QAZのつれづれ日記

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母の絵

2011年10月31日 | 絵画
今は亡き私の母は60歳を過ぎてから先生について本格的に絵を習い始めました。簡単なデッサンからはじめて水彩、パステル、南画へと進んだようです。

母はもともと絵画、コーラス、人形劇、刺繍など多趣味でした。絵の下手な私は小学生の頃夏休みの宿題の図画がいつもうまく描けなくて母に手伝ってもらい、あげくの果て小学生が描いたとはとても思えない絵を持って学校に行く羽目になり、宿題提出の際の先生の目が「とても上手に描けていますね、手伝ってもらいましたね」と仰っているようで、嬉しい反面とても恥ずかしい複雑な思いをした記憶が今も残っています。

こうして81歳で亡くなるまで20年くらいの間絵を描き続け、展覧会で幾多の奨励賞、最後には南画の「室生寺」で素人の絵ながら兵庫県会議長賞を受賞しました。神戸元町で個展も2度ほど開いています。遺された数百点の絵のうち大半を親戚、友人に差し上げ、家にはわずかしか残っていませんが、それでも玄関、リビング、座敷、踊り場の壁、私の書斎に6点の絵を飾り、時に絵を差し替えたりしながら眺めています。

母の絵は性格そのまま優しく、どれもほんわかとしています。特に上手というほどのものではありませんが、花瓶はなぜか質感がよく描けているように思います。

これは座敷の「壺の花」(南画)です。大分晩年の作です。




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