フィリピン国旗の歴史13

ルナ暗殺

　アントニオ・ルナ

アントニオ・ルナは革命で高く評価された将軍で、アギナルドと対立することもあった。

1899年6月2日、ルナはアギナルド自身から送られた電報を1通受け取った（他の2通は受け取っていない）。

アンベス・オカンポによると、アギナルドが送ったメッセージには「フェリペ・ブエンカミーノは事件の審理命令なしに拘留されている。

私はあなたの告発の根拠を求める前回の電報への返信を待っている。至急お願いします」と書かれていた。

ルナはセブ島の軍司令官アルカディオ・マクシロムに戦争で毅然とした態度を取るよう手紙で伝えた。

ルナはバヤンバンを出発し、最初は列車で、次に馬に乗って、最終的には3台の馬車に乗り、25人の部下とともにヌエバ・エシハに向かった。

旅の途中で馬車のうち2台が故障したため、ルナはフランシスコ・ロマン大佐とエドゥアルド・ルスカ大尉を乗せた1台の馬車で出発し、

先に騎兵の護衛を解いた。

6月4日、ルナはアギナルドに到着を確認する電報を送った。

6月5日にカバナトゥアンに到着すると、ルナは一人で大統領と連絡を取るため司令部に向かった。

階段を上ると、外務大臣で閣僚のフェリペ・ブエンカミーノとペドロ・ジャノリーノ大尉の2人の男に出会った。

カウィット大隊の指揮官であるジャノリーノは、ルナ将軍が不服従を理由に武装解除し、かつてはアメリカの自治を支持したために

逮捕すると脅した古い敵であった。

ルナ将軍は、アギナルドがヌエバ・エシハのサン・イシドロに向かったと聞かされた。（実際はタルラックのバンバンに行っていた。）

激怒したルナ将軍は、なぜ会議がキャンセルされたことを知らされなかったのかと尋ねた。

ルナが出発しようとしていたとき、将軍と船長は熱い言葉を交わした。

広場にライフル銃の銃声が響いた。

まだ憤慨し激怒したルナは階段を駆け下り、カウィット大隊の一部を伴ったジャノリーノと出会った。

ジャノリーノはルナに向けてボロを振り回し、頭に負傷を負わせた。

ジャノリーノの部下はルナに発砲し、彼が攻撃者の一人にリボルバーを発砲しようとしたときでも、他の者が彼を刺し始めた。

彼はよろめきながらローマとルスカが助けに駆けつけていた広場に出たが、瀕死の状態で横たわっていた彼らも襲われ銃撃され、

ロマンは死亡、ルスカは重傷を負った。

ルナは30以上の傷を負い、「裏切り者! 暗殺者!」と発言した。彼は急いで教会の墓地に埋葬され、アギナルドはルナが暗殺された同日に

パンパンガ州アンヘレスに本拠を置いて包囲していたヴェナシオ・コンセプシオン将軍を含むルナの将兵を現場から解放した。

ルナの死後、両陣営は混乱に陥った。

アメリカ軍は、ルナがアギナルドに代わって政権を握ったとさえ考えた。

ルナの死は6月8日までに公式に発表され、事件の詳細を記した回状は6月13日までに出された。

ルナの死に関する捜査は行われたとされているが、有罪判決を受けた者は一人もいなかった。

その後、パンタレオン・ガルシア将軍は1921年に、アギナルドからカバナトゥアンでルナ暗殺を行うよう口頭で命令されたと述べた。

当時、彼は病気のため暗殺に参加できなかった。

アギナルドは、ルナ暗殺に自分は無関係であるとの立場を固く守った。