応を協議する。
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