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Everyone says I love you !

弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

「イスラム国」日本人人質殺害警告事件の衝撃 「人命尊重」と「テロとの断固たる戦い」は両立しない

2015年01月21日 | 海外の話題

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私はテレビで衝撃的な映像を不意打ちで見てしまうと、あまりの心理的打撃に防衛本能が働いて、それ以降しばらくテレビを全く見なくなり、紙媒体とネットでしかニュースを見なくなることがあります。

初めてそうなったのは2001年の9・11テロの時でした。

家に帰ると、家族がテレビニュースを見ていて、NYの世界貿易センタービルに旅客機が衝突した映像が流れていました。

これは大変な航空機事故が起こったものだと私もテレビを見始めた途端に、なんともう1機またジェット機が突っ込んできたのです!

あの震撼は今でも身体に焼き付いて離れません。








次は、2011年3月11日の東日本大震災での津波の映像でした。

テレビの画面からそれこそ津波のように溢れ出る信じられない光景からどうしても目をそらすことができず、命や夢や希望があの濁流に飲み込まれ消えていっていることをどうしても受け入れられず、私は打ちのめされました。

その後、テレビをつけるといつ不意に同じ映像が飛び込んでくるかわからないので、私が居間にいる時にはテレビのチャンネルをつけることを家人に禁じました。











そして、3回目が昨晩だったのです。

 

2015年 01月 20日 16:18 ウォールストリートジャーナル
「イスラム国」が日本人殺害予告、安倍首相にメッセージ

 イスラム過激派組織「イスラム国」が日本人の人質2人の殺害を警告したとみられる映像が、20日に動画投稿サイト「ユーチューブ」に投稿された。72時間以内に身代金2億ドル(約240億円)を払わなければ殺害するとしている。

 動画にはオレンジのジャンプスーツを着た人質2人が映っており、画面には「ゴトウケンジ」と「ユカワハルナ」の名前が映し出された。

 動画では、ナイフを誇示した戦闘員が安倍晋三首相にメッセージを送り、「日本の首相へ:お前はイスラム国から8500キロメートル以上離れた場所にいるが、お前は意欲的にこの聖戦に志願してきた」とし、「お前はわれわれの女性や子どもを殺し、イスラム教徒の家屋を破壊することに誇らしげに1億ドルを支援した」と述べた。

 この戦闘員はイスラム国のグループが流した別の映像に出てきた男と似ており、英国なまりの英語を話している。

 外務省は現在、動画の信ぴょう性を確認している。中東歴訪中の安倍首相は20日遅くにエルサレムで記者会見を開く予定だ。

 昨年8月には湯川遥菜氏とみられる民間軍事会社の経営者がシリアで拘束された。湯川氏がシリアに渡った理由は不明。また、フリージャーナリストの後藤健二氏は昨年、シリア内戦を取材するために現地に入った。






夜遅くになって帰ってくると、二人の日本人の方が膝まづかされていました。

真ん中に目だけ出した黒づくめの男が立って淡々と話していました。

私にも一瞬で何が起こっているのかはっきりわかりました。





人質にされ、今にも命が奪われる瀬戸際なのに、日本人のお二人の顔に恐怖も苦痛も感じられないことに、まずショックを受けました。

その時感じた違和感が、お二人の今置かれている状況が尋常でないことを、逆に私に理解させました。

(動画が合成だろうがそうでなかろうが本質的には何ら変わらない)






次に、真ん中に立つ男の話し方に慄然としました。

話している内容も異様でした。

イスラム国邦人人質:ビデオ声明の全文


 (字幕で)日本政府と国民へのメッセージ

 (映像で)日本の首相よ。お前は「イスラム国」から8500キロ以上も離れているのに、自ら進んでイスラム国に対するこの十字軍に参加した。私たちの女性や子どもを殺し、イスラム教徒の家を破壊するために、誇らしげに1億ドルを供与した。

