どシリアスなマヌケの日常

毎日毎日、ストーリー漫画を描き、残りは妄想.,いや構想の日々の日記。

人生の花もしくは華

2022-03-30 11:23:00 | 日記



「恋愛は人生の花」
これは、私の古い知人の迷言である。

昨日、不倫を題材にした漫画を読んでいて、人間不信になったわ。今時の30代前半って、こんなに大人じゃないのか。作品が支持されていると言うのは読者のマインドにあってる証拠だからね。

年寄りは若ぶり、大人は大人になりたがらず、この国の人間は平和なんだ。

恋愛は人生の花といった知人は、醜い修羅場の後、他人様の夫を寝取り、普通の夫婦になったら、話すこともあまりない関係になった。
障害のある恋は大きな花だ。障害がなくなったら散る花だ。

人の生き方は千差万別で、他人のことは批判できないが、たかが恋愛が一番の人生イベントだなんて、そんな人生私はノーサンキューだ。



愛の形

2022-03-29 12:10:00 | 日記


色々あるさ。私はメンタルの病気を持っているので思考が斜め上どころか、どの視点?と自分でもわからなくなる事がある。

愛を語るのには資格がある。

この姿勢は、私が作るお話の中で基本になっている。
この資格は、誠実さ正直さ潔さ。相手ではなく自分の中にこれらが無くては。



昨日の続き

2022-03-28 10:23:00 | 日記



夫が亡くなって、来週で一年になります。病名はアルツハイマー。12年間の間に徐々に記憶を失いながら逆に感情表現は激しくなり、笑って泣いて怒って。。。意識があるのか無いのかよく分からない死の前日、手を握ったら握り返してきました。
12年の間に「記憶を無くすのは積み上げた人生そのものを奪われること」だと私は何度も考えました。発病初期の頃は、先に障害を負ってしまった私がパニックを起こして暴れて押さえつけられていた時、理由も分からないのに私の頭を撫でてくれた夫。
彼が亡くなって、それでも私は何とか一人で生きています。
「クリスタルボール」という作品は2年くらい前からストーリーを作っていて、一部は完成原稿があります。
テーマは「記憶と心」

前にも書いたと思いますが、大長編で6つのパートと補完する24p〜70pの短編群です。私の残った時間は、これを一人で描きあげてネット公開することが夢です。
時系列は、田中陽(あかり)が18歳の夏に連続殺傷事件に巻き込まれる事から始まります。陰のように張り付いて妹を守る従兄弟の翔。この事件がきっかけになり二人は結婚し、本家の跡取りになります。奥多摩の「水川神社」で翔は神主、陽は巫女装束を着て500年続く家を守ります。陽は記憶障害があり事件のことは全部忘れています。この二人は夫婦としては上手くいきません。

結婚することが決まった後、陽は忘れてしまった記憶が蘇ります。たった一つのこと。たった一人の存在を。

事件に遭う、およそ3年前のことが昨日のラストです。ここからは、昨日書いた同じ時間帯を陽の視点で書いています。私、作者的には怖い陽の母親、穂月が大好きなんです。顔は怖いんだけど、厳しいんだけど、優しいんです。後、葵くんは好きです。翔とは違った不完全さがかわゆす。

(あかり)の初恋


先週、15歳になった。子供なのかな?大人なのかな?よく分からない年齢だなと陽は思う。


私は見た目の割に奥手だと言われる。見た目のことを言われると困る。外国人みたいなのは私のせいじゃない。親のせいだ。ハーフならハーフで芸能人になれるような容姿だったらよかったのに。私の場合は知らない人が英語で話しかけてくるくらい外国人顔。5歳まではシドニーに住んでいたんだけど、その頃の記憶は無い。両親が離婚して、それからは夏休みはシドニーのお父さんのところに行く。だから、英語は話せる。


