国際学術シンポジウム 文字とことば――古代アジアの文化

青山学院大学文学部 日本文学科
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角筆
　紙に　爪で引っかいて　跡を残そうとしたりする。あれだ。
　昔は鉛筆がなかったので、竹ペンなどで擦って窪みやケバを撫ぜて文字を残した。

とんでもないことであった。重要文化財選定学者や その学者先生による見立ての事前準備史料保存作業者などにより、カナ成立史資料の破壊が、思慮・精査の足りなさによる「不慮の事故」として着々と進展していたのであった。
重要文化財となった資料などは、保存のため水洗しアイロンがけされていた。
カナの成立期の資料となる角筆痕の発見は、重要文化財を選定した者たちなどによってほとんど消され去られていたのであった。

よくぞ再発見して下さいました。

鉛筆の威力たるや強力で、角筆の記憶は、僧侶から学者先生に至るまでありとあらゆる階層の人の記憶からすっかり消し去られていたのであった。沖縄では大正までは、人々の記憶に残っていたことが確認できている。

自分も、ガリバン刷りのところに、鉛筆が折れても、強く書き込むなどして、文字の痕跡を残そうとした事はあった。
万葉仮名　"てにをは"
万葉集には　"てにをは"がないらしい。
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