よってこの人質(後藤健二さんとみられる男性)の命は1億ドルだ。

さらにイスラム国の拡大を防ぐ目的でムジャヒディン(イスラム聖戦士)に対抗する背教者の訓練に1億ドルを供与した。

よってこの日本人(湯川遥菜さんとみられる男性)の命にはさらに1億ドル掛かる。

 日本の国民よ。日本政府はイスラム国に対する戦いに2億ドルを払うという愚かな選択をした。

お前たちは人質の命を救うために、2億ドルを支払う賢い決断をするよう、政府に迫る時間が72時間ある。

さもなければ、このナイフがお前たちの悪夢となるだろう。

2015年01月21日 13時17分 毎日新聞





なにより恐ろしかったのは、この男が決して興奮も怒りもしていないこと。

左手にナイフを持ってはいるのですが、人質の目の前で振りかざして脅すようなことは全くしません、

そこには加害者と被害者の間の絶望的な力の差が歴然としていました。

そして、その男のまるで抑揚のない淡々とした語り口に、男とその背後にいる集団の邪悪な酷薄さをはっきり感じ取って、私は心底恐怖しました。

「いま、人生観が変わった」

と思いました。






私も、「イスラム国」がこれまでのテロリストとまた異質の凶行を繰り返していることを、情報としては知っていました。

欧米の人質の方々が言語を絶する残酷な手口で次々と殺害されていることも知っていました。

しかし、恥ずかしいことに、日本人の方々が彼らに捕らえられていることは全く知らず、その事を想像すらしていなかったのです。

いきなり目に飛び込んできた同胞の窮状は、突然私に、私達日本人がこのむごい世界に現に生きている現実を突きつけました。






その時から、また、私は一切の情報と接するのを拒否し、情報発信をする気力もなくなりました。

あの黒づくめの男、静かな脅迫、オレンジの服を着せられ身じろぎさえ出来ない日本人。

もう見るのも考えるのも嫌でした。

しかし、今はもうブログを書く気がしないし、ツイートする気にもなれないと私から聞かされ、

「毎日何万人もの方々がブログを見に来てくださっているのなら、この殺害予告事件についても何か書かないといけないんじゃないか」

と言ってくれる友人がいたのです。

その時、東日本日本大震災から3日経った時に電話をくれて、今こそ福島原発事故のことを書くべきだと諭してくれた別の友だちのことを思い出しました。

実に、それ以来、このブログは「内部被曝の恐怖」シリーズ数十本をはじめとした「長文社会派」ブログに生まれ変わったのでした。





その記憶に思い及んで、Every one says I love you !、今回は丸一日で復活することができました。

こんなことでめげてたら、テロリストの思うツボだし!






さて、また前置きが長くなったので、安倍外交の問題点などは次回以降に触れます。





ただ、今回は緊急にどうしても言っておかなければならないことを言わせてください。

それは、イスラム系テロリストによる誘拐・身柄拘束事件において、ヨーロッパでは身代金を支払って人質の解放を勝ち取った例が幾つもあるということです。

テロリストとは交渉しないとする英米両国と違い、欧州など多くの先進国は人質の安全を優先して身代金を支払っています。

米誌タイムは2010年10月、「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ(AQIM)」が2003年以降、外国人誘拐で少なくとも7千万ドルの身代金を荒稼ぎしていたと指摘しました。

この時の人質1人当たりの身代金は最大700万ドルだそうです。





国別でみると、スペイン、イタリア、フランス、スイス、オーストリア、ドイツ、カナダが身代金の支払いに応じてきました。

2009年、マリで起きた人質事件では、身代金の支払いに応じたスイス人2人、ドイツ人1人が解放されたのに対し、身代金を支払わなかった英国人が殺害されたのです。

いかなる身代金の支払いにもテロリスト釈放要求にも応じないとしてきた英国でも、2012年3月、ケニアで誘拐された英国人女性が100万ドルの身代金で解放されています。

