愛情より信頼の方が重いと思います。信頼が無くなれば「愛」は居場所を失います。

夫、翔が失った信頼は妻のものと妹である従姉妹のもの。妻は、離別の道を模索し始め、従姉妹の陽は(あかり)は、翔に罰を与えます。
陽と葵の夫婦は彼らならではの方法で、翔に重罰を与えます。
陽は、死の間際「お兄ちゃん、橙色の焚き火を覚えてる?」と言います。
「ああ、忘れるものか。あの日、俺たちは本当に幸せだった」と答えます。
陽の身体は死に陽そのものは、金色の気になって身体から離れていきます。
そこで、陽は近くで見ている葵に幾つかの指示を出します。声無き声で。
葵は、もう翔に会いに来ないこと。
陽は2度と目覚めないこと、それでも自分は陽のそばで手を握り続けることを言って、翔に別れを告げます。
陽は「人間に裁いてもらおう」と葵に提案したのです。ブタ女は陽を殺し、陽の戸籍は復元され「人間の田中陽」を存在させ、人ではない自分の殺人事件をしたてあげます。
他人の家庭を壊してでも金とモノを奪い取り殺人まで犯す強欲なブタと、どんなに幸せな人生を送ってもあぐらをかいて卑しい心を抱く翔。この2人の真実を法廷の場で晒すことが目的です。

身体から離れていくあかりの気を見つめる葵。彼も直ぐ後を追いかけます。
「愛情の行方」は、この後、残された翔の家族、妻シャイン、息子の大輝、娘のエリカの人生の話になります。
葵が全ての後始末をします。シャインとエリカには息子の天(ソラ)と界(カイ)を使わして言葉を伝えます。
大輝は女に弱いので「色で他人の人間性を読める力」を与えます。これが「イノセント」です。
翔は、離婚を受け入れ全てを失い孤独に死んでいきます。本当の罪の償いは始まったばかり、千年単位の地獄が待っていることを知っています。
必ず、もう一度、たった1人の親友、葵に再会すると決意して、この話は終わります。