プリマベーラ進化論。

不思議の国のアリスは、
大海原に小舟で漕ぎ出ました。

愛によって救われた子鬼の話。

2008-02-18 08:26:43 | つぶやき
むかしむかしあるところに、小さな鬼がいました。
名前は「がき」といいました。いつも満たされないと思っていました。

お腹すいた、さみしい、愛してほしい、なんか空っぽな気がする・・・

何かをほしいほしいと思っているときに、
何を食べても、何をもらっても、満たされることはありませんでした。

ある日どうしても苦しくなってめそめそしているときに、
いつかとおいとおい昔に、どこかで聞いた話をふっと思い出しました。

  これ以上何を望むというのか。
  君は生きているだけですばらしいのに。

  真に相手のしあわせを思うのならば、
  おのずと自分のすべきことは見えてくるはずだ。

  愛することを知っただけで、
  わたしはとてもしあわせだとおもうのです

  求めることは愛じゃない
  相手が自分にしてくれるすべてがいとおしいとは思わないか。

じゃあどうしたらいいんだ、「がき」は思います。
でも実はもう答えを知っていたのです。とおいとおいどこかで、もう聞いていたから。

  自分がほしいほしいと思っていたらいつまでも満たされないのです
  ほんとうに満たされるということは、まわりの人のために生きるということです

それじゃあさみしいんです、と反論してみます。
でも最近愛することで自分が強くなれることに気づきはじめてもいました。
そして相手のことがほしいと思うと、またさみしくなって。

  もしそれが本当に愛であれば、見返りなんていらないはずです

「がき」はめそめそ泣きました。
でも本当に大切な人を想うだけで心があたたかくなるのがわかっていました。

  1番だいじなのは、まわりの人のために生きること
  愛している人にならなおさら。その人のために生きること

その日「がき」ははじめて泣きながらもやさしい気持ちで眠ることができました。