イスラム国が日本人2人を人質 試される積極的平和主義 人命も、テロ対策も
木村正人
2015年01月20日 21:39






他方、日本では、1977年のダッカ日航機ハイジャック事件では福田赳夫首相(当時)が

「一人の生命は地球より重い」

という名言とともに身代金支払いと超法規的措置として過激派メンバーを釈放しました。

しかし、この措置は
「国際的な常識に反し、テロリストを増長させる」
と批判を浴びました。






これを受けて、香田さんという青年がイラクでアルカイダ組織に拉致された2004年4月の事件では、当時の小泉純一郎首相が

「テロリストとは交渉しない」

との姿勢を貫き、香田氏は殺害され、彼の首が切断される場面がインターネットで流されました。






このように、日本では、

「テロリストと交渉しない。金銭も渡さないのが国際的な常識だ」

と政治家と「識者」から刷り込まれてきました。

しかし、ヨーロッパではおおっぴらにはしないけれど、自国民のために身代金を支払ってこれを救出するのが当たり前とされているのです。

テロリストと一切交渉しないというのはアメリカのやり方でしかないのであって、日本がそれに合わせなければいけない理由はどこにもありません。






ところで、安倍首相は脅迫ビデオ流出直後の2015年1月20日の記者会見で、

-身代金を支払う用意があるのか。邦人解放のためイスラム国側と交渉するのか。

という記者の質問に対して、

「今後とも人命第一に私の陣頭指揮の下、政府全体として全力を尽くしていく考えだ。国際社会は断固としてテロに屈せずに対応していく必要がある。」

と答えています。






私も、安倍首相がこの時点で身代金を払うとも払わないとも言わず、「人命第一」と言いながらも「断固としてテロに屈せずに対応していく」と述べたのは仕方ないと理解できます。

しかし、本当のところ、「人命」と「断固たる対決」が並び立たないのは、誰の目にも明らかです。

我々はどちらかを選ばないといけないのです。

そして、「イスラム国」のこれまでのクレイジーさと、1人1億ドルという法外な要求と、72時間という短すぎる期限に直面して、多くの国民が半ば人質救出を諦めてしまっています。

たぶん、安倍首相もなし崩し的に人質殺害を黙認し、「人命」も尊重したが悪辣なテロリストのせいで不幸な結果に終わった、としてこの事件を終わらせる腹だと思われます。






しかし、先のヨーロッパの交渉事例のように、「イスラム国」の計2億ドルの要求も交渉次第で下げられるかもしれません。

ましてや、身代金を支払うことを前提とする条件闘争が開始すれば、「イスラム国」といえども交渉の間は人質に手を出さない可能性も十分あるのです。

再言しますが、テロリストと全く交渉しないというのは、これまで私達が教えられてきたのと違って、グローバルスタンダードではないのです。

テロとの戦い方はいろいろあります。

日本がこの問題にどう対処していくかは十分に議論されてきたわけでは全くないし、国民的な合意もありません。

それはこれから一生懸命考えることにしましょう。

しかし、人の命が1度失われてしまったら2度と戻って来ないことだけは絶対の真実です。

我々はなんとなく事が過ぎていくのを傍観するのではなく、ちゃんと意識して、自覚して、人の命の方を選び取るべきだと思います。

まして平和日本ならなおのこと。

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身代金、国によって分かれる判断=米英は強硬、仏独は支払い-邦人人質

 過激組織「イスラム国」によるとみられる邦人殺害警告を受け、安倍晋三首相は、「人命第一」の対処を指示した。自国民を救うために、テロ組織に身代金を払うべきか。この判断は国によって分かれてきた。
 米国は「テロリストとは交渉しない」との立場から、身代金の支払いには応じず、人質救出には基本的に軍事作戦しか道がない。米国企業が身代金を払うと、国務省が非難するほか、テロ支援の罪で訴追されるという。英国も、テロ組織とは交渉しない立場だが、英国の場合、企業が身代金を払うことまでは制限していない。
 一方、フランスやドイツ、スペイン、イタリアといった欧州諸国では政府が身代金を支払ってきたとされる。2013年、フランスは自国民4人解放のため、西アフリカ・ニジェールのイスラム武装勢力に2000万~2500万ユーロ(27億~34億円)支払ったとの情報もある。