外国人が日本の女子校の制服を着てる。留学生とも勘違いされる。今は中3の春。ママからはまだ大人だとは思われていない。ママが夜勤の時は相変わらず徒歩10分のおばさんの家に泊まるように言われてる。お兄ちゃんが意地悪だから本当は家に一人で居たい。お兄ちゃんというのは従兄弟の翔。すごく優しかったし、外見でいじめられていた私を昔はよく庇ってくれた。大好きだった。過去ね。今は何とも言えない。私に対して感じが悪い。無視が当たり前。いきなり怒鳴ってきたり、意味がわからない。「私、何かした?」とききたいくらい。


私のママは看護師で夜勤が多いし、お金のために連勤もする。でも、日曜日は陽の日として必ず休む。1週間分のお小言の日だよ。

おばさんから、お兄ちゃんの外泊が多いという愚痴を聞いていた。友達の家に泊まっているということだった。その友達は、よくお兄ちゃんの家にもきてるんだっていうけど、私は会ったことがないの。日曜日ばかりらしい。

一度、会ってみたかったの。お兄ちゃんは真面目なふりをしてるだけって感じがするのよ。友達を見れば大体同類でしょ?だから。


朝、10時におばさんの家に行った。私は、薄いグレーの丈の長いプリーツスカートに春らしい薄いブラウスに春もののカーディガン。ピンクのような紫のような微妙な色の。

おばさんと紅茶を飲んでいたら、ドアが開く気配がした。私は急いで階段に繋がる廊下の隅に行って立っていた。


お兄ちゃんとお友達がこっちに来る。背の高さは同じくらい。お兄ちゃんと目があったら普通に無視してきた。私も最近は黙ってる。お兄ちゃんが階段を上がるとお友達の顔がよく見えた。


春の日差しの中で赤毛がキラキラしていた。あっ!この人も私と同じなんだ。外国の血を引いてるんだ。なんだか同胞に巡り合ったみたい。お互いに名前を言って、初めましての挨拶をした。

大きな目をした優しそうな人だった。で、真面目そうなんですけど。。。お兄ちゃんを疑いすぎかな。


おばさんに「私がお茶をお出しする」って、半ばひったくるようにお盆を持って二階に行った。お兄ちゃんの部屋に入ったら。二人は話していたのを止めた。聞かれちゃいけない話?

飲み物を出して、赤毛の早川さんに学校でのお兄ちゃんのことを色々質問したの。答えは適当にあしらわれていたみたいな感じ。調子に乗ってお兄ちゃんにも話しかけたら、お兄ちゃんがキレた。少し驚いちゃって「ごめんなさい」って言って部屋から出た。

私なんかした?いつもこれ。このウチに来るのも嫌なのかな?私だって、来たくて来てるんじゃない。

ママが私を心配するから。おばさんも。

私は、子供じゃない。一人でも平気。。。その時、早川さんが部屋から出てきて、つい「私のせい?なんでかな?昔は優しかったのに。お兄ちゃん。」言いながら涙が出てきた。すると、早川さんは「君のせいじゃないんだよ」と言って私の頭を撫でてくれた。


その時、彼の瞳が赤く光った気がした。気のせいだと思う。でも、その瞬間、私の心に何かの種が蒔かれた気がした。



その後、おばさんに「ママに黙って出て来たから帰るね。」と言って家に帰った。実は、ママには言ってあった。「おばさんが心配してるから、お兄ちゃんの友達を偵察してくる」ママも「どんな子か教えて」って言ってたから興味津々で聞いてきた。

「真面目そうな人だった。それに、お兄ちゃんと性格が真逆な感じ。後ね、私と同じ。ハーフじゃないな。クォーターだと思う。」

「ふぅん。まぁ、翔にまともな友達がいてよかった。」と母はぶっきらぼうに言った。母は甥の翔が大嫌いなのだ。だから、おばさんの家にもあまり行きたがらない。


「私、お部屋で本読むね。」と言って私は部屋に入った。

本なんか読まない。胸がドキドキして落ち着かない。キラキラしていた赤い髪を思い出すと、もう一度見たいと思ってしまう。私の心に蒔かれた種は、もう発芽を始めていた。ベッドで昼寝をして起きても、ドキドキそわそわが止まらない。

