断捨離な日々

埋もれた歴史も面白い
縄文からの日本文化が興味深い

グルーマン教授 日本の不景気は日銀の国債買い取りで解決できる

2009-12-04 | 金融

ノーベル経済学賞を受賞したボール・グルーマンが 「グローバル経済を

動かす愚かな人々」http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/112327.html

の中で、日本の不景気について書いている。

***

世界第2の経済大国である日本が 40年に及ぶ経済発展の後、

回復の糸口もつかめないまま低迷している。 しかし、日本の議論の

仕方には 真剣で徹底した分析のかわりに、日本の欠点を連ねた

長いリストだけだ 真実は、それほど複雑ではないという事だ。

日本は多くの問題を抱えているが、そうでない国はあるだろうか?

日本経済再生のための最大の障害は、長い構造的欠陥リストではなく、

明晰な思考と政策を実行する勇気を欠いている事である

 一般法則として、近代的な経済は長期間の需要不足に苦しむ事は

ないとされている。 通常、需要を伸ばす事ほど簡単なことはない。

日本銀行がマネー・サプライ(通貨供給量)を増やすか、政府が支出を

伸ばせばいい。 では、なぜ、日本は長年、需要不足の痛手にあえいでいるのか?

 若干の構造的理由がある。 日本の消費者は所得の相当部分を貯蓄に

回すため、貯蓄率は依然として非常に高く、投資が高水準に達した場合

にのみ適性な需要が生まれる。 ところが、金融システムの混乱が銀行融資を

制限しているので、経済の生産力をフル、ないしはそれに近い状態で

回転させるためには需要を押し上げる何か大きな刺激が必要になる。

それでは なぜ刺激を与えないのか?

日本は 金利はすでに非常に低く、日本銀行はやれることをすべてやり尽くした。

一方、政府は深刻な財政問題に直面しているため支出増や減税が

できないという。 要するに、構造的な改革以外実施できることはなく、

いずれ回復するのを待つしかないというのである。

この見解は 完全に間違った前提-日本銀行はもうなす術がないという

限界説に基づいている。

 単純な事実は、中央銀行が増大できるマネーサプライには限界がないと

いう事である。 日本銀行は 必要なマネーサプライだけの国債を

買い取ればいいのである。 金利は非常に低いから、そのような通貨供給量の

大幅増があっても大きくは下がらないだろう。 だが、日本のマネーサプライの

増加は、金利以外の面でも経済活性化に役立つだろう。

市中に出回るマネーの増加は支出を直接刺激し、大衆の消費を誘発できる。

銀行は貸す意欲を増すかもしれないし、現金を手元に持つ個人は銀行を

迂回して投資する、他の方法を見出すかもしれない。そうならなくても、

日本銀行が国債を買い取り、マネーサプライを増加すれば、政府の

支出増や減税の余地が生まれる。

だから、日本の不況の理由を挙げた長い欠陥リストを忘れて、現在の

日本がやるべきことは単純である-「多くの紙幣を印刷すべし」

なぜ日本銀行は紙幣を大量に増刷しないのか? 私が聞いた理屈の

中で最も納得できるのは、日本銀行と大蔵省の官僚がいまだに

「バブル経済」の記憶に縛られているからだという説である。

彼らは、金融緩和政策がバブルを創出しー事実かもしれないー、そして

バブル崩壊が90年代の不況を引き起こしたと信じているーこれも

事実かもしれない。 そのための過去の経験を繰り返すのを

恐れ、マネーサプライを増やせないというのである。

ここにいい教訓を与えてくれる古い冗談がある。運転手が歩行者を

ひいてしまい、被害者は車の後方に横たわっている。 運転手は

「ごめんなさい、元に戻します」と言いつつ、車をバックさせ、もう一度、

ひいてしまう。 日本経済のかじ取りを任せている者達は、その運転手に

そっくりである。 今は、1987年ではないという事を悟っていない。

つまり、1987年に実施したことの逆を実施すれば、日本の問題を悪化させる

だけだという事を理解していないのである

*****

この本は、1999年に書かれた本だけど、バブルやその崩壊には、

日本銀行が深く関わっていたようだ。 つまりは、アメリカに指示されて

バブルを起こさせ、次には急激に引き締めさせて、崩壊させ、この

グルーマンのこの提案の時代には、資金を市場に供給せずに不景気を

長引かせた。 つまりは、その方がアメリカに都合が良かっただけの事

(小泉構造内閣と同じで、その当時の日銀もまた、アメリカのポチだったのだ

日本型経営を崩壊させて、また、アメリカにジャパンマネーが流れる

ようにする事が、日本銀行の役割だったようだ 

そして、アメリカは、こんな不景気が続くのは、日本の制度が悪いと因縁をつけ

構造改革路線を納得させて、実行させたのだ

(アメリカの資本が日本に入り込んで、ジャパンマネーを吸い取る為)

(グルーマン教授も、構造的問題ではないと何度も言っている

不景気の原因は構造ではなく、また 構造改革は、日本の為ではなく、

アメリカの為の改革なんだから。日本国民は騙された

現在の対策としては、政府による財政出動も限界があるから、グルーマンが

言うように金融緩和するしかないと思う。 ドバイショックの後の

日銀の金融緩和の方向により、円安、株高になっている。

バブルを起こす程の金融緩和は必要ないけど、金融緩和で

マネーが回るようになってくれないと、本当に困る 

アメリカの為でなく、日本のための金融政策をやって欲しい

もう、日本人は追い詰められているのだから

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