(時事通信 2015/01/20-21:30)



安倍首相発言詳報=邦人人質

 安倍晋三首相の20日の内外記者会見での邦人拘束事件に関する発言の詳報は次の通り。
 【冒頭発言】
 「イスラム国」により邦人の殺害予告に関する動画が配信された。人命を盾に取って、脅迫することは許し難いテロ行為であり、強い憤りを覚える。2人の日本人に危害を加えないよう、直ちに解放するよう強く要求する。政府全体として人命尊重の観点から、対応に万全を期すよう指示したところだ。今後も国際社会と連携し、地域の平和と安定のために一層貢献していく。揺るぎない方針であり、この方針を変えることはない。

 同行中の中山泰秀外務副大臣をヨルダンに派遣し、ヨルダン政府との連携、情報収集に現地対策本部の責任者として対応に当たらせる。松富重夫駐イスラエル大使は現在、イスラエル政府からの情報収集に当たらせている。私自身パレスチナのアッバス自治政府議長とも話し合う。本日の日程を変更し、本件の対応に全力を尽くす。菅義偉官房長官にもその旨を電話で指示した。

 今、過激主義が国際社会にとって大きな脅威となっている。フランスのテロ事件では4人のユダヤ人を含む17人もの方々が犠牲となった。犠牲となった方々、ご家族の皆さまに改めて心から哀悼の意を表する。卑劣なテロはいかなる理由でも許されない。断固として非難する。日本は国際社会と手を携えていく。

 国際社会への重大な脅威となっている過激主義に対し、イスラム社会はテロとの戦いを続けている。その先頭に立つヨルダンのアブドラ国王に心から敬意を表する。日本もイラクやシリアからの難民支援をはじめ、非軍事的な分野で、できる限りの貢献を行っていく。わが国がこのたび発表した2億ドルの支援は、食料や医療サービスを提供するための人道支援だ。

 そもそも過激主義とイスラム社会とは全く別のものだ。このことは明確に申し上げなければならない。中庸こそ最善であり、この中東の言葉の通り、この地域は古来多様な宗教や人種が共存しながら悠久の歴史を刻んできた。互いを受け入れ尊重する寛容こそが、この地域の平和と安定、さらなる繁栄をもたらすと信じる。

【質疑応答】
 -イスラム国は首相が表明した2億ドル支援を殺害警告の理由に挙げている。この方針に挑戦するかのような対応についてどう考えるか。支援は予定通り行うか。

 2億ドルの支援は、避難民となっている方々にとって最も必要としている支援と言える。避難民の方々が命をつなぐための支援と言ってもいい。避難民の方々が必要とする医療、食料のサービスをしっかりと提供していく(ことが)、日本の責任だと思っている。

国際社会からも高く評価されている支援をしっかりと行っていく。この姿勢には全く変わりはない。地域の人々が平和に安心して暮らせる社会をつくっていく。日本は今後とも非軍事分野において積極的な支援を行っていく。

 -身代金を支払う用意があるのか。邦人解放のためイスラム国側と交渉するのか。

 今後とも人命第一に私の陣頭指揮の下、政府全体として全力を尽くしていく考えだ。国際社会は断固としてテロに屈せずに対応していく必要がある。

 -過去に第三国が身代金を支払うことがあったが、そうしたやり方を考えるか。
 人命第一に各国の協力も得ながら情報収集に当たっている。国際社会は決してテロに屈してはならないと考えている。(エルサレム時事)

(時事通信 2015/01/20-21:10)




イスラム国拘束:日本人殺害脅迫 声明は支離滅裂

毎日新聞 2015年1月21日

 中東の過激派組織「イスラム国」の矛先が日本に向けられた。拘束中とみられる日本人男性2人の身代金は2億ドル。人質の殺害を警告するビデオは、中東歴訪中の安倍晋三首相がイスラム国対策を打ち出したその時を見計らったかのように発せられた。イスラエルとパレスチナのどちらにも偏らない「中立外交」でアラブ・イスラム世界からも信頼を得てきた日本だが、台頭する過激主義の挑戦に真正面から向き合うことになった。

