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プロ野球 OB投手資料ブログ

昔の投手の情報を書きたいと思ってます

金山勝巳

2016-09-04 20:15:20 | 日記
1960年

金山はいつもおだやかな表情をしている。六、七回満塁のピンチを招いたときはさすがに真剣な表情になったが、それ以外のときは終始ニコニコしながら投げていた。
ー一年ぶりの完投勝利で・・・「エー、そうですね。なにしろクタクタです」顔には大ツブの汗がふき出しているし、ユニホームはぐしょぐしょ。座ってゲームをみているだけで汗がじっとり出てくるくらいだから、完投したら汗の量は大へんなものだろう。金山をとりかこむ報道陣をかきわけて土橋が近づいてきた。「こういう人の体にさわっておけばオレも勝てるようになるかもしれん。ナイス・ピッチング」土橋が立ちさると保井監督代理が声をかける。「きょうは三日分くらいのピッチングだったな」金山は以前ニコニコ。
-今夜のピッチングで一番よかった点は
「コントロールがよかったことです。最後までフラフラでしたが・・・」
ー一番苦しかったのは?
「七回の一死満塁のときです」
ーそうするとあのころが一番疲れていた?
「いや、疲れていたのは一回からですよ。きのうほうるはずだったんですけど、雨だったでしょう。きょうはゲームの前にうんと走ったりノックしてもらったりしたから最初からフラフラ・・・」フラフラでも大毎をシャットアウトできたんだから大したもんだ。
ー大毎打線から受けた感じは?
「いつもほどはこわく感じませんでしたね。なにかバットの振りがにぶかったみたいですよ。外角にボールになるスライダーをずい分カラ振りしてくれたし・・・。大毎さんもばてているんでしょうね」
最後までおだやかにしゃべっていた金山、ベンチのすみにおいてある冷たいお茶を茶ワンで二杯飲みほし、塩をひとつまみ口にほうり込むとかけ足で引きあげていった。

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