この気持ちは何だろう。日を追うごとにドキドキもそわそわも酷くなる。植物の蔓が伸びて私の心を雁字搦めにする。身動きが取れない。最初のウキウキした気持ちより自由が利かない辛さの方が優っている。何かの力が私を引っ張る。それを言葉にしたら「もう一度会いたい」だ。


どうしたら、会える?お兄ちゃんには頼めない。


それで結局、二人が通う頭がいい人ばかりの学校の校門で待ち伏せすることにした。制服のセーラー服のまま、髪はおさげのまま。顔はあまり見られたくなかったので門柱の方を向いて俯いていた。でも、金髪は隠せない。目立つ。通る人がみんな見ていく。「あの制服、青女の中等部でしょ」とか「留学生?」とか、コソコソは言ってるけど絡んでこない。人の良さそうな男子生徒が「どうしたの?」と聞いてくれた。「あのう、ここの生徒の人を待ってるんです。」「誰?」「神澤翔」つい、お兄ちゃんの名前を言った。「神澤翔」知ってます?」って言ったら「あいつを知らない奴はいないよ。君は彼女?」「違います!」「多分、帰ったと思うけど見て来てあげる」とその人は校舎に戻っていった。


その人と話したら、それがきっかけみたいになっちゃって、男子生徒に囲まれて質問攻めになってしまった。「留学生?」「どこの国から来たの?」「彼氏いる?」「いくつ?名前は?」「青女だよね。中等部?」だんだん怖くなって顔を上げたら「超絶可愛い」「俺らとどっか行かね」とか言ってくる人たちもいて、だんだん距離が近唸る。。。半分泣いてた。

「あかりちゃん。」声の方を見ると走ってきた早川さんがいた。私は彼の後ろに隠れた。

「なんだ。早川の彼女か。」「違う。神澤の従姉妹だ」「へぇ。神澤の!じゃあ、その子も直ぐやらせてくれるのかな」「失礼なこと言うな」「今日は強気だね。葵ちゃん」

「行こう」と言って、彼が私の手を掴んだ。

二人でそこから逃げ出した。

彼の赤い髪がキラキラ光ってる。やっと会えた。会いたかった。


私の心に蒔かれた種。僅かの2週間で蔓を回らし私をがんじがらめにした。彼の方は、どうだったのだろう。私を縛りつけた蔓は彼も巻き込み離さない。この時、私は15歳、彼は18歳。長い旅の始まりだった。


この後に「葵の花」が入ります。


それ以前

2022-03-27 10:43:00 | 日記

「葵の花」のラストシーン。去年、脱稿してありますが、ストーリーが間延びしているので、そのうちに描き直します。まー一言で言うと、主人公が親友の好きな人を盗る話です。主人公は早川。

ここから下に書いてあるストーリーは、盗られた方の神澤翔が主人公。
いつも、このくらいのストーリーを作ってプロット、ネームに入ります。ネームで大幅に話が変わることもあります。
一人称が、俺と僕になっていますが、俺は現在に近く僕は子供目線です。覚書のようなものなので読みにくいので、面倒な方はスルーしてください。

「いとこ同士」

陽に初めて会ったのは俺が8歳。陽が5歳の時だった。俺たちは母親同志が姉妹のいとこだ。
あの場所は本家の水川神社だった。奥多摩の古いお化け屋敷のような神社。あの日は、なんであそこに連れて行かれたのか俺は知らない。沢山の人がいた印象が残ってる。
「アンタが翔?」見下ろすように俺を見た目つきが怖いおばさん。その人が陽の母親だった。つまり、俺の実の叔母。叔母の隣には金髪碧眼の白人の背の高いおじさんが居て「初めまして。ポール テイラーと言います」と流暢な日本語で挨拶してきた。おじさんの足にしがみついていた女の子がチラッと俺の方を見ておじさんの後ろに隠れた。左手に護り珠をかけていた。
「陽(あかり)、いとこのカケルだよ。今日はは?」とおじさんに促されると、おじさんの後ろから顔を出して、おずおずと「シャイン、あかり、テイラーです」と言った。「お人形だ!」としか言えない女の子。金色のキラキラ光る髪、綺麗な海の色の目。真っ白な肌にピンク色の頬。顔立ちは完全な外国人。叔母さんの血を引いてるはずなのに。誰が見てもよその国の子供だと俺は思った。
「私の名前は穂月よ。アンタのお母さんの妹。初めまして。」うぁ〜いちいち目が怖い叔母さんだ。