 「身代金を支払わなければ、人質は殺害される。交渉など無意味だ」。イスラム国の内情を知るシリア人男性は20日、毎日新聞の電話取材にそう断言した。

 公開された約1分40秒の殺害予告ビデオは、安倍首相が16日に開始した中東歴訪を受けて製作された可能性が高い。冒頭ではNHKの国際放送の映像が流れ、安倍首相が最初の訪問地カイロで「テロや大量破壊兵器を当地で広がるに任せたら、国際社会に与える損失は計り知れません」と述べる様子が紹介された。

 イスラム国が要求した2億ドル(約236億円)の身代金は、安倍首相が今回表明したイスラム国対策の規模と同額だ。日本政府がイスラム国と対峙(たいじ)する姿勢を鮮明にしたタイミングを利用し、「敵対の代償」として公開で身代金要求に踏み切ったとみられる。

 また、イスラム国が敵視するイスラエルとの経済連携の大幅な拡大を発表した直後のタイミングでもあった。安倍首相はネタニヤフ首相との会談で、パリで起きた一連のテロについて「いかなる理由でも許されない」などと非難。国際社会との緊密な連携を強調していた。

 絶妙な時期を突いたビデオ声明だが、その主張は支離滅裂だ。ビデオでは日本が「非軍事分野」でイスラム国対策の支援を表明したとする英BBCの報道内容が紹介された。しかし、戦闘員とみられる男は「イスラム国の女性や子どもを殺害し、家を破壊するための支援が1億ドル。イスラム国と戦う部隊の支援が1億ドル」と勝手な解釈を示した。

 水面下の交渉で身代金を得るメドが立たなかったため、映像の公開に踏み切ったとの見方もある。湯川遥菜さんが拘束されたのは昨年8月。後藤健二さんも昨年11月ごろから、シリア反体制派内部で「イスラム国に捕まった」との未確認情報が出回っていた。イスラム国が人質の利用方法を検討し、日本との接触を図ったが、進展しなかった可能性もある。

 国際社会のイスラム国包囲網を萎縮させる狙いも透けて見える。イスラム国が同様の手法で殺害を予告し、処刑した人質は、有志国連合を主導する米国や英国の出身者だった。非軍事分野で支援する日本を狙うことで、昨年夏から始まった対イスラム国空爆作戦に参加していない国も標的になることを誇示した格好だ。

 イスラム国は昨年6月にイラクに大規模侵攻し、実効支配地域を拡大したが、有志国連合が空爆を開始した8月以降は目立った戦果は上げていない。昨秋から注目されているシリア北部アインアルアラブ(クルド名・コバニ)の攻防戦では、クルド人部隊と有志国連合に対して劣勢だ。支配権を巡る内紛や外国人戦闘員の逃亡といった事件も相次いで表面化。海外メディアを中心にイスラム国の動揺が指摘される中、法外な身代金を要求し、存在を誇示しようとした可能性もある。

 また今月7日に起きた仏週刊紙シャルリーエブド襲撃事件で系列団体が犯行声明を出し、存在感を増した国際テロ組織アルカイダに対抗する意図もありそうだ。両組織は資金源や支持層が競合しやすく、過激派内部の指導的立場を巡ってライバル関係にある。

 エジプトのシンクタンク・アハラム政治戦略研究所のムハンマド・ファイエズ氏は「イスラム国は、広報宣伝活動を軍事作戦と並ぶ重要な柱と位置付けている。安倍首相の中東訪問に便乗し、地理的に遠い日本まで動揺させられると誇示する狙いがある」と指摘している。【カイロ秋山信一、アンマン大治朋子】

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8 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (Unknown)
2015-01-22 08:29:23
本当に人命を第一で考えるなら、全く要求に応じないという姿勢はおかしいのではないかと思う。もしかすると2億ドルでなくても、相手側は金額交渉で合意するかもしれない。
政府は本当に人命を救う気があるのかな?

