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プロ野球 OB投手資料ブログ

昔の投手の情報を書きたいと思ってます

山中巽

2016-09-11 21:03:25 | 日記
1965年

中日ナインによると「いまの山中はバカづきしている」そうだ。六月二日の対産経四回戦以来これで8連勝。しかもチームの11連勝がスタートを切ったのは八月十九日の巨人戦で、山中が完投勝ちしたときからだ。1㍍81、83㌔というりっぱな体格でまだ二十一歳の若さ。それでいて、いつもたっぷりまる四日の休養をもらって投げている。あまり大事に使われるので中日の皇太子などとナインからいわれたこともあったほどだ。八月十九日の巨人戦に先発するまでは産経、広島専用投手だった。「ゆくゆくは投手陣の心棒になってもらわなければいけない投手だから大事に育てたい」という近藤コーチは、山中がしっかりした自信をつけるまでは絶対に巨人、阪神、大洋には正面からぶつけない方針をとってきた。「ぼくが投げるときは今夜のように理想的に点をとってくれる。だから安心して投げられます」すっかりバックを信頼しきっている。それでも「あのときカーブが真ん中にはいらなければ・・・」と七回、杉本に打たれたホームランだけはくやしそうに説明した。これがなければシーズン初の完封勝ちを飾っていたところだ。汗かきの点ではチームで一、二だが「汗が出る暑い季節にならないと調子が出ない」という。それを裏書きするようにことしのオールスター戦後、三十回三分の一投げて失点はわずかに3、防御率0.89というすばらしさ。この完投で規定投球回数に達し、防御率ー1・96で宮田(巨人)につぎ二位にはいった。15勝をかせいだ三十八年にも後半戦で9勝をあげている典型的な追い込み型だ。この年は山中のピッチがあがるにつれて中日は巨人をきわどいところまで追い込んだ実績がある。「二十試合そこそこでがっちり9勝。その倍の四十試合に出て6勝しかしていないワシからみたら、もう夢のような要領のいいかげき方だよ」七回ごろからずっとリリーフに備えてピッチングをやっていた板東がニガ笑いしながらいっていた。

先月の十九日に中日球場で巨人をひねったときは、上位打者をフォークボールで攻めて成功した。ところがこの夜の山中は、その得意のフォークボールをわずか五、六個しか使わず、速球とカーブのミックスで産経を押えた。9勝中、産経からは5勝をあげているが福富以外に左打者のいない産経打線はよけい投げやすいのだろう。走者のいないときは全力投球せず、コントロール主体のピッチング。走者が出るとサイドからシュートを投げて内野ゴロを打たせ、余裕たっぷりのピッチングだった。七回に杉本を2-1と追い込みながらブレーキのあまいカーブを投げてホームランされたが、点差が接近していればあんな球は投げなかっただろう。とにかく完投のペースを身につけているし、コントロールも完ぺきに近い。山中のほかに小川健、水谷寿、柿本、板東、近藤、門岡と中日投手陣はにわかに充実してきた感じだ。

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