大企業と金持ち優遇の自民党政治のお陰で、日本は、すっかり総中流社会が
崩壊 貧困層が増えて、国民健康保険も払えない層が増えた。
http://moneyzine.jp/article/detail/118276
庶民いじめしている自民党に国を任せないで、政権交代して、庶民の為の
政策に方向転換させないと、低所得者は、玉砕するしかなくなってしまう
ヨーロッパは、医療や教育が無料なので、低所得でも人間らしく生きていけ
そうだし、教育のチャンスもあるし、以前の日本のように、中流層が厚い事で、
社会も発展できると思う。 ヨーロッパのような社会保障の高い社会を
目指すべきだと思う。
私は、医療や教育費が無料なら、消費税が上がってもいいと思っている。
ただし、民主党が言っているように、税金にむらがる利権官僚や利権政治家を
処分してからだけどね。
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『貧困にあえぐ国ニッポンと貧困をなくした国スウェーデン』
http://www.book.janjan.jp/0812/0812073039/1.php
本書で描かれるスウェーデン社会は、格差が拡大する日本とは対照的である。スウェーデンではワーキングプアやネットカフェ難民のような、生活に苦しむ若者の存在はあり得ないとする。スウェーデンでは無職の若者がすぐに生活保護を受給でき、短期に自立できるためである(3ページ)。
このスウェーデンモデルを支える思想が「公的主義であり、個人生活への公的責任」である(167ページ)。これは個人の生活を支えることを公(国、地方自治体)の責任とする考え方である。日本で勢いを得ている「小さな政府」の対極の思想である。著者は「小さい国家と政府では、人びとが満足し、かつ安心できるような役割を果たせないことだけは明白である」と断言する(59ページ)。
これに対しては国が個人生活まで負担するとなると、財政がパンクしてしまうとの批判が考えられる。ところがスウェーデンの財政は日本政府よりもはるかに健全である。これは国による個人生活への支援によって個々人の自立が促され、結果として中間所得層が拡大するためである。中間層が拡大すれば救済すべき貧困者は減少し、税収は増加する(107ページ)。この好循環は、格差拡大が消費減退をもたらし景気を失速させ、それが一層格差を拡大させるという悪循環に陥っている日本と対比できる。
日本では「大きな政府」といえば、高福祉高負担となり、財政が悪化し、社会から活力がそがれるというお決まりの論法が登場する。しかし本書は、その種の言い尽くされた議論では得られない新鮮な視点を提供してくれる。それは1年の半分近くをスウェーデンで暮らすという著者ならではの客観的な視点である。日本を離れることで、日本の非合理な点を直視できる。例えば以下のような主張ができる日本人は少ないだろう。
「日本では、自らを勤勉と自画自賛してきた。しかし、広い世界を見回せば、過酷な気候、社会、それに労働の条件の下で懸命に働く途上国の人びとも勤勉といえるはずであるので、日本人自身の傲慢で狭量な過信に過ぎなかった。」(26ページ)
私は日本社会を批判する書籍を多く読んできたが、物足りなさを感じることも多かった。それは多くの論者が日本の問題点を批判しつつも、それでも日本社会は諸外国と比べて格別悪いわけではないという類の無根拠な思い込みが背後に見え隠れしていたためである。批判者であっても「日本には悪いところもあるが、良いところもある」という身贔屓な感情を捨てきれていない論者が少なくない。
日本の政治が問題を抱えていることは多くの国民が認識していることである。それにもかかわらず、日本では政権交代がほとんど行われていない。そこには現状を批判する立場の人々も、どこかに現状を肯定したい気持ちがあり、全否定できないという甘さを抱えていたことが一因である。
それに比べると、著者は島国という井の中の蛙になっていない。それ故に日本の問題点を直視できるし、悪いところを躊躇なく切り捨てることもできる。本書は日本国内の常識が決して世界の常識ではないことに気付かせてくれる。多くの人々が本書を読み、社会のあり方について考えるきっかけにして欲しい一冊である。