ネットで、日本人が人質の画像をおもしろおかしくコラージュしているのを見た。とても悲しくなり、人間性を疑った。自分には関係ないことだから、楽しんでいるのだろうか?こういう人たちが、知らず知らずのうちに戦争大国日本を作り上げるような気がする。

2人の大切な命、、どうかどうか助かりますように。
返信する
Unknown (Unknown)
2015-01-22 12:05:07
9.11のテロは2001年ですよ。
返信する
Unknown (Unknown)
2015-01-22 13:37:10
> 初めてそうなったのは2003年の9・11テロの時でした。

2001年だったような・・・

> 次は、2012年3月11日の東日本大震災での津波の映像でした。

2011年だったような・・・
返信する
ありがとうございます! (ray)
2015-01-22 14:28:51
無我夢中で書いてたみたいです。

訂正致しました。

これからもよろしくお願いいたします。
返信する
中国の故事ですが (H.KAWAI)
2015-01-22 15:47:24
○楚漢戦争の折、西楚の覇王項羽は漢王劉邦の父を捕えてこれを煮殺すぞと言って劉邦を脅したんですが、劉邦はそれなら俺にもその煮汁を一杯くれと言って相手にしなかったんだそうですね。

○「イスラム国」も言っているように日本は彼らの活動地域から8500キロメートルも離れていて「イスラム国」は何ら脅威になっていないのに、アメリカを盟主とする「国際社会」の一員として「イスラム国」に戦いを挑んでいるのですからそれに相応しい覚悟はいるんですよね。

○私はその選択を賢明なものだとは思っていませんが、もう日本はそこへ足を踏み入れてしまったんですからジタバタしても始まりません。

○来る5月17日には大阪民国の是非を問う住民投票が実施され、そこでそれが可決されると一気に改憲へという政治日程が浮上しているんですよね。

○そうしますと、最早解釈改憲みたいな姑息な手段に依らずとも、胸を張って海外での戦争に参加できるようになりますから、当面の敵は「イスラム国」ですね。

○そうなりますと自衛隊は地上部隊を送り込んで、「イスラム国」と戦う事になるんでしょうね。そしてその中で「イスラム国」の捕虜になってしまう人も出るでしょうが、捕虜を殺害してはならないとの戦時国際法は「イスラム国」には通用しませんので、劉邦の父みたいに煮殺されそうになる人も出てくるんでしょうね。

○項羽は結局劉邦の父を煮殺すのを止めたんですが、「イスラム国」はどうでしょうね。中国の故事には息子を煮殺されてその煮汁を飲まされたって話もあるんですけど、それくらいの事に耐えられないと対「イスラム国」の戦争は無理なんでしょうね。これからの自衛隊員の皆さんは大変ですね。
返信する
コラージュ (ray)
2015-01-22 20:58:46
unknownさん、日本のコラージュ選手権!についてアルジャジーラが報道したそうですね。

ほんまにニッポンの恥ですわ。
返信する
初めまして。 (kuri)
2015-01-23 01:44:19
読者登録させて頂き拝読してもおります。
学ばなくてはいけない事だらけです。
本日先生のブログを、ご承諾頂く前に
拙ブログでご紹介させて頂いたのです。
ご了解も得ぬままリンクさせてしまいましたので
もしご不快でしたら削除致します。
お返事いただけたら幸いです。
返信する
共感しました (●kumikumi)
2015-02-09 15:08:09
はじめまして
記事を初めて拝読し共感しました
私も後藤さん、湯川さんが無事に帰国できる手段があったのではないかと、今もモヤモヤが消えません
後藤さんが湯川さんの救出する目的、又は安否確認も視野に入れてのイスラム国入りだったのだとしたら、後藤さんは日本政府を信用していなかった、日本政府は本気で湯川さんを救出しないだろうと見込んでいたのではないかと
今ではそう思えてなりません

テロとの戦い方はいろいろあります。

私もそう思います
頑なに頑固さを通すばかりじゃないのですよね

返信する

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