この日の出来事から二、三日してテイラーさんはオーストラリアに帰って行った。おじさんとおばさんは離婚したんだ。
「翔、これから、あかりを家で預かることが増えると思うから、可愛がってあげてね。妹だと思って。」と母、かやのが言った。「お母さん、娘が欲しかったの。毎日楽しみだわぁ」と母は言っていた。

僕が小学校から帰ってくると、家に金髪の人形がいる。あかりの家は徒歩10分の賃貸マンション。朝、穂月おばさんが連れてきて、夕方迎えにくる。叔母さんは看護学校に通ってる。卒業したら、交代勤務の仕事になる。どの道、あかりは俺の家に預けることになる。僕とあかりは兄妹のように育つ。
あかりは直ぐに僕のことを「お兄ちゃん」と呼び始めた。

この妹は抜群に可愛い。いるだけで可愛い。で、僕のことが大好き。僕の後をついてまわる。文化の違いからかハグやキスは当たり前。
ある日、僕は気づいた。なんで、あかりは保育園に行かないの?お母さんに聞いてみた。「う〜ん。考えたくないんだけど。。。いじめられるって心配しているの。私も穂月も。」「小学校も行かないの?」「小学校にはお兄ちゃんがいるでしょ。守ってあげてね。カケル」。。。抜群に可愛い妹は、目立っちゃうんだ。分かったよ。僕が守る。

あかりが小学生になった途端、母と叔母の心配は現実になった。あかりは、ハーフだけど日本人らしさは微塵もない容姿だった。入学初日から「日本語が分からない」とか訳のわからない噂を立てられ、近づいてくる同級生はほとんどいなかった。居るだけで目立つ自分に、あかりも気がついていた。教会で育ったからなんだろうか、自分から攻撃的な発言をすることもなく大人しく座っていた。一年生は早く授業が終わる。みんなは仲良しの子と帰るのに一緒に帰ってくれる友達もいなかった。だから4年生の僕の授業が終わるまで、校庭で待っていた。そんな時でも髪を引っ張られたり、どつかれていた。校庭で僕の教室が見える場所で時には泣きながら待っていた。
おまけに、あかりは勉強ができなかった。それもイジメの理由になった。

僕は授業が終わると、直ぐに校庭のあかりを迎えに行って一緒に帰った。僕が迎えに行くと、目を赤くしたあかりが「お兄ちゃん」と言って手を伸ばして握ってくる。手を繋いで、トボトボ僕の家まで帰る。そんな学校でもあかりは登校拒否はしなかった。「私何も悪くない」というあかりの目は穂月おばさんの娘だなと思わせた。
あまりにも勉強ができないので、僕がよく勉強を見てあげていた。「う〜ん」と考えても分かるのに時間がかかったし、物覚えが悪い。英語は話せるけどスペルはメチャクチャ。

あかりが4年生になると僕が中学に進学した。中学受験をした。国立の中高一貫校。僕があかりのぶんの脳みそを奪ったみたいに僕は勉強ができた。しなくても授業だけで全部分かるんだ。もちろん合格したよ。
それで、あかりは小学校で一人になった。
その頃から、あかりのことを忘れてる時間が増えた。中学は周りに面白い人間ばかりで、それに俺も思春期という時期だったんだろう。
生まれて初めて、女の子に告られた。一つ上の派手目の子。好きでも嫌いでもなかったけど付き合った。好きになるかもしれないし。

