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プロ野球 OB投手資料ブログ

昔の投手の情報を書きたいと思ってます

山本久夫

2016-09-05 21:07:58 | 日記
1961年

頭のうしろに小さなハゲがある。八回ボックスに立ったとき、それをひどくヤジられた。「なんという人ですかねえ。杉下さんとならんで見てた人ですよ」緊張した試合のなかでヤジった相手の顔をちゃんと覚えている。相当な心臓だ。プロへはいるとき両親たちは「オマエみたいなおとなしいものにプロの選手はつとまらん」と、とめたが、一面「いったんこうと思い込んだらなかなかかえん方です」という勝ち気なところもある。八回の安打はイン・コース高目のストレートだったそうだ。「いま右ワキ腹のスジを痛めていてコンディションはよくないんです。ツイていたんです。あの安打だってバットの根っこにあたったヤツで・・・」まだ方言が抜けない。山口県徳山出身、実家はそこで三十人ほどの職工を使って造船業をやっている。五人兄弟の末っ子。からだが小さいので野球をはじめてから手首をきたえ続けた。プロへはいっても手首の運動をしたり、マスコット・バットで素振りをしたりしていた。いまは筋肉を痛めたのでやっていないが、キャンプ、オープン戦中は毎晩バットの素振りをかかさなかった。水原監督お気に入りのルーキーで稲垣、松岡、武井の先輩をぬいて遊撃を守ったり、二塁へまわったりしている。「毎日めんくらってばかりいて・・・」と頭をかく。同じように小柄な内野手だった佐々木信也氏は「野球のセンスがある。足、肩がいいうえに頭がいい。きっといい内野手になりますよ」とタイコ判を押している。

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