朝、起きたら「NRTアートコレクション」として絵を買いたいという知らせがInstagramに書き込まれていた。
私の絵なんて金銭的価値は無い。詐欺だ。
私が、出版社から評価されているのは、ストーリーと構成。絵は、なかなか上手くならない。自分のことを分かっているから、こういう詐欺には引っかからない。
自分の絵が下手だというのが分かるのにも、かなり時間がかかる。小学生、中学生、高校生。。。あたりまでは、絵を描くのが描いてない人より上手いと思っていた。
私は子供の頃から少女漫画しか読んでこなかった。
「可愛い女の子の顔」の絵から、「ストーリー漫画」を描き始めて「あまりの自分の絵の下手さ」に目覚めた。
人物、物、自然物。。。世界にあるもの、無いものまで描かねばならぬ。
生まれて初めて描いた40p越えの作品は、ほぼ室内で話が完結する話で、家の平面図を出して主人公の動きを確認しながら描いた。その時意識したのは「生活感のある世界」。背景がすごく大変だったが、実は私は人物より物を描くのが得意だった。この事実はプロの作家さんから若い時に指摘されていた。リビング、台所、子供部屋、ベッドルーム、全て生活感満載の背景。汚部屋を片付ける。黒いゴミ袋。掃除機をかけて。。。最後に主人公が舞台俳優のように仁王立ちになる、ほぼセリフ無しのシーン。
脱ぎ捨てた靴まで細密に描いた。絵が下手なら手は抜かない。
十分分かってますよ。下手な絵を垂れ流しにしてるのは。
分かってるから、詐欺には引っかからない。