
普段何気なく使っているプリンタですがコピー、スキャン、プリントの違いは?と改めて問われるとみんな似たような機能ですから一瞬戸惑ってしまいます。
三種三様、それぞれ意味が異なります。
コピーとスキャンはどちらもスキャナ機能を働かせますし、コピーとプリントはともにプリントアウトした紙が出てきますから区別が紛らわしいです。
プリンタは当初ワープロ専用機に付属した出力機でしたが今ではもっぱらパソコンの周辺機器として独立しコピー、スキャン、プリントができる複合機としての体裁を整えるまでに進化してきたと考えます。
プリンタの入力は紙またはパソコン等からの電子ファイル(文書データ、画像等)で、出力もこれまた同じく紙または電子ファイルてす。
従ってこれら入出力の間には
(1)紙入力→紙出力(コピー)
(2)紙入力→電子ファイル出力(スキャン)
(3)電子ファイル入力→紙出力(プリント)
の3通りの組み合わせが考えられます。
プリンタとしては入力、出力のどちらか、あるいは両方に紙の存在が不可欠となります。
これらをまとめて表に整理してみます。

お話ししたかったのは実はここからで、ここまではそのための準備作業でした。
プリンタはインクが無くなってインク残量検知機能が働くと新しいインクタンクに交換するまでてこでも動かなくなってしまいます。
インクが無くなったのだから当然ではないかと思われるかもしれませんが、この状態でスキャンさえできなくなってしまうのが困るのです。
スキャンは出力をパソコンに電子ファイルとして保存しますのでインクを使うわけではないからです。
予備のインクタンクを常備していればすぐ解決しますが、あいにく切らしていれば新しいインクを入手するまでの間コピー、プリントができないのは仕方ないとしてインクを使わないスキャンすらできないのです。
明らかにこの設計はおかしいと思います。
インク残量検知機能はどの色のインクが無くなっても働きます。
モノクロのコピーやプリントをしたい場合でも黒色のインクはたくさん残っているのに他のカラーインクが無くなれば一律に動作しなくなってしまうのもまったく困りものです。
モノクロ印刷の場合インク残量検知機能を(一時的にでも)モノクロ印刷に関係するインクのみに限定するなどの親切設計はできないないものでしょうか。
さらに私の場合今回長年使ってきたキャノンMP980の代わりに新しくキャノンのTS8130を購入しましたがTS8130にはフィルムスキャン機能がないため仕方なくMP980は破棄せずに保存しておくことにしました。
このフィルムスキャン機能を動作させるにもインク残量検知機能が働いてしまわないようフィルムスキャンには使いもしないインクを全色わざわざカラにしないようにしておかなくてはならないのです。
こんな不条理なことはありません。
ただしこれには救済措置があるにはあります。
プリンタには一時的にインク残量検知機能を無効にすることができるようになっています。
そうすることで特定のインクが無くても残っているインクでプリントできます。
MP980ではストップボタンを5秒以上長押しします。
この場合早まってカラのインクタンクはもう必要ないやとばかり取りはずしてポイと捨ててしまうとインク残量検知機能は無効になりません。
インクの残量を検知できなくなるからです。
例えカラでもとにかくインクタンクは全色実装しておく必要があり、このことは取説にも書いてありませんので要注意点です。
インク残量検知機能を無効にしインク切れの状態でプリンタを使用すると次回印刷するときインク交換をしてもノズルの乾燥による目詰まりなど印刷機能にトラブルを生じ印刷品質が保持できないことが生じ、インク切れの状態で印刷を続けたことが原因による故障についてはメーカーは責任を負えないとしています。
プリンタは最小1/4800インチ(=0.0053ミリ)の極小インク滴間隔でプリントする超精密、高精度の印刷機器ですからインクがカラの状態を長く持続させておくことはノズルにダメージを与えてしまう可能性があることはわかります。
しかしこのこととインクを使わないスキャンまで阻止してしまってインク購入を促すのとでは話が違います。
メーカーさん、純正インクは異常に高いのです!!
なぜこれだけ互換インクが流通しているか考えてもらいたいものです。
今や何でもデジタルの世の中です。
デジカメで撮った写真は今では印画紙に焼いていちいちアルバムに貼るようなことはせず電子ファイル保存が主流です。
同様にスキャナで読み取った画像やデータもほとんどの場合プリントアウトすることなくそのままパソコンに保存するケースが多いです。
紙ベースで保存することはどんどん減っています。
スキャナはインクの有無に関係なく独立した機能として働くプリンタを作ってください。
何でもかでもすぐ高いインクを買わせるのではなく、ノズルの詰まらない方法の研究にも一層力を入れてほしいです。
時代の流れ、ユーザーの使い方の傾向に沿った製品作りを願いたいものです。
関連ブログ:
・プリンタを買い換えました(2018.06.18)
・Canon 980プリンタのカウンタリセット法(2017.07.08)

違うかもしれませんが、
とても分かりやすい説明、ありがとうございます。
○プリンタの入出力の3通りの組み合わせ、
○プリンタ機能の表
今までコピーとプリントがごちゃごちゃになっていました。
スキャンの意味がよく分かりませんでした。
こういう事が3通りの組み合わせと表で分かるようになりました。
またスキャンすると紙入力でパソコンに出力できる事がわかり、利用範囲が広がりそうです。
ご返事が遅くなってしまいまして失礼致しました。
ブログへのご訪問とコメントをいただきありがとうございました。
小生の説明がわかりやすいかどうかは別にしまして、プリンタメーカーはどうしてわかりやすい説明をする努力をしないのでしょうね。
使う人の目線で物を考えていないのではないでしょうか。
困ったものです。