あかりが、一番早く気づいた。「お兄ちゃん、彼女できたでしょ。」って言ってきた。「小4のガキが何言ってんだよ。マセがき」と言ってやった。否定も肯定もしなかった。
俺は、その彼女と初体験をした。でも、直ぐ振られた。一月もしないうちに、また、違う彼女ができた。俺はこの繰り返し。「本当に好きだ」っていう気持ちはまだ知らない。

「好きでもない女の子と付き合って楽しいの?」唯一の親友。早川が言ってくる。
赤毛の天然くるくるパーマのどチビ。顔も小学生みたい。
「だって、やれるじゃん」
「そんなにセックスが必要なのかね」
「テメェみてーな何にも知らない野郎にはわからネェ話。」
「確かに分からないな。」と言って参考書に目を通し始める。こいつはすげぇガリ勉だ。でも、俺より成績が下。

俺が中2の時、あかりが転校することになった。
それも、超有名な青葉女子学園。おばか女子校&お嬢様学校。小学部から女子大までのエスカレーター。だけど、学費は大学並み。なんか酷いことが今の学校であったみたいだ。俺には母さんもおばさんも教えてくれなかった。
叔母さんは「夜勤を増やさないとならないの。姉さんの世話になってばかり。すみません。」と母さんに言っていた。

奥の部屋に行くと、あかりが膝を抱えて泣き腫らした顔で窓から外を見ていた。
「私、シドニーのパパと暮らそうかな。。。シドニーだったら金髪も青い目も普通だから。。。」
「あのさ、叔母さんはあかりのために頑張ってきたじゃん。あかりの父さんだって養育費を増やすって聞いたよ。青女は、あかりに合ってる。青女の女の子は優しいって聞いてるよ。俺も母さんもあかりが居なくなると寂しいよ」と俺が言うと「お兄ちゃん」って言って、あかりは俺に抱きついて小さな時のように泣き出した。
まだ小5の女の子。だけど、子供じゃなくなっていた。少しづつ大人になり始めていた。

青女の制服はとても似合っていた。小学部、中等部は黒のセーラー服。初登校の日。すごく緊張していたみたいだけど、早速、友達ができたと言っていた。「あのね、お兄ちゃん。みんな私みたいな感じなの。ぼーっとしてる。髪の毛も目も「染めるの禁止、カラコン禁止だから、いいねぇ」だって。あかりはニコニコ笑う。「男の子なんか大嫌い。先生も男の先生はあまりいないの。よかった。」
「あかりは男嫌いなの?」「うん。大嫌い。。。お兄ちゃんは別だよ。」
何があったんだろう。。。
そっか、男嫌いか。いいんじゃねぇの。

あかりが中学生になる頃、俺が高校生になる頃から俺たちの関係は変わり始める。いや、俺の方の理由だ。
あかりは、綺麗になってきた。可愛いから綺麗に。俺は、あかりと話すのが苦手になった。さらに、目が合うと自然と目を逸らすようになった。遠くから姿を見ると心臓がドキンとする。
あかりが無邪気に「お兄ちゃん」とハグをしてくるのが耐えられない。
こんな気持ち初めてだ。余裕なんて全くない。
ずっと「妹」だったのに。子供の頃、一緒に風呂入って一緒に寝てたんだ。

俺はあかりから目を逸らすようになった。
最初は怒って絡んできていたあかりも、何も話さなくなってしまった俺に諦めたように接してる。
本当の兄妹だって大人になれば、こんなもんだろ。異性の兄妹はさ。

でも、本当は違うんだ。俺はあかりが好きすぎて普通の態度が取れないんだ。
俺は悩んでる。本当は悩んでる暇なんかなかったのに悩んでいた。

日曜日は、あかりがウチに来ない日。
だから、友達は日曜に連れてくる。あかりを見せたくないから。
早川を連れて二階に上ろうとしたら、廊下の隅にあかりが立ってた。
差し込む光の中で金色の髪が光っていた。
早川が、あかりに目を向けた。