県尼崎
1963年
三十一年に優勝戦後は毎年のように優勝候補にあがっている。昨秋の県大会では準決勝で市西宮に惜敗、春の甲子園出場を逃したが、今春の選抜西脇大会では西脇工、市神港、県芦屋を連破して優勝、さらに県大会では姫路東、県兵庫を破り、準々決勝で市神港を延長十七回、準決勝で鳴尾を延長十八回のすえ、いずれも1点差のすえ倒した。さらに豊岡との決勝では延長十四回両校無得点で引き分けたあと、再試合は延長十二回のすえ惜敗した。この間県下屈指の好投手中前は三日間で49回、一日で32回を一人で投げ通す快投をやってのけ、51イニングス連続無失点も記録した。172㌢、61㌔と投手としては小柄だが、高校生ばなれしたスタミナと、左腕からの威力ある速球、カーブで抜群の好投をした。しかしその中前が大会を前に不運にも二週間近くも戦列を離れている。左手人さし指と足に死球を受けた個所が化のうしたための治療、さらにその後コウトウ炎を再発し試合までに本来のコンディションを取り戻せるかどうかが心配。中前の占める位置が大きかっただけに中前のカムバックなるかどうかは大いに注目される。第二投手の清本や、春季大会で不振をきわめた中谷、清本、角田、猪口、三好らの打線は相当奮起をせねばなるまい。いずれにしても中前の動向は優勝戦線を大きく動かす。
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